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「どこの店でも夕方は半額だろ」2割引の弁当を手にレジで言い張る男性。店長が壁の時計を見て伝えたこと

  • 2026.10.12

2割引の弁当を半額にしろと言う男性

半年ほど前の夕方、近所のスーパーに買い物に行ったときのことです。

どのレジにも列ができていて、私は冷凍うどんを入れたかごを持ち並びました。

私の後ろにも3人ほど並んでいます。

先頭では、50代くらいの男性が会計をしようとしていました。レジを担当していたのは、20代くらいの若い女性店員です。

男性がレジ台に置いたのは、2割引のシールが貼られた弁当でした。

店員がバーコードを読み取ろうとしたとき、男性がシールを指でたたきました。

「夕方なんだから弁当くらい半額にしなよ」

店員は少し戸惑いながらも、丁寧に答えました。

「申し訳ありません。こちらは2割引の商品なんです」

すると男性は、弁当を持ち上げて店員のほうへ突き出しました。

「いやいや、どこの店でも夕方は半額だろ。なんでここだけ違うんだよ」

「すみません。お値引きは、貼ってあるシールのとおりでして…」

店員が説明している途中で、男性は弁当をレジ台に置き、手のひらで台をたたきました。

「半額にするのが常識だろ!」

その声に、隣のレジに並んでいた人たちまで振り向きました。

私も思わず男性のほうを見ましたが、店員は困った表情のまま、呼び出しボタンを押しました。

店長が示した時計は午後6時半

それからも男性は腕を組み、レジの前を動こうとしません。

「まったく、客をこんなに待たせていいと思ってるのかよ」

男性の言葉を聞きながら、私は何とも言えない気持ちになりました。

レジが止まっているのは、男性が半額にしてほしいと言い続けているからです。

後ろに並ぶ人たちも困った様子でしたが、誰も声をかけられません。

かごの中の冷凍うどんにも水滴がつき始め、私も早く会計を済ませたくなっていました。

5分ほどたったころ、ようやく40代くらいの店長が小走りでやって来ました。

店長は女性店員の横に立ち、男性の話を最後まで聞きました。

「ほら、店長なら分かるだろ。半額でいいよな?」

男性がそう言うと、店長は落ち着いた声で答えました。

「申し訳ありません。当店では、お弁当が半額になるのは夜7時を目安に、その時の状況を見て判断しているんです」

さらに店長は、レジの後ろにある大きな丸い時計へ目を向けました。

針が示していたのは、午後6時半です。

「今は6時半ですね。あと30分で半額になりますが、それまでお待ちになりますか?」

その言葉に、男性は一瞬黙り込みました。

「……あと30分?」

「はい。7時からでしたら、半額でお会計できます」

男性は時計を見上げ、店長の顔を見て、それから後ろの列を振り返りました。

後ろのほうから、小さく笑う声が聞こえました。

男性は顔を赤くし、少し気まずそうに視線を落としました。

「……もういいよ。このままで」

先ほどまでの強い口調とは違い、声はずいぶん小さくなっていました。

結局、男性は2割引のまま代金を支払い、弁当を持って足早に店を出ていきました。

店長は若い店員に「よく対応したね」と声をかけると、待っていた私たちにも頭を下げました。

その後、列はようやく動き始めました。

前のお客さんたちの会計が終わり、私の番になると、店員がかごを受け取りました。

「お待たせしました」

そう言って見せてくれた笑顔に、私もほっとしました。

値引きを期待する気持ちは分かります。でも、決められた時間を早めるよう店員に迫っても、どうにもならないことがあります。

あのとき、声を荒らげることなく店のルールを説明した店長の対応が、今でも印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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