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母への嫌な記憶と同じくらい、愛された記憶もある。毒親の一言では語れない複雑な関係性や気持ちを漫画に【作者に聞く】

  • 2026.10.26

Instagramで、何気ない日常を漫画で綴る忍者ママさん(@mother_ninja_)。原作を長男のそうちさんが、作画は母である忍者ママさんが担当している。なかでもいわゆる毒親だった忍者ママさんの母親に関する漫画は、読者から大きな反響が寄せられた。

コミックエッセイ『しんどい母が、嫌いで好きで。』は、忍者ママさんのお母さんについて描いた作品。「毒親」の一言では語れない関係性を、明るいタッチでお届けする。

今回は、忍者ママさんがお母さんに抱く「罪悪感」について。必要以上に近づきたくはないけれど、実は人知れず2人の息子をお母さんのところへ行くよう促しているそう。そこには忍者ママさんの複雑な心境が関係していて…?

息子をことあるごとに母の元へ行かせるのは、せめてもの罪滅ぼし

忍者ママさんに、一人暮らしのお母さんの元へ息子たちを向かわせている真意について聞いてみた。

「これはやっぱり、罪悪感としか言いようがありません。自分は寄り付きたくないけど、母が一人ぼっちで生きているのは悲しいなと思っているのも事実です。今後自分が年老いて、同じことになったら寂しくて、恐ろしい…。母に孤独を強いていることへの罪滅ぼしです」

全16話に渡り、お母さんとの思い出や複雑な感情を漫画にされた忍者ママさん。一筋縄ではいかない親子関係を漫画に描くことは、難しかったのだろうか?

「元ネタは確かに私の気持ちや人生なのですが、原作者のそうち(私の長男)と全話相談しながら制作したので、自分の気持ちを俯瞰で見ることができました。また、第三者的な立場であるそうちの感覚も入れてくれているので、特に難しいという感覚はなかったです。代わりにそうちが苦しんでいました(笑)」

漫画を描いたことで、心持ちに少しだけ変化があったそう。

「感情的なものに特に変化はありませんが、母もいずれは歳をとり、一人で暮らしていけない日が必ず来ます。そのときへの心の準備は、少しできたような気がします」

現在距離をとっているのは、いつか母が一人で暮らせなくなったときのための準備期間

忍者ママさんもそうちさんも、本業をこなしながら日々漫画制作を行っている。連載時の苦労を聞いてみた。

「私も仕事をしながら、そうちもサラリーマンをしながらの今回の漫画連載。楽しみつつも時間がなくて、少し苦労しました。ただ、それ以上にいつか描きたいと思っていた母の人生を描くことができたので、連載をやってよかったです」

最後に、読者へメッセージをもらった。

「読者の皆さんの中にも、年老いた親に不平不満がある方も多いかと思います。でも、親も人間ですから、優れた人ばかりではないです。人間は多面的で、私の母ですらリスペクトする部分もありますし、反面、憎しみに近い感情を抱く部分もあります。現時点で私と姉は母と物理的に距離をとっていますが、これは数年後、母が一人で生活できなくなったとき、寄り添うことができるようになるための“準備期間”だと思っています。そうやって親との距離感を模索しつつ、付き合っていくのもひとつの手だと思います。まあ、ともかく、母えっちゃんの人生を笑って読んでいただけたらうれしいです。最後までありがとうございました」

複雑な思いを抱きつつも嫌いになれないお母さんとの関係だけでなく、42年ぶりに実父と再会した話やADHDの診断を受けた話など、さまざまなコミックエッセイを描く忍者ママさん。今後の活躍も楽しみにしてほしい。

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