1. トップ
  2. マンガ
  3. 「予定多すぎ」と私の手帳を見た彼→翌週、私の予定が3つ勝手にキャンセルされていました

「予定多すぎ」と私の手帳を見た彼→翌週、私の予定が3つ勝手にキャンセルされていました

  • 2026.10.29
ハウコレ

「私の予定は、私が決める」。問い詰めた末に、私から出たのはその一言でした。空いた1日、彼は軍手を手に、行き先も告げずに出かけていきます。

スマホが鳴ったのは、手帳に次の頼まれごとを書き込んでいる最中でした。画面に出たのは、彼とも共通の友人の名前です。開いたメッセージには、私が一度も口にしていないことが書かれていました。

手帳を覗き込んだ彼

その1週間前のことです。

同棲して2年になる彼とは、大学のサークルで知り合いました。共通の友人も多く、何かあると声をかけられるのは決まって私のほうです。

引っ越しの手伝い、飲み会の幹事、彼の姉のフリーマーケットの店番。頼まれると、手帳のどこかに隙間を探してしまうのが私の癖でした。自分で申し込んだ陶芸教室の体験は、そのたびに後ろへずらし、もう2回書き直していました。

その日もリビングのテーブルで手帳を広げていると、ソファから立ち上がった彼が、後ろからページを覗き込みました。

「予定多すぎ」

「大丈夫、ちゃんと回せてるから」

ペンを動かしたまま答えると、彼はそれ以上何も言わず、台所へ麦茶を取りに行きました。

友人から届いたメッセージ

「引っ越しの手伝い、無理しなくて大丈夫だからね。彼から聞いたよ」

友人からのメッセージは、それだけでした。

キャンセルを頼んだ覚えはありません。サークルのグループチャットを開くと、見慣れたアイコンの投稿が一番下にありました。

「今回の幹事は俺がやります」

手帳の同じ週には、どちらの予定も私の字で書き込んであります。ペンのキャップを閉め、玄関の鍵が回る音を待ちました。

「私の予定は、私が決める」

帰ってきた彼に、スマホの画面を向けました。

「なんで勝手にキャンセルしたの?」

彼は鞄を床に置き、少し間を空けてからうなずきました。引っ越しと幹事のほかに、彼の姉のフリーマーケットも断ったと言いました。

「ごめん。勝手に決めたのは悪かった」

「休む日、1日くらいあってもいいと思って」

返ってきた説明は、それだけでした。それなら、どうして3つとも、私に聞く前に断ったのか。友人とも彼の姉とも、私の知らないところで話がついていたことが納得できませんでした。3つとも、私が自分で引き受けた約束です。

「私の予定は、私が決める」

彼は「うん」とだけ返し、言い訳を重ねませんでした。話のあと、3つの予定には自分で線を引きました。

そして...

引っ越しの日、手帳のその欄には線の跡だけが残っていました。彼は玄関の棚から軍手を取り、「ちょっと出てくる」と言って出ていきました。行き先を聞きそびれたまま、ドアは閉まってしまいました。

線の引かれた欄を眺めたあと、陶芸教室に電話をかけ、2回ずらした体験をその日の午後に入れてもらいました。空けたのは彼でも、そこに書く予定は自分で選びたかったのです。

線の下に「陶芸」と書き足しながら、軍手を持った彼がどこへ向かったのか、そのときはまだ知りませんでした。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