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「家族旅行には来なくていい」と言われた私→義母から届いた座敷の写真で、私の席だけが空いていた

  • 2026.10.25
ハウコレ

義母からの言葉は、読み方で意味が変わってしまうものでした。私は返事を決められないまま、届いた写真を見ていました。

義母から届いた写真には、宿の座敷で長いテーブルを囲む夫の家族が写っていました。義父も義妹も、義母の隣に座る夫も、そろって笑顔です。けれど、襖のそばの席だけは、座布団が1枚置かれたままで誰も座っていませんでした。

理由を聞いても、夫は答えなかった

夫の家族は、毎年1泊の温泉旅行に出かけます。結婚して5年、宿の予約も、義父の好きなお酒の手配も、ずっと私の役目でした。今年も休みを申請し、冷蔵庫の横のカレンダーに2日分の丸をつけていました。

その数日後、ベランダで電話をしていた夫が、スマホを握ったまま戻ってきました。

「家族旅行には来なくていい」

カレンダーの前に立ったまま、「どうして?」と聞きました。

「母さんが決めたことだから」

夫はそれだけ言うと、流しで自分のコップを洗い始めました。水の音が続く間、丸をつけたペンのキャップを、閉めては開けていました。

撮ってきたのは、いつも私だった

休みは取り消さないまま、旅行の日を迎えました。夫が出かけていくと、家の中は洗濯機の回る音だけになりました。

何か嫌われるようなことをしたのだろうか。考えながら、スマホのアルバムをさかのぼりました。去年の宿の座敷、一昨年の海沿いの露天風呂の入口、その前の年の紅葉。どの写真にも夫の家族が並んでいて、私の顔はどこにもありません。撮っていたのは、全部私でした。

食事の席では、いつも襖のそばに座っていました。料理を受け取りやすく、義父のグラスが空けばすぐ気づける場所です。誰に頼まれたわけでもなく、1年目から自然とそこが私の席になっていました。役に立っていれば、家族の輪に入れてもらえる。そう信じて続けてきた5年でした。

写真に添えられていた言葉

写真が届いたのは、アルバムを閉じてしばらく経った頃です。空いていたのは、5年間私が座ってきた場所でした。テーブルの真ん中には、瓶ビールと急須が寄せてありました。写真の下には、義母からの言葉。

「今年は誰もこの席に座りませんでした」

私がいなくても、誰も困らなかった。そう書かれているように読めました。

画面を伏せて、テーブルに置きました。「楽しそうですね」と打っては消し、また打っては消す。いつもの私なら、その一言を送って終わらせていたはずです。

そして...

しばらくして、義母に返信を送りました。

「この席は、どうして空いているんですか」

義母にこうして理由を聞いたのは、結婚してから初めてでした。すぐに既読がつきましたが、返事は来ないままでした。

翌日、帰ってきた夫は、土産の紙袋を提げたまま玄関で言いました。

「写真のこと、話してもいい?」

なぜ義母は、あの空いた席をわざわざ私に見せたのか。カレンダーの丸を消せないまま、夫の顔を見てうなずきました。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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