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妻が冷蔵庫に貼ったメモどおりに過ごした休日→俺が知らなかったこと

  • 2026.10.10
ハウコレ

麦茶の場所さえ分からないまま過ぎた一日。散らかった部屋で妻を迎えた俺には、差し出されたものを受け取る前に、どうしても伝えたいことがありました。

冷蔵庫に貼られたメモには、妻の字で息子の一日がびっしり並んでいました。上から順にこなせば終わる、その程度に考えて最後まで目を通さずにいました。玄関から息子の泣き声が響いたのは、そのすぐ後です。

軽く口にした言葉の裏で

あの日の食卓で「専業主婦は楽でいいよな」と言ったのは、任されていた案件が遅れ、上司に厳しく詰められた帰りでした。家では妻と息子が向かい合ってごはんを食べていて、その輪に自分の入る場所がないように見えました。うらやましいと言えないまま、口から出たのがあの言葉です。

「じゃあ、1日やってみる?」

「いいよ、余裕だろ」

引っ込みがつかなかっただけで、自信があったわけではありません。

メモに書いていないこと

妻が出かけると、息子は玄関のドアに張りついて泣き続けました。抱き上げても背中を反らされ、メモの最初の項目から予定が崩れていきました。

着替えは嫌がられ、公園では帰りたがらず、息子の好きなコップはどこを探しても見つかりませんでした。麦茶の場所さえ分からず、妻に送ったのは一通だけでした。

「麦茶ってどこ?」

「冷蔵庫の下の段だよ」

その前に「もう無理、帰ってきて」と打ち込み、送らずに消していました。弱音を見せるのが怖かったのだと思います。

差し出されたおにぎり

息子がソファで眠ったのは、妻が帰ってくる少し前でした。片づけに立ち上がる気力もなく、床に座ったまま散らかった部屋を眺めていました。

ドアの音がして、妻がリビングに入ってきました。見上げて言い訳を探し、口を開いたものの、そのまま閉じました。

「ごはん、ちゃんと食べた?」

聞かれて初めて、自分がこの日何も口にしていないと気づきました。首を横に振ると、妻がおにぎりを差し出してくれました。包みを開ける前に、言わなければならないことがありました。

「ごめん。楽なんて言って」

「うん。おにぎり、食べて」

食べ終えて冷蔵庫の前に立つと、メモの一番下に、妻の字が小さく残っていました。

「自分のごはんも忘れずにね」

妻は毎日、これを自分に言い聞かせながら動いていたのでしょう。

そして...

休みの日は、息子の麦茶を俺が作るようになりました。冷蔵庫の下の段に並べると、妻は黙ってうなずきます。メモに書いてあったことを一つずつ覚えていっていますが完璧にできないことが多く、まだまだ妻に直されてばかりです。

(30代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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