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毎月の「笑」は、理由を聞かれないためだった。友人に3万を借り続けた私の事情

  • 2026.10.21
ハウコレ

届いたのは振込通知ではなく、1通の短い返信でした。そこに書かれた「いろんな人」の意味に気づいたとき、私は打ちかけた説明を1つずつ消していきます。

カード会社から届いた引き落とし日のお知らせを閉じて、友人とのチャットを開きました。慣れた手つきで打ち込んだのは、「今月ピンチだから3万貸して!笑」。いつもならすぐに届く「いいよ」が、その日はなかなか返ってきませんでした。

給料日より数日早い引き落とし

1人暮らしを始めるとき、ソファやベッドをまとめてカードの分割払いで買いました。友人を呼んでも恥ずかしくない部屋にしたかったのです。

ところが、引き落とし日は毎月、給料日より数日早く来ました。口座の残高が足りないのは、その数日間だけ。給料日に返せば迷惑はかからないと、自分に言い聞かせていました。

給料日には入金と一緒に「返したよ!助かった〜」と送り、それで貸し借りは終わったつもりでいました。

文面の最後に「笑」を付けたのは、重たい話だと思われたくなかったからです。理由を聞かれたら、見栄で買った家具の話をしなければなりませんでした。

断らない友人に頼り続けた

最初に頼んだのは、ゼミで一緒だった友達でした。あっさり断られ、次に頼んだもう1人の友達は1回だけ貸してくれたものの、それきり頼みづらくなりました。

でも、あの友人だけは、いつも「いいよ」とすぐに返してくれました。その早さに、甘えていたのだと思います。

SNSに上げていたパフェは、先輩に誕生日祝いでごちそうになったもの。遠出の写真は社員旅行です。自分で払った外食は、ほとんどありませんでした。ただ、楽しそうな場面だけを選んで載せていたのは事実です。

「いろんな人」が指していたもの

しばらくして届いたのは、振込通知ではありませんでした。

「いろんな人に相談してたんだね。他の人にも迷惑かかってると思うから、自分で持ってるお金以上に使う癖、やめたほうがいいよ」

「いろんな人」が誰を指すのか、すぐに分かりました。ゼミの誰かと友人が、私の話をしている。ほかにも知っている人がいるのかもしれない。ゼミのグループチャットに並ぶ名前を、1人ずつ思い浮かべました。

入力欄に「家具の支払いが」と打って消し、「ちゃんと返してるよ」と打ってまた消しました。何を書いても言い訳にしか見えず、送れたのは「ごめん。もう頼まない」だけでした。

そして...

今月の引き落とし日は、残高が足りないまま過ぎてしまいました。カード会社から届いた支払いの案内を見て、給料日に自分で振り込みました。

その日のうちに、翌月の引き落とし分を別の口座へ移しました。何か月も友人に頼り続けたのは、この数分の手間を先送りにしてきたからかもしれません。

SNSの投稿は、まだ消していません。友人に送るつもりで書いた説明は、メモアプリの下書きに残ったままです。

(20代女性・事務職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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