1. トップ
  2. マンガ
  3. 引き止めるつもりで「俺を失ったら終わりだよ」と言った俺→閲覧者に名前が並ぶと分かっていても、やめられない

引き止めるつもりで「俺を失ったら終わりだよ」と言った俺→閲覧者に名前が並ぶと分かっていても、やめられない

  • 2026.10.11
ハウコレ

引き止めるつもりで口にした一言にも、彼女は戻りませんでした。その後の投稿を見るたび、自分の言葉の意味が変わっていきます。

スマホの画面をスクロールして、更新するのが癖になっていました。探しているのは、別れた彼女の新しい投稿です。

彼女の世界が広がるのが怖かった

転職してから、休みの日に会う友人は1人もいなくなっていました。俺の予定には、いつも彼女しかいない。だからこそ、彼女が陶芸教室の話を楽しそうにするたび、その話を遮りたくなったのです。

「陶芸なんて意味ある?」

口にしたのは、教室の仲間の名前が増えていくのが面白くなかったから。旅行の誘いにも服にも、先回りして口を出しました。

「俺がいないと何もできないだろ」と繰り返したのは、本当は俺のほうが、彼女なしでの過ごし方を知らなかったからです。それを認めるのが怖くて、言葉だけを強くしていました。

引き止めるつもりの捨て台詞

別れを告げられた日、俺は玄関の壁にもたれて腕を組んでいました。靴箱の上に合鍵が置かれる音を聞いても、どこかで彼女が思い直すと信じていたのです。

「俺を失ったら終わりだよ」

脅しのつもりはありませんでした。こう言えば、彼女は振り返って戻ってくる。3年間、強い言葉を言えば彼女が折れてくれたからです。

「そうかもね。じゃあ、元気で」

閉まったドアを見ながら、自分が口にした「終わり」が誰のことだったのか、分からなくなっていました。

彼女の画面に残る俺の名前

それから、彼女のSNSを開くのが日課になりました。最初に目に入ったのは、縁の波打ったマグカップと「3年ぶりにろくろを回しました」という一言。いびつな形なのに、彼女がどれだけうれしかったのかは写真から伝わってきました。

次は海沿いの旅館で、友人と肩を寄せて笑う写真。「久しぶりの4人旅」の文字。付き合っていた頃、あんな顔を見た記憶はありません。

24時間で消える投稿は、誰が見たかが相手に分かる仕組みです。俺の名前が彼女の画面に並ぶのは承知の上で、それでも開かずにはいられませんでした。

そして...

終わるどころか、彼女の毎日は俺といた頃より明るく見えます。

「元気そうだね」と打ち込んだメッセージは、送らずに消しました。今の彼女に届けていい言葉が、1つも思いつかなかったからです。

スマホを伏せてテーブルに置き、少ししてまた手に取って、更新をかけました。

(30代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