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金子正次の初映画にして初主演作『竜二』が4Kスキャン2Kリマスターで蘇る!10月23日より全国公開決定

  • 2026.10.2

日本アカデミー賞、毎日映画コンクールなど1983年度の映画賞を総なめにした『竜二』(83)。本作が、4Kスキャン2Kリマスターで10月23日(金)より全国公開されることが決定した。あわせて、ポスタービジュアルと新予告編も解禁となった。

主人公の花城竜二は新宿界隈ではちょっと名の知れたヤクザだった

【写真を見る】『竜二』4Kスキャン2Kリマスターよりポスタービジュアルと新予告編も解禁 [c]1983 Momo KANEKO ALL RIGHTS RESERVED.
【写真を見る】『竜二』4Kスキャン2Kリマスターよりポスタービジュアルと新予告編も解禁 [c]1983 Momo KANEKO ALL RIGHTS RESERVED.

スターになることを夢見て脚本を書いた金子正次が、プロ経験ほぼゼロの映画学校時代の友人を巻きこんで、35mm撮影で商業映画を作りあげた本作。友人の松田優作は脚本を手に動き、萩原健一は楽曲の使用を快諾、プロデューサーの川島透は監督不在となった現場を率い映画を完成させ、出演した菊地健二は金子と共に配給会社を探して奔走した。

舞台は80年代、新宿、歌舞伎町界隈。三東会の花城竜二といえば、新宿界隈ではちょっと名の知れたヤクザだった。しかしある日、妻と幼い娘のために堅気になると決め、酒屋で働きはじめる。平凡で質素な家族との生活に最初は心の安らぎを覚えるが…。ヤクザにもカタギにもなりきれない彼の焦燥と葛藤を中心に描く青春群像劇が展開する。今回のレストア&リマスター版は、グレーディング監修に『狂い咲きサンダーロード』(80)などの撮影監督、笠松則通を招き、1983年の作品を監督した川島がリマスター監督をつとめ最終確認した完全版。なお、柳楽優弥主演のリメイク作品『RYUJI 竜二』も10月30日(金)より公開される。

川島監督は、本作が今なお多くの人に愛されスクリーンで上映され続けることに対し「『竜二』の呪い。43年間もこんなに振り回されることに腹が立ちます(笑)」とユーモラスに表現。続けて、「リマスターというものにはずっと懐疑的な気持ちでした。もっと前よりも良くしようという小賢しくていじましい欲望が湧いてくるんです。今回は最後のリマスターになると思うからやりませんかと言われた時に『やだよ、好きにしてくれよ』という感じがあったんだけれど、『これで20年くらいいくことになりますよ』と脅かされたので(笑)最後の奉公です」と経緯を説明。

「当時のカメラマンの川越道彦くんにも相談したんですけども、彼が望むことはたった一つだ、と。“あの当時のまんまにしてください”と。私もそれは大賛成しまして、今回のリマスターのテーマは『なにも足さない、なにも引かない」ということです。当時のドキドキ、衝撃、荒っぽさ、稚拙さ…そういうものが全部残ったものに仕上げるということ。自分たちが作ってしまった“奇跡”みたいなものを“そのまま”伝えたかった」そして初号をスクリーンで見終わった後、「“知ってる”映画だったね。『映画と言えば35(サンゴー)だろ』と無謀にも35㎜フィルムで撮影した事が長い時代を経てもこんな形で残す事が出来たのも感慨深い。いまだったらiPhoneなんかで撮影したんだろうか?へたっぴな部分はいっぱいあるんだけど、時々ハッとするような良いカットがあったね。自分でいうのもなんだけど」と笑顔を覗かせる。

今回の公開にあわせて一新されたポスタービジュアルは、“フッと、ヤクザの足を洗ってみたが…”というコピーはそのままに、白いスーツに身を包み、タバコを燻らす竜二からどうしようもない焦燥と哀愁がにじみ出る写真をセレクト。差し色の赤が映えるビジュアルとなっている。

また、新たに制作された予告編は、物語が大きく動く「カタギになってやったよ」、「こちらこそ、よろしくお願いします」という竜二と妻、まり子の電話からはじまる。妻と娘のため組織から足を洗い、カタギの仕事をはじめた竜二。妻は「少しだけど給料上がってる!」と笑顔を見せ、男も笑顔を返す。最後は「俺ぁ三東会の竜二だ。てめぇら腐った代紋ぶら下げて商売できると思ってんのか」という名台詞で締めくくられる、ハードボイルドな予告編となっている。

上映劇場では紙の前売券を販売中。さらに、公開40周年記念上映時にZOZOVILLAが販売し大人気を博した『竜二』Tシャツの予約販売サイトも10月1日(木)正午より再びオープンした。

竜二の焦燥と葛藤は、43年の時を経てスクリーンにどうよみがえるのか?リマスターで描きだされる日本映画史の伝説に期待が高まる。

文/鈴木レイヤ

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