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「まずくて残したんだから、500円まけろ」定食屋で値引きを迫った男性。だが、店主が伝票を見せた瞬間

  • 2026.10.8
「まずくて残したんだから、500円まけろ」定食屋で値引きを迫った男性。だが、店主が伝票を見せた瞬間

唐揚げの皿に押しつけられた吸い殻

20年ほど前、友人と2人で、昼どきの小さな定食屋に入ったときのことです。

まだ店の中でたばこが吸えた時代で、私たちは窓ぎわのテーブルに座り、そろって唐揚げ定食を頼みました。

隣のテーブルには、60代くらいの男女4人が座っていました。真ん中の男性は、店主の奥さんを呼ぶときも「おい」と声をかけるなど、私にはかなり高圧的に見えました。

食事が進む間にも、4人はご飯をおかわりしたり、唐揚げを追加で頼んだりしていました。

やがて食べ終わるころ、男性が店内に聞こえるほどの声で言いました。

「あんまり美味しくなかったなぁ」

ほかの3人も笑います。厨房にいた店主は顔を上げず、そのまま作業を続けていました。

「今の、お店の人にも聞こえてるよね」

「うん……わざと聞こえるように言ってるのかな」

友人と小声で話していると、男性はたばこに火をつけました。そして吸い終わると、唐揚げが乗っていた平皿に吸い殻を押しつけたのです。

さらに、ほかの3人も同じ皿に吸い殻を入れていきました。

「灰皿くらい出せないのか、この店は」

奥さんが慌てて灰皿を持ってきたときには、皿の上に何本もの吸い殻が重なっていました。

男性は運ばれてきた灰皿をちらりと見ただけでした。

「半分残した」と言う男性に、店主が出した伝票

やがて4人が会計へ向かうと、店主が厨房から出てきてレジに立ちました。

男性は財布を出す前に、レジ台に片手をついて言いました。

「まずくて残したんだから、500円まけろ」

私と友人は思わず顔を見合わせました。

店主は言い返すことなく、一枚の伝票をレジ台に置きました。

「お客様、唐揚げは2回追加でご注文いただいています。ご飯のおかわりも4杯です」

男性が黙って伝票に目を落とします。

店主は続けました。

「それに、お下げしたお皿は全部空でした。半分残されたお皿はありません」

そして少し間を置き、吸い殻の入った皿についても触れました。

「吸い殻が入っていたお皿はありましたけどね。お代は、伝票どおりでお願いします」

男性はしばらく黙っていました。後ろにいた3人も、店主や周囲と目を合わせようとしません。

近くの席から小さく笑い声が聞こえる中、男性はそれ以上何も言わず、伝票どおりの代金を支払いました。

4人が店を出ていったあと、友人がぽつりと言いました。

「……ご飯、4杯もおかわりしてたんだね」

私は思わずうなずき、残っていた唐揚げを口に運びました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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