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ジョナス・ブラザーズ、2013年の突然の解散──6年間で変わった兄弟の絆

  • 2026.11.2

2000年代後半にティーン世代を中心に絶大な人気を誇ったジョナス・ブラザーズは、2013年に突然解散した。表向きの理由は「音楽の方向性の違い」とされたが、再結成後の兄弟たちは、それだけでは説明しきれない当時のすれ違いを自らの言葉で振り返っている。(フロントロウ編集部)

ツアー開始の2日前に全公演を中止

ケヴィン・ジョナス、ジョー・ジョナス、ニック・ジョナスの3兄弟によるジョナス・ブラザーズは、2008年のアルバム『A Little Bit Longer(ア・リトル・ビット・ロンガー)』がプラチナ認定を受けるなど、ディズニー出身のスターとして世界的な人気を獲得した。

異変が表面化したのは2013年10月。予定していたツアーの全公演を、開幕のわずか2日前に中止したのだ。

英Hello!によると、兄弟が週末にバンドの将来や音楽をめぐって口論となり、ツアーの中止が決まったという。広報担当者は、音楽の方向性をめぐって大きな意見の対立があったことを認め、今後については「まだわからない」と答えるにとどめた。

当時、ニックは21歳、ジョーは24歳、ケヴィンは25歳。グループはそのまま解散に至った。

「創作上の違いと言うのは単純すぎる」

解散を切り出したのは、3人の中で最年少のニックだった。

再結成した2019年、兄弟そろって応じたテレビのインタビューで、ニックは当時について「創作上の違いと言うのは、あまりにも単純化しすぎています」と説明。「僕たちが世に送り出していた音楽に、多くの人が興味を失っていたんだと思います。ライブのチケットは売れず、僕たち全員が心から誇りに思えるとは言えない音楽を作っていました」と打ち明けている。

兄弟の関係もぎくしゃくしていたため、ニックは2人に「ジョナス・ブラザーズはもう終わりにして、それぞれの道を進むべきだと思う」と伝えた。

話し合いは「うまくいかなかった」といい、「2人が二度と口をきいてくれないんじゃないかと怖かった」とも振り返った。

一方、ジョーは当時を振り返り、「頭の中で、もう終わりだと見切りをつけた。兄弟としてのバンドは二度とないと思った」と語っている。

ジョーが感じた「裏切り」と積み重なったすれ違い

2019年に公開されたドキュメンタリー『Chasing Happiness(原題)』では、さらに踏み込んだ本音が語られた。

ジョーにとってニックの言葉は、相談ではなく、すでに決まったことの通告だった。

米Billboardによると、ジョーは「『もう心がついていかない』という話ではなく、『バンドは終わり。2人抜きでやりたいことがある。もう決めた』というものでした」と回想。

ニックがその前に父親と2時間も話し合っていたことを知らなかったジョーは、裏切られたと感じたという。

感情をあらわにしながら語った「一番つらかったのは、それがニックから出た言葉だったこと。彼は僕の親友だから」という言葉からは、兄弟の絆の深さがうかがえる。

すれ違いは解散の直前に突然生まれたものではなかった。

ニックはディズニー・チャンネルのドラマ『JONAS』のシーズン2を最大の後悔として挙げ、「僕たちの成長を止めてしまった」と語っている。

ジョーはソロアルバム『Fastlife』の不振について「兄弟がいないと何もできないと感じた。恥ずかしかった」と明かし、この挫折が後にパニック発作につながったことも告白している。

さらに、長男ケヴィンが妻ダニエルとのリアリティ番組『Married to Jonas(原題)』に出演したことについて、ジョーは「僕たちの生活全体が非公開の会議のようなものだったのに、ケヴィンはそこにカメラを招き入れた」と、当時の複雑な思いを口にした。

解散を切り出したニックも「落ち目」と苦しんだ

解散後、ジョーは新バンドDNCEを結成し、ニックは俳優業とソロ活動に、ケヴィンは2人の娘の子育てに力を注いだ。しかし、解散を決断したニック自身も、平穏な日々を送っていたわけではない。

長年のマネージャーによると、当時21歳だったニックは「自分はもう落ち目だと感じる」と打ち明けていたという。

ニックは「自分から厳しい話を切り出した以上、自分が崩れる資格はないと感じていた」と振り返っている。

ケヴィンもまた、解散が自分に何をもたらすのか、当時は十分に理解できていなかったと認め、「今でも毎日のように、ジョーかニックかと聞かれます」と、兄弟の陰に隠れがちな立場の寂しさをのぞかせた。

解散から約6年を経て、2019年に発表した再結成シングル「Sucker」は、全米シングルチャートで初登場1位を記録した。

ジョーは「僕たちは経験したことすべてを乗り越える必要があった。運命と言ってもいいかもしれない。やり直すチャンスをもらえたんだから、今度はちゃんとやるつもりです」と語っている。

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