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インフル予防接種2026 子ども2回の日程を逆算

  • 2026.9.22

2026/27シーズンのインフルエンザは8月17日の週に流行入りしました。感染症法施行(1999年)以降では2009年に次ぐ早さです。13歳未満は2〜4週あけて2回、効果が出るまで約2週間。1回目の日付ごとに効果の目安日を逆算した早見と、経鼻ワクチンの対象年齢、65歳以上の定期接種をまとめました。

今年のインフルエンザは、例年よりかなり早く動いています。厚生労働省の発表では、2026年第34週(8月17日〜8月23日)に定点当たり報告数が1.11となり、流行入りしました。感染症法が施行された1999年以来、2009年に次いで2番目に早い流行入りです(前年から流行入りの状態が続いていた2023年を除く)。
第37週(9月7日〜9月13日)には全国の定点当たり報告数が5.54まで増え、昨年の同じ時期(0.72)の約7.7倍です。
子どもが13歳未満なら、ワクチンは2回。家族の予定を立てるには、1回目から逆算する必要があります。この記事でわかるのは次のことです。
・ここ3シーズンで流行入りの週が早まっていること(厚生労働省の週報から整理)
・13歳未満の2回接種の間隔と、効果が出るまでの期間
・1回目の日付ごとに「効果の目安日」を逆算した早見
・2歳から選べる経鼻ワクチン(フルミスト)と、65歳以上の定期接種の今年のポイント
情報は2026年9月21日時点のものです。接種の可否や時期は、かかりつけの医師と相談して決めてください。

流行入りは第34週 2シーズン続けて5週ずつ早まった

厚生労働省は、全国約3,000か所の定点医療機関の報告数をもとに、定点当たり報告数が1.00を上回ったときを流行開始の目安としています。過去の週報を並べると、流行入りの週はこう動いています。
・2024/25シーズン:第44週(10月28日〜)定点当たり1.04
・2025/26シーズン:第39週(9月22日〜)定点当たり1.04
・2026/27シーズン:第34週(8月17日〜)定点当たり1.11
週の番号で5週ずつ、2シーズン続けて早まったことになります。10月末だった流行入りが、2年で8月中旬まで前に来ました。

出典 www.mhlw.go.jp

厚生労働省のQ&Aでは、日本のインフルエンザは例年12月〜3月が流行シーズンで、例年1月末〜3月上旬に流行のピークを迎えると説明されています。ただ、ここ2シーズンのピークはそれより早く来ています。
・2024/25:第52週(12月23日〜12月29日)の64.39がピーク。1999年以降で最大の値でした
・2025/26:第47週(11月17日〜11月23日)の51.12がピーク。年明けの第6週(2月2日〜)にも43.34の2つめの山がありました
定点当たりが1.00以上だった週を数えると、2024/25は26週、2025/26は29週。どちらも半年ほど続いています。
今シーズンのピークがいつ来るかは、この数字からはわかりません。言えるのは、「例年は12月から」という感覚で予定を組むと、ここ数年の実際とはずれる、ということです。

同じ第37週で比べると、今年は5.54

9月の同じ週(第37週)どうしで3年分を並べると、今年の多さがはっきりします。
・2026年第37週:5.54
・2025年第37週:0.72
・2024年第37週:0.51
国立健康危機管理研究機構(JIHS)の第37週の疫学情報では、前週の3.29から増え、全国44都道府県で前週より増加しました。同じ週に全国の基幹定点医療機関から報告された入院は478例で、年齢別では1歳未満16例、1〜4歳58例、5〜9歳87例、10代38例、20代7例、30代9例、40代11例、50代21例、60代40例、70代67例、80歳以上124例でした。9歳以下が161例、60代以上が231例と、子どもと高齢の世代に多く出ています。直近5週間に検出されたウイルスは、AH1pdm09が61件(97%)でした。

