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油が落ちて燃えた13件 オーブントースターのNG5つ

  • 2026.10.4

魚や揚げ物などの油が落ちて燃えた記録が13件。NITE SAFE-Liteにあるオーブントースターの記録254件を編集部が結論の文で分けた結果、使い方が原因とみられるのは59件でした。受け皿、バター、本体の上に置く物、くず受けなど5つのNGと、庫内で火が出たときに公的機関が挙げる手順を紹介します。

朝のトーストに、夕食の焼き魚や揚げ物の温め直し。オーブントースターは出番が多いぶん、パンくずや油がいつのまにか庫内にたまっていきます。
NITE(製品評価技術基盤機構)に集まった製品事故の記録から、品名にオーブントースターとある254件を編集部で1件ずつ読み、原因の結論で分けました。使い方が原因とみられるものは59件。分類をまたいで数えると、加熱中にその場を離れたと書かれた記録も40件に上ります。
事故の記録にあり、公的機関の資料でも注意されている使い方から、焼く物の入れ方、焼いている間、置き場所、手入れの順にNGを5つ取り上げ、最後に庫内で火が出たときの手順をまとめます。

オーブントースターの記録254件 使い方が原因は59件

集計の元は、NITEが公開しているSAFE-Liteという検索サイトで2026年10月3日に「トースター」を品名に含むとして出てきた288件です。ここから、品名に「オーブントースター」とある254件を対象にしました(電子レンジにトースターが付いた製品の1件は外しています)。品名が「電気トースター」「トースター」だけの記録は、パンを縦に入れるポップアップ式が混じっていて区別できないため、数えていません。発生は1996年3月〜2026年2月で、発生日が不明の1件を含みます。
結論の文で分けた結果、件数が最多だったのは製品側の不具合とみられる134件でした。ただし、このうち87件は、2011年度にまとめて受け付けられた「タイマーが切れず、連続運転になる」という同じ内容の記録です。原因不明または製品以外とみられるものが60件、使い方が原因とみられるものが59件、長く使ったことによる劣化が1件でした。

使い方59件の中身は、食品を加熱しすぎたものが18件、魚や揚げ物などの油が落ちて燃えたものが13件、くず受けや庫内にたまったくず・油が燃えたものが12件と、この3つで43件を占めます。続いて、下に敷いた物や周りの燃えやすい物など置き場所にかかわるものが6件、プラグ・コードの扱いが4件でした。
なお、NITEが2021年5月に公表した資料では、2016〜2020年の5年間で調査の終わったオーブントースターの事故40件のうち、誤使用・不注意による事故は16件、製品の不具合などによる事故は15件とされています。期間も数え方も、この記事の集計とは別のものです。
この件数について
・NITEに寄せられた・NITEが収集した製品事故のうち、上の品名で拾えた記録の数です。オーブントースターの事故がこれだけ起きたという数ではありません
・原因の振り分けは、結論の文を読んだうえでの編集部の判断です。NITEが原因区分を付けていない記録も同じように振り分けました
・原因の特定に至らなかったとされた記録は、使い方の経過が書かれていても原因不明の側に入れ、後の節で分類をまたいで数えています

加熱中に離れた40件 原因の分類をまたいで数えると

原因の分類とは別に、記録の経過に同じ場面が書かれたものを254件全体から数えました(1件が2つ以上に入ることがあります)。
いちばん多かったのは、加熱中にその場を離れた・外出した・眠ってしまったと書かれた記録の40件です。使い方が原因とみられるものが21件、原因不明の側が16件で、タイマーが切れない製品の不具合に、離れていたことが重なった記録も3件ありました。
次いで、本体の上に物を置いていた、下に新聞紙や木の台などがあったという記録が12件、扉を開けて炎や火が出た、または庫内が燃えていた記録が5件、バターなどを塗ったパンやチーズトーストが燃えた記録が4件です。

NG1|魚や揚げ物を、受け皿やトレーなしで焼き網にじかに載せる

冷めた唐揚げを網にそのまま並べて温め直す。洗い物を増やしたくなくて、魚の切り身も網の上で焼いてしまう。
使い方の記録のうち、油が落ちて火が出た記録は13件ありました(うち8件はヒーターに落ちた・滴下したと書かれています)。食品は唐揚げ・とんかつなどの揚げ物が6件、魚が5件、ソーセージ・ウインナーが2件です。このうち11件は、受け皿やトレーを使わなかった、焼き網や庫内にじかに置いた、ホイルだけを敷いた、と書かれたものです。垂れた油がヒーターで燃え、くず受けにたまったくずに燃え移った記録もあります。

