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インフルの流行入りと山 過去10シーズンを週で比較

  • 2026.10.6

インフルエンザの流行入り(全国の定点当たり報告数が1.00を上回った週)とピークを、2016/17〜2025/26の10シーズンで並べました。流行入りから山までは7〜10週(流行入りの週が決まった7シーズン)。2026/27シーズンは第39週の7.17が2026年10月6日時点の最新です。

2026年のインフルエンザは、厚生労働省が8月28日に流行入りを発表し、9月からは2026/27シーズンとして全国の値が週ごとに公表されています。2026年10月6日時点で最新なのは、第39週(9月21日〜9月27日)の定点当たり報告数7.17(10月2日発表)です。
流行入りが早い今季を前に、これまでの冬は「いつ流行入りして、いつ山が来たのか」を確かめておくと、ニュースの数字が読みやすくなります。そこで、国立健康危機管理研究機構が公開している週ごとの全国の値と、厚生労働省・国立感染症研究所の資料をもとに、2016/17〜2025/26の10シーズンを週の単位で並べ直しました。流行入りから山までの週数は、weboo編集部が数えた値です。

「流行入り」は全国の定点当たり報告数が1.00を超えた週

厚生労働省がまとめた各シーズンの一覧では、2つの言葉を次のように定めています。
・流行入り:「原則、各シーズンにおいて全国の定点医療機関あたりの報告数が「1.00」を超えた週」
・流行のピーク:「原則、各シーズンにおいて全国の定点医療機関あたりの報告数が最大となった週」
毎週の発表では「流行開始の目安」として1.00が使われています。「原則」とあるとおり例外もあり、2019/20シーズンがそれに当たります(次の節で説明します)。

定点当たり報告数は患者の全数ではない

この数字は、国内のすべての患者を数えたものではありません。決められた医療機関(定点)から1週間に報告された患者数をもとにした値です。広島市の解説では「定点当たり報告数とは、対象となる感染症について、すべての定点医療機関からの報告数を定点数で割った値のことで、言いかえると1医療機関当たりの平均報告数のことです。」と説明されています。
そのほかに、この記事の数字には次の前提があります。
・週は月曜から日曜まで。年の区切りの週も含め、厚生労働省の発表の日付どおりに数えています
・シーズンは、9月初めの第36週から翌年の第35週まで(国の資料の区切り)
・値は国立健康危機管理研究機構の速報値です。同機構の表には「2010年、2011年、2012年、2013年、2014年、2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年、2025年、2026年のデータは各週の集計日の数値となります。暫定値としてお使い下さい。」と注記されています。後からまとめられた値と少し違うことがあり、2016/17のピークは速報値39.41、シーズン後のまとめでは39.40でした
・定点の数は、厚生労働省の発表で2024年11月は全国に約5,000か所、2025年10月以降は約3,000か所です
定点の変更について、国立健康危機管理研究機構は「2025年第15週よりインフルエンザの報告定点数が変更され、保健所ごとのデータの連続性が担保されないことから、インフルエンザレベルマップおよび警報・注意報システム、インフルエンザ罹患数推計の情報提供を当面のあいだ停止します。」としています。この記事では全国の値を並べていますが、2025年4月より前と後の値は、数え方の土台が同じではない点に注意してください。

10シーズンの流行入り 11月〜12月が中心、2024/25から前へ

各シーズンの流行入りの週を、週の初日(月曜日)の日付で並べます。
・2016/17:11月14日〜の週(第46週・1.38)
・2017/18:11月20日〜の週(第47週・1.47)
・2018/19:12月3日〜の週(第49週・1.70)
・2019/20:11月4日〜の週(第45週・1.03)
・2020/21:流行入りなし(シーズン中の最大は0.02)
・2021/22:流行入りなし(シーズン中の最大は0.04)
・2022/23:12月19日〜の週(第51週・1.24)
・2023/24:新たな流行入りの週なし(前のシーズンから1.00を上回ったまま)
・2024/25:10月28日〜の週(第44週・1.04)
・2025/26:9月22日〜の週(第39週・1.04)
(参考)2026年:厚生労働省が8月17日〜の週(第34週・1.11)を流行入りと発表。国のシーズンの区切りでは2025/26の終わりの週にあたり、2026/27の最初の第36週は3.29でした
2016/17〜2022/23で流行入りした5シーズンは、いずれも11月か12月でした。その後は2024/25が10月28日の週、2025/26が9月22日の週と前に移り、2026年は8月17日の週に流行入りが発表されました。

出典 www.mhlw.go.jp

流行入りの週が決まらなかったシーズン

10シーズンのうち3シーズンは、この方法で流行入りの週を決められません。それぞれ国の資料の書き方どおりに扱いました。
・2020/21・2021/22:シーズン後のまとめに「シーズンを通して、全国的な流行開始の指標である1.00を上回ることなく明確なピークは形成されませんでした。」とあります。週別の値でも、2020/21の最大は0.02、2021/22は0.04です
・2023/24:厚生労働省は2026年8月28日の発表で、「前年から連続して流行入りの状態だった2023年」と書いています。週別の値を見ると、2022年第51週から2024年第17週まで71週続けて1.00を上回っていて、2023年の第36週(シーズンの始まり)の時点ですでに4.48でした
2019/20シーズンは例外の扱いです。第37週(9月9日〜)に1.17となりましたが、シーズン後のまとめには「沖縄県以外の各地の流行状況から、第37週時点ではまだ全国的な流行開始時期ではないと判断され、その後改めて1.00を超えた2019年第45週が流行開始と判断されました。」とあります。この記事も第45週を流行入りとしています。

