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ホッキョクグマのイコロの引っ越しは11月2日に決定 上野動物園、輸送ケージトレーニングも順調

  • 2026.10.20
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上野動物園は、ホッキョクグマの「イコロ」(オス・17歳)の天王寺動物園への移動予定日を発表しました。輸送に使うケージへのトレーニングが順調に進んでいることから、11月2日に実施する予定とのことです。ただし、イコロの状態によっては延期される可能性もあるそうです。

そもそも、イコロはどんなホッキョクグマ?

上野動物園によると、イコロは2008年に札幌市円山動物園で生まれ、2015年に上野動物園へやってきました。2016年からは、同じく2008年生まれでイタリア・ファザーノサファリ出身のメス「デア」との繁殖をめざして、何度か同居を試みてきたそうです。

年を重ねるごとに2頭の関係は良好になり、交尾も確認されましたが、残念ながら出産には至らなかったとのこと。人工授精にも取り組みましたが、こちらも繁殖にはつながらなかったといいます。

そこで今回、新しいホッキョクグマ舎が完成した天王寺動物園にイコロを移動し、新たなメス「ホウちゃん」との繁殖をめざすことになりました。

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ホッキョクグマ「イコロ」(2026年9月22日撮影)=写真提供:(公財)東京動物園協会

輸送ケージに慣れるため、地道なトレーニング

今回のお引っ越しでは、イコロを「輸送ケージ」に入れて移動させる必要があります。そのため上野動物園では、実際の輸送ケージが届く前から、治療の際に使用されるという「スクイーズケージ」を使った練習を重ねてきました。

このスクイーズケージは、奥行きが2メートル弱、高さと幅が1メートル弱という、体長約220センチのイコロにとってはかなり窮屈なサイズ。最初はえさで誘導しても上半身しか入らず、強く警戒していたそうです。

しかし、健康管理のためのさまざまなトレーニングをこれまでも難なく覚えてきたイコロは、1日2~3回、1回20分ほどの練習を続けたところ、9日目には全身を入れられるようになり、その後は「犬座姿勢(けんざしせい)」というおすわりのような姿勢を、ケージの中で保てるようになったといいます。

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スクイーズケージでの練習を始めて9日目、スクイーズケージに全身を入れるようになった=写真提供:(公財)東京動物園協会

続いて、ケージの扉を閉める練習にも段階的に挑戦しました。まずは扉の近くで物音に慣れることから始め、数センチ、1割、3割と少しずつ扉を閉めていき、最終的には8割ほど閉めても落ち着いた姿勢を保てるようになったそうです。

本物の輸送ケージでも、わずか10分で全身が

9月中旬、いよいよ実際の輸送ケージが上野動物園に到着しました。それから1週間後、初めてこのケージにイコロを誘導したところ、少し戸惑う様子はあったものの、10分ほどで全身を入れることができました。2回目にはさらに落ち着いた様子で、犬座姿勢の指示にも応じられたとのことです。

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初めて輸送ケージに誘導したところ、10分ほどで全身が入った=写真提供:(公財)東京動物園協会

上野動物園は「輸送ケージはスクイーズケージと仕様が大きく異なるので、慣れるまで少し時間がかかると予想していましたが、イコロは『ここに入って座ればよいえさがもらえる』ということを理解したようです」としています。

今後は、輸送ケージの扉を閉める練習に進み、安全に移動できるよう準備を続けていくそうです。

「イコロの状況を最優先に」

移動の日程や展示のスケジュールは、トレーニングでのイコロの様子を最優先して決めるとのこと。

また、移動時期によっては空調車を使った輸送も検討されており、何より安全を第一に考えて準備が進められています。

■上野動物園公式サイト「東京ズーネット」:「ホッキョクグマの『イコロ』を移動します」

ライターコメント

慣れない輸送ケージに、最初は上半身しか入れなかったイコロ。根気強いトレーニングの末に、自分から「ここに入れば大丈夫」と思えるようになったなんてすごいですよね。天王寺動物園で、ホウちゃんとの穏やかな出会いが待っていますように。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

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