防ぐには:油の出る物は受け皿・トレーで。ホイルの扱いは取扱説明書で。
NITEは、生の魚や肉、揚げ物など、油分がヒーターに落ちるような食材を網に直接載せて焼かず、必ず受け皿を使うよう呼びかけています。東京都が2020年3月に公表した試験でも、生魚をトレーやアルミホイルを使わずに焼き網に直接載せて加熱すると、油が多く滴り落ち、激しい発火現象が見られました。
アルミホイルの扱いは機種によって違います。記録には、取扱説明書が油の出る物に焼皿またはアルミホイルなどを使うよう求めていた例も、ホイルを使っていても油が漏れることがあるとして揚げ物にはトレーを使うよう求めていた例もありました。西宮市消防局(北夙川分署)は、アルミホイルを使う場合もヒーターに触れないよう注意するよう呼びかけています。

NG2|バターやマーガリンを塗ってから、パンを長めに焼く

バターをたっぷり塗った食パンを、カリッとさせたくてタイマーを少し長めに回す。
バターやマーガリンを塗ったパン、チーズトーストが燃えた記録は分類をまたいで4件と多くありません。ただ、東京都が2020年3月に公表した、都内在住の20歳以上2,000人へのインターネット調査では、バターやジャムを塗ったパンを焼くことを「危険と知らなかった」人が56.1%いました。東京都は、これを危険な使用方法の一つに挙げています。

防ぐには:塗るのは焼いたあとに。焼き色は様子を見ながら。
西宮市消防局は、バターやマーガリンは焼いた後に塗るよう呼びかけています。NITEは、油分を含む食品は加熱しすぎると爆発的に燃えるおそれがあるとし、チーズや餅のように加熱で形が変わる食品は、気づかないうちにヒーターに触れる場合があるとしています。記録の取扱説明書の注意には「バターやジャムを塗ったパンを必要以上に焼かない」と書かれたものもあり、書き方は機種によって違います。

NG3|タイマーを回したら、その場を離れてほかの用事をする

冷凍のグラタンを入れて15分。その間に洗濯物を取り込みに行く。
分類をまたいで数えた40件には、外出した、入浴していた、畑に出ていた、別の部屋でうたた寝をしてしまった、といった経過が並びます。使い方の記録で最も多い「加熱しすぎ」18件のうち8件も、離れていた間のことでした。東京都の調査では、本体から離れて使った経験がある人は50.1%でした。

防ぐには:焼いている間はそばにいて、食品の様子を見る。
NITEは、食品の様子を見ながら少しずつ加熱することで、加熱しすぎによる事故を防げるとしています。東京都も、使用中に本体から離れることを、やめたい使い方の一つにしています。

NG4|本体の上に物を置き、下に新聞紙などを敷いて使う

置き場所が狭いので、トースターの上をお皿や雑誌の置き場にしている。汚れないよう、下には新聞紙を敷いている。
本体の上や下に物があったと書かれた記録は分類をまたいで12件でした。上に置いていたのは木の皿、紙の菓子箱、雑誌、樹脂のモップなどで、使用直後に布をかぶせて外出した記録もあります(上6件)。下は新聞紙、カラーボックス、木の台、まな板、冷蔵庫の天板などでした(下8件。上と下の両方が2件)。

防ぐには:上と下には物を置かず、まわりも燃えやすい物を避ける。
東京都は、本体の上や下に物を置いて使うことを、火災が発生するおそれのある使い方に挙げています。同じ調査で、これを「危険と知らなかった」人は18.3%でした。西宮市消防局も、トースターの上に物を置かず、周りにふきんや紙類、包装材などを置かないよう呼びかけ、取扱説明書に書かれた設置スペースを守るよう求めています。

NG5|くず受けトレーのパンくずや油を捨てずに使い続ける

毎朝パンを焼くけれど、くず受けトレーを引き出すのは月に一度くらい。
たまったくずや油が燃えた記録は12件ありました。くず受けや底ぶたの手入れ不足、ヒーターに付いた食品のかすなどです。使い方以外に分けた記録でも、くず受けに多量の調理くずがたまって下ヒーターに触れていたものがあります。東京都の調査では、庫内の清掃を「ほとんどしていない」人が35.3%、「一度もしていない」人が4.5%でした。

