1. トップ
  2. 受精卵取り違え子の家族が“お試し交換”。実子と触れ合い揺らぐ母の決意【著者インタビュー】

受精卵取り違え子の家族が“お試し交換”。実子と触れ合い揺らぐ母の決意【著者インタビュー】

  • 2026.10.27

【漫画】本編を読む

長い不妊治療の末に授かった、3歳の娘。そんなわが子が「取り違え子」だとしたら——。国内外でごく稀に起こるという、不妊治療での受精卵の取り違え。お腹を痛めて産み、愛情込めて育ててきた我が子と血がつながっていない… 想像もしなかった残酷な試練を突きつけられたとき、あなたならどうするだろうか。

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』(ママリ:原案、たけみゆき:漫画/KADOKAWA)では、不妊治療の末に授かった3歳の我が子と血がつながっていないことを知らされた、ふたつの家族が描かれる。主人公のサキは、愛娘・サクラとこれまで通りの生活を希望するが、家族はそれを良しとしてくれない。反対に、サキの実子・ユウマを育てている家庭は、子ども同士の交換を強く希望していて…。今日まで育ててきた子と、血のつながった子とを交換するかどうか…それぞれの家族は悩み、混乱に陥ってしまう。

大切なのは一緒に暮らしてきた家族との愛? それとも、本当の血のつながり? 家族のかたちを考えさせられる本作について、漫画を手がけたたけみゆきさんにお話を伺った。

——それぞれの家庭はお互いの子どもを預かり合い、お泊まり体験をさせます。そこで主人公のサキは、ユウマくん(実子)がピアノを習っていることを知ることに。「サクラにもピアノを習わせられたら…」と娘の幸せへの想いが湧き上がってきます。そんなサキの気持ちに共感する人は多いはずです。

たけみゆきさん(以下、たけ):ユウマくんの家では当たり前のようにピアノを習っていますが、サキの家庭は金銭面を理由にためらってしまう。ユウマくんを引き取ったらピアノを続けさせてあげられるのか…と心配にもなるし、サクラが相手の家で暮らせば自由に習い事ができるのかもしれない…とも考えます。生活の基盤が変わることで、経済状況によっては子どもたちの将来の選択肢が変わることを想像してもらえればと思いました。

——お相手の家族がサクラを可愛がっている様子にサキが嫉妬する場面も、親だったらみんなそう感じるのだろうな、と思えるリアルな描写でした。

たけ:複雑な心境ですよね。サキの心の中で、「裕福なほうがサクラは幸せなのかも…」「でもやっぱりサクラは私たち家族のほうを選んでくれるはず」「いや、サクラは人懐っこいからどこでも楽しくすごせるかな…」といろいろな想いを巡らせますが、結局はサクラを手放す決意を持てずにモヤモヤしています。

——サキは実子のユウマくんと触れあうようになってから、サクラの存在がよくわからなくなり、「この子は…他人…?」と思いつめてしまいます。この場面でもサキの複雑な心境を表現されていますね。

たけ:取り違えがわかってから一貫して交換に反対していたサキが、実子と触れあうことで決意が揺らぐシーンです。ユウマくんは夫によく似ていたので、血のつながりを強く実感したんですよね。

「絶対交換なんてしないで!」とサキに共感してくださっていた読者の方にも、血のつながりを目の当たりにしてもう一度迷ってもらいたい、と思いました。

取材・文=吉田あき

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