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「仕事休んで昼寝できていいな」と言った俺→妻に土曜を任され、娘と2人きりの1日で分かったこと

  • 2026.10.7
ハウコレ

謝罪の文面を開いた時、言い訳を書いていました。消して、打ち直して、3回目に残った文面を送ったあと、既読の横で娘の背中を叩き続けていました。

玄関のドアが閉まる音のあとに残ったのは、俺の腕の中で泣き始めた娘と、洗い物が残ったシンクでした。妻は、こちらを振り返りませんでした。俺が言った言葉のせいだと、分かっていました。

言った時、頭にあったこと

娘は生後半年を過ぎ、妻は育休中です。会社の先輩に「育休なんて休みみたいなもんだろ」と笑われて、そういうものだと思っていました。連日の残業で帰ると、妻は起きていて、娘も起きている。ソファに横になりながら、口から出たのがあの言葉でした。

「仕事休んで昼寝できていいな」

妻は返事をせずに娘を抱き上げました。それを、怒っていないと受け取ったのです。

「休みなんでしょ。俺も昼寝したい」

「じゃあ、土曜。1日お願いね」

「1日?」

「1日」

軽く言ったつもりでした。娘と2人きりで1日過ごしたことは、それまで一度もありません。

昼寝どころではなかった

玄関で娘を受け取った時、出かかったのは「無理かもしれない」でした。飲み込んで、眉だけが寄っていたと思います。

ミルクを作る間、娘は床で泣き続けました。抱いて、揺らして、ようやく寝たのでソファに横になった直後に、泣き声で目が覚めます。時計を見ると15分しか経っていませんでした。

トイレに行く間も抱えたままです。目を離した隙に、引き出しの取っ手をつかんで立ち上がろうとしていました。冷蔵庫のメモを、何度読み返したか分かりません。洗い物は水につけたままにしました。

昼寝ができないのではなく、寝ようと考える時間そのものがない。それが、妻の毎日でした。

3回消した文面

娘を抱えたまま、片手でメッセージを打ちました。

最初の文には「俺も仕事で疲れてて」が入っていました。読み返して消しました。次は「でも」から始まっていて、それも消しました。3回目に残ったのが、これです。

「今日1日で分かった。昼寝なんてできる時間、どこにもなかった。仕事休んでいいなって言ったこと、ごめん。帰ったらちゃんと言う」

既読がついてから、返事が来るまでの間、娘の背中を叩き続けました。

「わかった。もう少しで帰る」

それだけでした。怒っているのか、そうでないのか、画面からは分かりません。

そして...

鍵の音がして、娘を抱いたまま玄関に立ちました。

「ごめん」

娘ごと、頭を下げました。妻はリビングに入ってシンクを見て、昼寝はできなかったんだね、と言いました。首を横に振ることしかできませんでした。

冷蔵庫のメモの余白に、その日気づいたことを自分の字で書き足しました。妻がそれを読んだかどうかは、まだ聞いていません。

(30代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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