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「ねえ、見てる?」既読がつかない夫に電話→隣の部屋から着信音が聞こえて、私は黙った

  • 2026.11.1
ハウコレ

耳元の呼び出し音と、壁の向こうのメロディが同じ間隔で重なっていました。夫の部屋のドアを開けた私に返ってきたのは、あまりにのんきな一言でした。

その30分ほど前、買い物袋をキッチンの床に下ろし、冷蔵庫を開けたところで牛乳を買い忘れたことに気づきました。夫に頼もうとチャットを開くと、スーパーへ向かう途中に送ったメッセージが、一番下に残ったままでした。既読は、まだついていません。

ジムに行ったはずの夫から返事がない

夫が「ジム行ってくる」と玄関を出たのは、昼過ぎでした。いつもなら2時間もあれば戻ってきます。

そのあと、私も買い出しに出かけました。駅前の掲示板に温泉地のポスターが貼られているのを見つけて、歩きながら夫に送ったのがこの1通です。

「来月の連休、久しぶりに2人でどこか行かない?行きたいとこ考えといて」

帰宅したとき、リビングの電気は消えていました。両手が袋でふさがっていて、玄関の靴までは見ていません。まだトレーニング中なのだろうか。そう考えて、続けて送りました。

「まだジム?」

「帰りに牛乳買ってきてほしい」

壁の向こうから聞こえたメロディ

食材を冷蔵庫にしまいながら確かめても、画面の表示は変わりません。2分ほどして、次のメッセージを打っていました。

「ねえ、見てる?」

これにも既読はつきません。更衣室のロッカーにスマホを入れっぱなしなのかもしれない。洗濯物を取り込んでたたみ、お風呂を洗い、そのたびにスマホを裏返しては確かめました。

20分が過ぎても、画面はそのままです。牛乳のために電話をかけるのは大げさな気もしましたが、しびれを切らして通話ボタンを押しました。

耳元で呼び出し音が鳴り始めると同時に、聞き覚えのあるメロディが流れ出しました。夫の着信音です。音がするのは、リビングの隣にある夫の部屋でした。

耳元の呼び出し音と、壁の向こうのメロディ。2つが同じ間隔で重なっていくのを聞きながら、私は黙りました。

ドアを開けた先の、のんきな一言

通話を切ると、壁の向こうのメロディも止まりました。

夫の部屋のドアを開けた先にいたのは、机に向かう夫の背中です。首にはヘッドホンがかかり、手にはスマホが握られていました。私はその背中に声をかけました。

「いるなら言ってよ」

振り向いた夫は、きょとんとした顔で答えました。

「あ、おかえり。ごめん、気づかなかった」

おかえりも何も、私が帰ってからもう30分以上たっています。夫の肩越しに見えたモニターでは、ゲームの画面が動いたままでした。私は続けました。

「ゲームしてたんだね」

夫は画面と私の顔を見比べてから、椅子を立ちました。

「ごめん、牛乳今から買ってくる」

上着をつかんで横をすり抜けていく夫を、ドアの前で見送りました。

そして...

玄関のドアが閉まる音を聞いてから、キッチンへ行きました。

床に置いたままだった買い物袋を、端からきつく丸めていきました。食材を片づけたのも、洗濯物をたたんだのも、お風呂を洗ったのも私です。その間ずっと、夫は壁1枚向こうでのんきにゲームをしていたことになります。

丸めた袋を引き出しに押し込んでからスマホを開きましたが、返事は1つもありません。連休の話にも、何も返ってきていませんでした。

ゲームに夢中で、本当に一度も通知に気づかなかったのでしょうか。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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