13歳未満は2回接種 間隔は2〜4週

厚生労働省のQ&Aでは、13歳未満の方は2回接種とされています。1回接種後よりも2回接種後の方が、より高い抗体価の上昇が得られるためです。
・生後6か月以上3歳未満:1回0.25mLを2回
・3歳以上13歳未満:1回0.5mLを2回
・1回目の接種時に12歳で、2回目の接種時に13歳になっていた場合も、12歳として考えて2回目の接種を行って差し支えない
間隔は2週から4週です(千代田区・江戸川区・八王子市の令和8年度の案内)。ワクチンの添付文書では、2回接種を行う場合の間隔は免疫効果を考慮すると4週間おくことが望ましいとされ、千代田区の案内でも「3週~4週の間隔で接種することが最適」と書かれています。
13歳以上は、添付文書では「1回または2回注射」です。健康な成人などでは1回接種で2回接種と同等の抗体価の上昇が得られるとの報告があり、65歳以上などの定期接種は1回接種とされています。

効果が出るまで約2週間 目安は5か月程度

ワクチンは、打ったその日から効くわけではありません。川崎市の案内では、「予防接種を受けてからインフルエンザに対する抵抗力がつくまでに2週間程度かかり、その効果が十分に持続する期間は約5か月」とされています。八王子市・千代田区の令和8年度の案内も、接種後約2週から約5か月程度を目安として示しています。
千代田区の案内には、2回接種した成績として、接種の1〜2週間後に抗体が上昇し始め、2回目の接種1か月後までにピークに達し、3〜4か月後には徐々に低下傾向を示すことも書かれています。免疫の続き方には大きな個人差があります。
効果の中身も確認しておきます。厚生労働省は、ワクチンは感染を完全に抑える働きはない一方、発病を一定程度抑え、重症化を予防する効果が期待されると説明しています。数字としては次のような報告があります。
・6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究:発病防止に対する有効率60%
・乳幼児:報告によって幅があるが、概ね20〜60%の発病防止効果
・65歳以上の高齢者福祉施設の入所者:34〜55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止
有効率60%は「打った人は60%かからない」という意味ではなく、打たなかった人の発病率を基準に、打った人の発病率が相対的に60%減ったという意味です。

1回目の日付から逆算 効果の目安日の早見

ここまでの数字を使って、1回目の日付ごとに「2回目の日」と「効果の目安日」を計算しました。前提は次のとおりです。
・2回目は1回目から4週(28日)後と、最短の2週(14日)後の2通り
・効果の目安日は、最後の接種から2週間(14日)後とする
・1回で済む人(経鼻ワクチン・13歳以上・65歳以上など)は、その1回から2週間後
1回目を9月24日(木)にした場合で見ると、こうなります。
・4週あけ:2回目 10月22日(木) → 効果の目安 11月5日
・2週あけ:2回目 10月8日(木) → 効果の目安 10月22日
・1回で済む人:効果の目安 10月8日
同じ日に家族そろって1回目を受けても、4週あける子どもは、1回で済む家族より28日遅れて効果の目安日を迎えます。ほかの日付で始めた場合も、同じ計算で出せます。
・1回目 10月8日 → 4週あけなら11月19日/2週あけなら11月5日/1回の人は10月22日
・1回目 10月22日 → 4週あけなら12月3日/2週あけなら11月19日/1回の人は11月5日
・1回目 11月5日 → 4週あけなら12月17日/2週あけなら12月3日/1回の人は11月19日
・1回目 11月19日 → 4週あけなら12月31日/2週あけなら12月17日/1回の人は12月3日

出典 www.mhlw.go.jp

厚生労働省のQ&Aは、12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいとしています。仮に12月15日に2回目を終えるとすると、1回目は4週あけなら11月17日、2週あけでも12月1日までに受けておく計算です。
今シーズンはすでに流行入りしています。約5か月は効果が十分に続く期間の目安で、個人差があります。受ける日は、流行の状況や持病、受験・行事の予定を伝えて、かかりつけの医師と決めてください。

