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「レジ袋なんて家に売るほどあるわ」袋が要るか尋ねただけで怒鳴った女性客の背中に、常連さんがつぶやいた一言

  • 2026.10.4

いつもどおりに尋ねた、袋のこと

ショッピングセンターの衣料品売り場で、長く販売の仕事をしています。

ある平日の昼下がり、レジカウンターに立っていると、60代くらいの身なりのよい女性客がブラウスを1枚持ってきました。

私は値札を読み取り、ブラウスをたたみながら、いつものように尋ねました。

レジ袋は有料なので、会計前に必要かどうか確認することになっています。

「レジ袋はご入用ですか?」

すると、女性客の眉がぴくりと動きました。

レジ台の端にある「レジ袋は有料です」という札を見たあと、ゆっくり私に視線を戻します。

「有料の袋が要るかって、私に聞いてるの?」

「はい。どのお客様にも」

最後まで言う前に、女性客はレジ台に片手をつき、急に声を大きくしました。

「レジ袋なんて家に売るほどあるわ」

近くの棚でカーディガンを見ていたお客様が振り返りました。通路の向こうでも、何人かがこちらを見ています。

私も一瞬、何か失礼な言い方をしてしまっただろうかと戸惑いました。

すると女性客は、さらに不満そうに続けました。

「袋代が払えるかどうか見られてるみたいで、気分悪いわ」

決まりを伝え、そのまま会計を続けた

私は言い返さず、できるだけ普段どおりの声で答えました。

「どのお客様にもお尋ねしております。袋がご不要でしたら、このままお渡しいたしますね」

金額を伝えると、女性客は何か言いかけたものの、周囲を見て口を閉じました。そして黙ってカードを差し出します。

会計を終え、私はたたんだブラウスを薄紙で包んで両手で差し出しました。

女性客は包みを受け取ると、手にしていた小ぶりのバッグを一度開きかけました。しかしブラウスの包みのほうが大きく、そのまま小わきに抱えて売り場を出ていきました。

「ありがとうございました」

声をかけましたが、女性客は振り返りませんでした。

すると入れ替わるように、先ほどカーディガンを見ていた常連のお客様がレジへやってきました。

女性客が去ったほうを見ながら、小声でぽつりと言います。

「袋、売るほどあるのに、持ってきてはいなかったのね」

私は思わず苦笑してしまいました。

「そうですね…」

常連のお客様も少し笑うと、選んでいたカーディガンをレジ台に置きました。

そして今度は、いたずらっぽくこう言ったのです。

「私は袋、お願いするわ」


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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