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「お友だちの名前も分かっているから」深夜に見知らぬ車を目撃した私。翌朝、隣の奥さんが笑顔で放った一言に背筋が凍った

  • 2026.11.1

社宅の隣にあった大きな家

30年前、私の家族は父の会社の社宅に引っ越しました。

庭のある戸建ての社宅で、隣には長い塀に囲まれた、とても大きな家が建っていました。

当時の私は、勤めに出たばかりでした。

そのころは、留守の家に届いた宅配便を隣家が預かることも珍しくありませんでした。

わが家も、隣の家あての荷物をよく預かっていました。

ただ、隣の家に届く荷物は少し変わっていました。

伝票の差出人を見ると、新聞で名前を見かけるような人たちの名前が並んでいたのです。

「お隣の荷物、また届いたわよ。玄関に置いてあるから」

「また届いたの?」

母とそんな会話をするのも、いつものことでした。

高級な果物が届いたときには、傷まないうちに渡せるだろうかと気をもんだこともあります。

ある日の昼には、やけに重い箱が届きました。

抱え上げた拍子に、中で何かが動いたような気がして、思わず耳を近づけてしまいました。

「何してるの?」

「いや、何か音がした気がして…」

母に笑われ、私もつられて笑いました。

そのころは、少し変わったお隣さんだなと思う程度でした。

深夜に見かけた車と、翌朝の会話

ある夜、友人と遊んで、ずいぶん遅くに帰宅したときのことです。

家の前の道に、見覚えのない車が停まっていました。

車内には男性が二人。明かりもつけず、黙って座っていました。

何気なく車のほうを見ると、目が合ったような気がしました。何となく怖くなり、私は足早に門をくぐりました。

玄関の鍵を閉めても、しばらく落ち着きませんでした。

翌朝、私は預かっていた荷物を持って隣の家を訪ねました。

玄関先に出てきた奥さんは、いつもどおり上品な服装で、にこやかに迎えてくれました。

「いつもありがとう。助かるわ」

「いえ、こちらこそ」

荷物を受け取った奥さんは、ふと思い出したように言いました。

「そういえば、昨日の夜、ずいぶん遅く帰ってきたわね」

「あ、はい。友達と出かけていて…」

すると奥さんは、少し声を落としました。

「家の前に車が停まっていたでしょう?」

「えっ、はい。男の人が二人乗っていて……」

「あの人たちも、あなたが帰ってきたのを見てたわよ」

思いがけない言葉に、私は返事に詰まりました。

「え……どうしてご存じなんですか?」

奥さんは笑顔のまま、さらに続けました。

「お友だちの名前も分かっているから。心配しなくていいわ」

何が心配いらないのか、私には分かりませんでした。

どうして車の中の人たちのことを知っているのか。友人の名前まで知っているのはなぜなのか。

聞きたいことはありましたが、それ以上は何も言えませんでした。

奥さんは「じゃあ、ありがとうね」と軽く会釈をして、家の中へ戻っていきました。

私は玄関先で、しばらく立ち尽くしていました。

それから私は、夜遅くに帰るのをやめました。隣の荷物を預かるときも、なるべく箱を見ないようになりました。

今はもう、隣の家とは何の関わりもありません。

あの車の男性たちが誰だったのか、奥さんがどこまで知っていたのかも分からないままです。

ただ、30年たった今でも、家の前に知らない車が停まっているのを見ると、あの朝の奥さんの笑顔を思い出すのです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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