2歳からは経鼻ワクチン(フルミスト)も選べる

注射のほかに、鼻に噴霧する経鼻弱毒生ワクチンがあります。厚生労働省のQ&Aでは、用法は「2歳以上19歳未満の者に、0.2mLを1回(各鼻腔内に0.1mLを1噴霧)、鼻腔内に噴霧」です。品川区の令和8年度の案内でも、接種可能年齢は2歳から19歳未満、1回で完了とされています。
13歳未満でも1回で済むので、日程の組み方が注射と変わります。先ほどの早見の「1回で済む人」の列が当てはまります。
知っておきたい点をまとめます。
・2歳未満は受けられない
・千代田区の案内では、接種から2週間程度経過してから効果を示すといわれている
・接種後1〜2週間は、飛沫や接触でワクチンウイルスが周りにうつる可能性があるため、乳児や重度の免疫不全の方との接触を可能な限り控える(千代田区・八王子市・目黒区の案内)
・八王子市・江戸川区の案内では、2026年度製造の経鼻ワクチンの最終有効期限は2027年1月22日
・妊娠していることが明らかな人、明らかに免疫機能に異常のある病気の人や免疫を抑える治療を受けている人は受けられない(添付文書の接種不適当者。目黒区・江戸川区の令和8年度の案内にも記載)
・副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤など、一緒に使えない薬がある(千代田区の案内)
・厚生労働省のQ&Aでは、経鼻弱毒生ワクチンでインフルエンザを発病することはあり得るが、頻度は1.8%
効果については、厚生労働省のQ&Aで、薬事承認申請時の資料によると発症病予防効果は28.8%とされています。一方、国の審議会の小委員会(2023年5月)では、有効性・安全性は現行の不活化ワクチンと大きく変わりないとされています。研究の条件が違う数字どうしを単純には比べられないので、注射か経鼻かは医師と相談して選んでください。扱っていない医療機関もあります。

65歳以上は定期接種 今年度は従来のワクチンのみ

祖父母の予定も一緒に確認しておきましょう。予防接種法にもとづく定期接種の対象は次の方で、毎年度、秋冬に1回接種します。
・65歳以上の方
・60〜64歳で、心臓、腎臓または呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方(概ね、身体障害者障害程度等級1級に相当)
厚生労働省は、予防接種を希望する方はかかりつけの医師とよく相談の上、接種を受けるか否か判断するよう案内しています。実施期間や費用は自治体によって異なります。
今年度の変更点として、60歳以上向けの高用量インフルエンザワクチンは、定期接種に加える方針がいったん了承されていましたが、製造販売業者から今年度の流行期からの供給が困難との報告があり、令和8年度からの定期接種化は見送りとなりました(2026年7月の国の審議会資料)。横浜市の案内でも、令和8年度の定期接種は従来の標準量ワクチンのみとされています。

予約の前に確認したい5つのこと

家族の回数を1枚にまとめると、図のようになります。

出典 www.mhlw.go.jp

予約の前に、次の5つを確認しておくと予定が組みやすくなります。
1. 自治体の開始日
今年は流行が早いため、子どもの助成や高齢者の定期接種の開始日を前倒しした自治体があります(たとえば千代田区・品川区は9月24日から、八王子市は9月18日から)。対象期間より前に受けると、助成や定期接種の扱いにならない場合があります。お住まいの自治体の案内を確認してください。
2. 医療機関の入荷時期
国の資料では、今シーズンのワクチンの供給量は約5,190万回分の見込みで、9月第5週(10月2日時点)までに約3,147万回分が出荷される見込みです。近年の平均使用量を超える量ですが、入荷の時期は医療機関によって異なります。2回目の予約も1回目のときに取れるか、聞いておくと安心です。
3. 新型コロナワクチンとの同日接種
厚生労働省は、インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンは同日に接種することが可能としています。
4. 当日の体調
発熱している、重い急性の病気にかかっているときは受けられません。副反応は、接種した場所の赤み・はれ・痛みが接種した人の10〜20%、発熱・頭痛・だるさなどが5〜10%で、通常2〜3日で消えます。まれにアナフィラキシーが起きることがあるので、接種後30分間は医療機関内で安静にします。
5. 費用
インフルエンザワクチンは病気の治療ではないため健康保険が使えず、原則として全額自己負担で、費用は医療機関によって異なります。定期接種の対象者や、子どもの接種に独自の助成をしている自治体もあるので、お住まいの市区町村で確認してください。

