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「何時に」を消して「楽しんでね」だけ。質問をやめた俺に、まだ残る落ち着かなさ

  • 2026.10.9
ハウコレ

彼女から届いたメッセージに、返信を打っては消すことを繰り返しました。既読だけを残した俺が、翌日になってようやく送れたのは、質問の本当の理由でした。

手元のスマホに開いていたのは、ゼミ仲間と集まっている彼女とのチャット画面。返事が1つ届くたびに、次に聞くことを探していました。

「楽しんでね」と送ったはずなのに

付き合って1年の彼女とは、別々に暮らしています。「今から行ってくるね」と届いたとき、「楽しんでね」と返したのは本心でした。

それなのに、しばらくすると「何人くらい来るの?」と送っていました。

「8人だよ」人数が分かれば落ち着くと思っていたのに、次に浮かんだのは、その中に誰がいるのかということ。

「男の人もいる?」

送ってすぐ、もう1通を足しました。

「疑ってるわけじゃない」

束縛する彼氏だと思われたくない。その一心で添えた一言でした。

聞くほど、知りたいことが増えていく

「半分くらいかな。みんなゼミの同期だよ」

丁寧な返事を読んでも、会ったこともない同期たちと笑う彼女の姿ばかりが浮かびました。帰りに誰と歩くのかまで聞き、それでも足りず、写真を送れるかと続けました。

そこへ届いたのが、この1通です。

「疑ってないなら、どうしてこんなに聞くの?」

打っては消した返信

「心配だから」と打って、消しました。「なんとなく」と打ちかけて、それも消去。どちらを送っても、噓になる気がしたのです。

本当の理由は分かっていました。彼女が楽しそうにしている場所に、俺がいない。それが落ち着かなかった。正直に書けば、小さい男だと思われて離れていかれるかもしれない。

拒まれるのが怖くて、答えから逃げたのだと思います。既読をつけたまま、スマホをテーブルに置き、それ以上チャットを開きませんでした。

翌日、何度も書き直した文章を送りました。

「昨日はごめん。聞かれたこと、ちゃんと考えてた」

「疑ってたんじゃなくて、俺の知らないところで楽しそうにしてるのが怖かったんだと思う」

そして...

「話してくれてありがとう。聞かれるたびに、報告しなきゃいけない気がしてた」

「連絡したいときは、私から送るね」

質問の1つひとつが、彼女には報告の催促になっていた。そのことを、ここで初めて知りました。

「わかった。待ってる」

先日、彼女から「着いたよ」と届きました。打ちかけた「何時に」を消して、送ったのは「楽しんでね」だけ。スマホを伏せて、流しにたまった洗い物に手をつけました。

返事を待つ間の落ち着かなさは、その日も最後まで消えませんでした。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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