防ぐには:くずはこまめに捨て、油の多い物の後は冷めてから掃除。
NITEは、庫内や受け皿に食品かすや油分が残ったまま使うと発煙や発火のおそれがあるとして、受け皿やくず受けトレイにたまったかすもこまめに掃除し、油分を含む食品を使った後は必ず清掃するよう呼びかけています。掃除は、やけどをしないよう冷めてから行うよう添えています。

庫内で燃えたらプラグを抜いて待つ 扉を開けた5件では

庫内で火が出たときの手順として、3つの公的機関の資料は、電源プラグを抜くことと、扉をすぐには開けないことを共通して挙げています。
・電源プラグを抜き、火が消えるまでドアを開けない。空気が入って炎が大きくなるおそれがある。高温のドアのガラスに水をかけない(NITE)
・扉は開けずにタイマーを切って加熱を止め、電源プラグを抜いて火が収まるのを待つ(東京都)
・可能なら電源を切り、プラグを抜く。扉をすぐに開けない。炎が大きいときや危険を感じたときは119番通報し、初期消火ができる場合は消火器などを使う(西宮市消防局)
記録には、扉を開けて炎や火が出た、または庫内が燃えていた例が5件ありました。開けたところで炎や火が出た・上がったものが4件(うち3件は煙や火に気づいて開けたもの、1件は調理中に開けたもの)で、手にやけどをした、炎が上がったので水をかけた、外に出た火を消そうとかぶせた布に燃え広がった、といった経過です。残る1件は、燃えたパンを急いで取り出した1〜2分後にドアのガラスが割れて炎が出たものでした。

よくある質問

焼き終わってから、どのくらい熱い?

東京都が3製品の温度を測った試験では、使用中に本体で最も熱くなったのは前面の扉で、150℃以上になった製品があり、3機種とも100℃を超えました。庫内のヒーターは700℃を超える製品があり、タイマーが切れて5分たってもヒーターは150℃前後、焼いた食品は100℃以上ありました。
2013年度(平成25年度)に北陸三県の消費生活(支援)センターが8銘柄を調べたテストでは、前面扉のガラス面が50℃以下に下がるまで16〜20分かかり、使用中や使用後の20分間程度はガラス面や金属部に触れないよう呼びかけています。記録にも、予熱中のドアの内側に手が触れてやけどをした例がありました。

製品の不具合134件には、どんな記録がある?

87件は、タイマーのつまみがOFFの状態になっても接点が離れず、加熱が続いたという同じ内容の記録です(発生は2007〜2011年)。記録の再発防止措置の欄には、最終的に温度ヒューズが働いて通電が止まり、被害が広がる可能性は低いとして、輸入事業者が措置をとらなかったと書かれています。
ほかには、事故の内容か原因の欄に扉のガラスが割れた・破損したとある記録が分類をまたいで31件あり、そのうち22件は製品側に分けたものでした。手元の製品と同じ型式の記録が載っているかどうかは、SAFE-Liteの検索画面でも確かめられます。

まとめ 受け皿・そばにいる・上下を空ける

出典 www.nite.go.jp

オーブントースターのNGと、それぞれの防ぎ方を並べ直します(件数の多い順ではなく、焼く物の入れ方から手入れまでの順です)。
・魚や揚げ物を、受け皿やトレーなしで焼き網にじかに載せる → 油の出る物は受け皿・トレーで。ホイルの扱いは取扱説明書で
・バターやマーガリンを塗ってから、パンを長めに焼く → 塗るのは焼いたあとに。焼き色は様子を見ながら
・タイマーを回したら、その場を離れてほかの用事をする → 焼いている間はそばにいて、食品の様子を見る
・本体の上に物を置き、下に新聞紙などを敷いて使う → 上と下には物を置かず、まわりも燃えやすい物を避ける
・くず受けトレーのパンくずや油を捨てずに使い続ける → くずはこまめに捨て、油の多い物の後は冷めてから掃除
254件の記録のうち、使い方が原因とみられるものは59件でした。油の出る物は受け皿に、焼いている間はそばに、本体の上と下は空けておく。それでも庫内で火が出たら、プラグを抜いて扉を閉めたまま待ちましょう。

件数は、2026年10月3日にSAFE-Liteで検索できた記録を、weboo編集部が結論の文をもとに振り分けて数えたものです。NITEや東京都の集計とは数え方が違います。受け皿やアルミホイルの使い方、置くときに空ける距離は機種ごとに決められています。お使いのオーブントースターの取扱説明書と本体の表示を確認してください。

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