よくある質問

去年も打ったのに、今年も必要ですか

厚生労働省は、ワクチンはそのシーズンに流行が予測されるウイルスを用いて製造されているため、昨年接種した方も今年の接種を検討してほしいとしています。今シーズンのワクチンは、A型2種類とB型1種類の3価で、国の資料によると3つの株がすべて昨シーズンから変わっています。

もう流行しているなら、今から打っても遅いですか

遅いかどうかを一律に決める公的な基準はありません。厚生労働省は12月中旬までに接種を終えることが望ましいとしています。効果が出るまで約2週間かかることも踏まえて、受ける時期はかかりつけの医師と相談してください。

12歳で1回目、13歳の誕生日のあとに2回目になります

厚生労働省のQ&Aでは、1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を行って差し支えないとされています。自治体の助成も、この場合は2回とも対象にしているところがあります(千代田区・目黒区など)。

家族の予約は、どう組めばいいですか

目安になるのは、2回必要な子どもの日程です。13歳未満で注射を選ぶ子どもは2回目が必要なので、効果の目安日は1回で済む家族より最大28日遅れます。子どもの1回目だけ先に済ませておく、という組み方もできます。

まとめ 子どもの1回目から予定を組む

今シーズンの予防接種を、数字でおさらいします。
・流行入りは2024/25が第44週、2025/26が第39週、2026/27が第34週(8月17日〜)。2シーズン続けて5週ずつ早まった
・第37週の定点当たり報告数は5.54で、昨年同期0.72の約7.7倍
・13歳未満の注射は2回。間隔は2〜4週で、添付文書では4週間が望ましいとされる
・効果が出るまで約2週間、目安は約5か月(川崎市・八王子市・千代田区の案内)
・1回目9月24日なら、4週あけで効果の目安は11月5日、1回で済む人は10月8日
・12月15日に2回目を終えるなら、1回目は4週あけで11月17日までに
・経鼻ワクチンは2歳以上19歳未満・1回。65歳以上の定期接種は今年度は従来のワクチンのみ
流行が早い年は、「いつもの時期」を待たずに予定を立てることが大切です。まずは子どもの1回目の日を決めて、家族の予約をそこから並べてみてください。

※この記事は、厚生労働省・国立健康危機管理研究機構・自治体が公表している情報を整理して紹介するものです。接種を受けるかどうか、受ける時期やワクチンの種類について医学的な判断を代わりに行うものではありません。心臓・腎臓・肝臓・血液の病気や気管支ぜんそくなどの持病がある方、過去にけいれんを起こしたことのある方、免疫不全と診断されたことのある方、鶏卵・鶏肉などにアレルギーのある方は、厚生労働省も接種にあたって注意が必要としているので、あらかじめ医師に相談してください。接種後に高い熱が出る、息苦しい、ぐったりしているなど様子がいつもと違うときは、接種した医療機関に連絡してください。
※定点当たり報告数は、厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」(2024年9月〜2026年9月の各週の発表)の全国の値です。逆算の日付は、2回目を1回目の2週後または4週後に受け、最後の接種から2週間で効果の目安とした場合の計算で、個人の免疫のつき方を示すものではありません。記事の情報は2026年9月21日時点のものです。

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