ピークの週と高さ 1月の山から11〜12月の山へ

同じ10シーズンで、定点当たり報告数が最も高かった週です。
・2016/17:2017年1月23日〜の週(第4週)の39.41
・2017/18:2018年1月29日〜の週(第5週)の54.33
・2018/19:2019年1月21日〜の週(第4週)の57.09
・2019/20:2019年12月23日〜の週(第52週)の23.24
・2020/21:明確なピークなし
・2021/22:明確なピークなし
・2022/23:2023年2月6日〜の週(第6週)の12.91
・2023/24:2023年12月4日〜の週(第49週)の33.72
・2024/25:2024年12月23日〜の週(第52週)の64.39
・2025/26:2025年11月17日〜の週(第47週)の51.12
2016/17〜2018/19の3シーズンは、どれも1月下旬の週が山でした。2019/20以降は、2022/23(2月6日〜の週)を除いて11月〜12月の週が山になっています。10シーズンで最も高いのは2024/25の64.39です。2025/26は11月17日〜の週の51.12が最大でした。
ピークの高さはシーズンによって5倍近く違い、高さが早さと結びついているかは、この数字だけでは判断できません。

出典 www.mhlw.go.jp

流行入りから山までは7〜10週 7シーズンの記録

流行入りの週がはっきりしている7シーズンについて、流行入りの週の初日からピークの週の初日まで何週あったかを数えました(weboo編集部の計算)。
・2016/17:10週(第46週→翌年第4週)
・2017/18:10週(第47週→翌年第5週)
・2018/19:7週(第49週→翌年第4週)
・2019/20:7週(第45週→第52週)
・2022/23:7週(第51週→翌年第6週)
・2024/25:8週(第44週→第52週)
・2025/26:8週(第39週→第47週)
短いシーズンで7週、長いシーズンで10週でした。流行入りが11〜12月だったシーズンも、9〜10月だったシーズンも、この幅の中に入っています。
ただし、数えられたのは7シーズンだけで、流行入りの判断にも例外がありました。この週数を今季に当てはめて、ピークの時期を予想するための数字ではありません。国も今季のピークの時期は示していません。

2026/27シーズンの今 第39週は7.17

厚生労働省が8月28日に「流行入りしました」と発表したのは、全国の値が1.11だった8月17日〜8月23日の週(第34週)の分です。この週は、国の区切りでは前のシーズン(第35週まで)に入る週で、今季の毎週の発表は第36週分から始まっています。
その後の全国の値と、1年前の同じ週の値です。
・第34週(8/17〜) 1.11(2025年の同じ週 0.31)
・第35週(8/24〜) 1.76(2025年の同じ週 0.35)
・第36週(8/31〜) 3.29(2025年の同じ週 0.50)
・第37週(9/7〜) 5.54(2025年の同じ週 0.72)
・第38週(9/14〜) 8.48(2025年の同じ週 0.80)
・第39週(9/21〜) 7.17(2025年の同じ週 1.04)
第39週は第38週の8.48より低い値でした。第40週(9月28日〜10月4日)分は10月9日(金)に公表される予定です。この先の増え方やピークの時期・高さは、公表される値で確かめていく必要があります。
予防接種の回数や、1回目の日付から逆算した日程は、別の記事で整理しています。

出典 www.mhlw.go.jp

よくある質問

定点当たり7.17は、7人に1人がかかっているという意味ですか

違います。定点当たり報告数は、定点医療機関1か所あたりが1週間に報告した患者の平均の数です。第39週の7.17は、定点1か所あたりおよそ7人の報告があったことを表していて、人口に対する割合ではありません。定点以外の医療機関を受診した人や、受診しなかった人は数に入っていません。

住んでいる地域の流行入りは、全国と同じですか

同じとは限りません。厚生労働省の毎週の発表には都道府県別の定点当たり報告数も載っていて、第39週は沖縄県が42.50、佐賀県が2.67と大きな差がありました。都道府県や市でも独自に流行入りを発表しているので、住んでいる地域の発表もあわせて確認してください。

まとめ 10シーズンの流行入りと山を週で見ると

2016/17〜2025/26の10シーズンのうち、流行入りの週が決まったのは7シーズンでした。流行入りは11〜12月が中心でしたが、2024/25から10月・9月と前の週になり、2026年は8月17日の週に流行入りが発表されました。ピークは1月下旬の週から11〜12月の週へと移り、流行入りからピークまでは7〜10週でした。今季の最新の値は第39週の7.17です。ニュースで定点当たり報告数を見たときに、過去の冬と週の単位で見比べる材料にしてください。

※ここに載せた週や値は、国と自治体の公表している統計・資料をweboo編集部が整理し、計算したものです。病気の診断や治療、予防接種を受けるかどうかの判断に代わるものではありません。発熱などの症状があるときや、持病のある方・妊娠中の方・小さな子どもや高齢の家族の体調が気になるときは、医療機関に相談してください。流行入り・ピークの週と値は速報値にもとづき、今季の値は2026年10月6日に厚生労働省の発表で確かめました。

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