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「ごめん、明日は仕事になった」と私の実家に来なかった夫→玄関でGPSの画面を向けると、返ってきた一言

  • 2026.11.1
ハウコレ

母が持たせてくれたタッパーを冷蔵庫にしまう前に、帰ってきた夫へスマホを向けました。「ここにいたよね」。夫が口を開くまでの間が、長く感じられました。

その数時間前、母が取り分けたちらし寿司の横で、地図の上の夫は、会社とは別の駅前から動いていませんでした。

帰省の前日に聞いた「仕事」

結婚して3年。連休が来るたび、私は夫の実家に顔を出してきました。義母と台所に立ち、親戚の集まりにも欠かさず並びました。

一方で、夫が私の実家に来る回数は減っていました。

帰省の前日、台所で皿を洗っていた私に、夫は言いました。

「ごめん、明日は仕事になった」

夫の職場は、休日出勤も珍しくありません。それでも、母が楽しみにしていると伝えたばかりでした。私は短く答えました。

「……分かった。お母さんには言っとく」

蛇口を閉めながら、不公平だという言葉を飲み込みました。私は毎回、夫の家族に会いに行っているのに。

地図の上で動かない夫のアイコン

翌日、実家には1人で帰りました。

母は、夫の好物のちらし寿司を作って待っていました。

「お仕事なら仕方ないわね」

そう言いながら、母は夫の分を取り分けた皿を、空いた席の前に置いたままにしていました。

食事のあと、夫に「お疲れさま」と送ろうとスマホを開きました。ついでに、GPSで位置を共有するアプリも確かめました。結婚したときに2人で入れたものです。

夫のアイコンは、会社のある駅から2駅離れた繁華街にありました。地図を広げると、周りに並ぶのは居酒屋の印ばかりでした。

母がお茶を入れ直したあとに開いても、位置は変わっていませんでした。店までは分からなくても、見当はつきました。夫が大学時代の友達と、昔から集まっている街です。

私はスクリーンショットを撮り、「お疲れさま」は送らずにアプリを閉じました。夫が言った「仕事」は、母の中でそのまま事実になっていました。

帰り際、母は残ったちらし寿司をタッパーに詰め、夫の分だと言って持たせてくれました。

家に戻ってしばらくすると、玄関の鍵が回る音がしました。

「ここにいたよね」

私は玄関まで行き、靴を脱ぎかけた夫にスマホの画面を向けました。

「ここにいたよね」

夫は画面を見てから、バッグを床に下ろしました。

「……大学の友達と飲んでた」

見当どおりの答えでした。私は画面を向けたまま聞きました。

「なんで仕事って嘘ついたの」

夫は靴を片方だけ脱いだまま、玄関のタイルに目を落としました。答えは返ってきませんでした。私は続けました。

「私は毎回、あなたの実家に行ってるよね」

しばらくして、夫は顔を上げました。

「……ごめん。ちゃんと話す」

そして...

台所でタッパーを冷蔵庫にしまいました。蓋には母の字で、夫の名前が書いてあります。ダイニングの椅子に座ると、夫も向かいの椅子を引きました。

夫が口を開く前に、私はタッパーを冷蔵庫から出してテーブルに置きました。

「お母さんには、自分で言って」

それだけ伝え、寝室へ入りました。しばらくして、ドアの向こうから、母に謝る夫の声が途切れ途切れに聞こえてきました。

私は連休のたびに、夫の実家へ通ってきました。それなのに、嘘をついてまで私の実家に来なかったのはなぜなのでしょうか。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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