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さんま漁獲量 2025年は前年の1.7倍 家庭の購入も増

  • 2026.9.27

さんまの2025年の漁獲量は6万5,000t(概数)で前年の約1.7倍。それでも、統計のある1956年以降で最多の1958年の約1割です。家庭の購入量も増え、2025年9月は二人以上の世帯の43.1%がさんまを購入。2026年の予報の原文と、さんまをよく買う都市も公的統計で確かめました。

秋はさんまの季節。日本近海でさんま棒受網漁が行われる8〜12月のさなかです。ここ数年「不漁」と聞くことの多いさんまが、実際どれくらいとれているのか、家庭ではいつ買われているのかを、国の統計で数えてみました。
この記事でわかることは次のとおりです。
・2025年のさんまの漁獲量と、1956年からの移り変わり
・2026年の予報に書かれていること(原文どおり)
・家庭でさんまを買う量が多い月
・さんまをよく買う都市・あまり買わない都市
割合・倍率・順位の比較は、農林水産省・総務省などの公表データからweboo編集部が計算しました。

2025年のさんまの漁獲量は6万5,000t 前年の約1.7倍

農林水産省の「令和7年漁業・養殖業生産統計」(2026年5月29日公表・概数)では、2025年のさんまの漁獲量は6万5,000t。前年(3万9,300t・概数)と比べた対前年比は165.4%で、約1.7倍に増えました。
2025年の量は、2018年(128,929t)以来の多さです。1956年からの長期の統計で見ると、6万tを下回った年は2019〜2024年の6年だけで、最も少なかったのは2022年の18,384t。2025年はその約3.5倍です。
漁法の内訳では、2025年のさんまの漁獲量のほぼすべて(6万5,000tのうち6万4,900t)が「さんま棒受網(ぼううけあみ)」によるものでした。

最多の1958年と比べると約1割

増えたとはいえ、長い目で見ると少ない水準です。1956年以降で最も多かったのは1958年の575,087tで、2025年の量はその11.3%。2000年以降で最も多い2008年(354,727t)と比べても18.3%です。
・1958年 57.5万t
・1969年 6.3万t
・1978年 36.0万t
・1990年 30.8万t
・2008年 35.5万t
・2015年 11.6万t
・2019年 4.6万t
・2022年 1.8万t
・2024年 3.9万t
・2025年 6.5万t(概数)
1960年代の終わりにも少ない年(1969年は6万3,288t)がありましたが、2019年以降はそれを下回る年が続いていました。
※2025年は概数で、確定した数値は2027年2月に掲載予定と統計表に書かれています。1956〜1963年は一般海面漁業と外洋漁業の合計値、2011年は東日本大震災で岩手県・宮城県・福島県の一部のデータが失われ、その分を含まない数値です。

2026年の予報は「来遊量は昨年の水準を下回る」

水産庁は2026年7月28日、国立研究開発法人 水産研究・教育機構がまとめた「令和8年度 サンマ長期漁海況予報(道東~常磐海域)」を発表しました。対象は、2026年8月から12月の、北海道東部(道東)から常磐までの海域です。漁況の見通しは次のとおりです(水産庁の発表から抜粋)。
・「漁期を通じた来遊量は、昨年の水準を下回る。」
・「漁期を通じた漁獲物に占める1歳魚(注)の割合は昨年を下回る。1歳魚の体重は昨年を下回る。」
・「8月から9月にかけては北海道からウルップ島の東方沖の東経152度から東経168度の公海を中心に小規模な魚群が来遊する。10月には東経160度以西の公海を中心に魚群が来遊する。」
1歳魚は「例年8月以降の漁期中に体長29cm以上になると予測されるもの。ただし、近年はサイズの年変動が大きい。」と説明されています。水産研究・教育機構の資料では、1歳魚の体重を「1歳魚の体重は昨年を下回り100g台~110g台が中心となる。」としています。

調査で推定した量は前年の約4割

予報のもとになった5〜7月の調査で、8月以降に漁の対象になる海域(1区と2区)のさんまの分布量は42.9万tと推定されました。前年の109.9万tと比べると39.0%です。水産研究・教育機構の資料では、調査を始めた2003年以降で、比べられる推定ができなかった2020年を除いて最も低い値とされています。
予報は、道東〜常磐海域への8〜12月の「来遊量」(魚群がやってくる量)の見通しで、漁獲量の見込みの数値は書かれていません。2026年の漁獲量は、漁期が終わったあとの統計で確かめることになります。

2025年の家庭のさんまの購入量は9月が最多

総務省の「家計調査」(二人以上の世帯)から、1世帯あたりのさんまの購入量を月ごとに並べました。
・2025年8月 75g
・2025年9月 293g(最多)
・2025年10月 153g
・2025年11月 61g
・2025年12月 14g
2025年は9月だけで12か月の合計の46.4%、8〜11月の4か月で92.1%を占めました。1〜7月は毎月10g未満です。
9月にさんまを1回以上買った世帯は43.1%。前年の2024年9月(25.5%)を大きく上回りました。
月ごとの山は年によって違い、2023年と2024年は10月が最多(2023年82g・2024年138g)でした。

2025年9月の購入量は前年9月の2.8倍

2025年9月の購入量293gは、2024年9月(103g)の約2.8倍。12か月を足した量でも、2025年は632gで2024年(403g)の約1.6倍でした。漁獲量が増えた年に、家庭の購入量も増えていたことになります(家計調査は購入の量を示すもので、増えた理由までは示していません)。
同じ調査の100gあたりの平均価格は、2025年9月が約153円、2024年9月が約177円でした。
※家計調査の値は二人以上の世帯の1世帯あたり。単身の世帯は含みません。12か月の合計は月別の値を足したもので、年報の年間の値とは一致しないことがあります。

さんまをよく買う都市は秋田市 最少の鹿児島市の約4.2倍

総務省統計局は、家計調査の品目ごとに、都道府県庁所在市と政令指定都市の52市を並べたランキング(2023〜2025年の平均)を公表しています。さんまの1世帯あたり年間購入量は、全国平均が425gです。
・1位 秋田市 707g
・2位 札幌市 672g
・3位 水戸市 665g
・4位 盛岡市 630g
・5位 仙台市 625g
上位5市は、東北・北海道・北関東の市でした。少ないほうは、福井市197g、長崎市174g、鹿児島市169g(最少)で、最も多い秋田市は最も少ない鹿児島市の約4.2倍です。東京都区部は420gでした。

出典 www.stat.go.jp

よくある質問

さんま漁はいつからいつまでですか

大臣許可の北太平洋さんま漁業の漁期は、以前は8〜12月に限られていましたが、2019年3月の農林水産省令の改正で、通年の操業ができるようになりました。日本やロシアなどによる200海里水域内での操業は8月から12月に行われています。2026年度の予報も、さんま棒受網の8月から12月を対象にしています。農林水産省の統計では、2025年のさんまの漁獲量(概数)のほぼすべてがさんま棒受網によるものでした。

2025年の漁獲量はまだ変わることがありますか

2026年5月29日に公表された値は概数です。統計表の注記では、確定した詳細な数値の掲載は2027年(令和9年)2月の予定です。確定値が出たら、この記事の数値と異なる場合があります。

予報の「1歳魚」とは何ですか

水産庁の発表では、「例年8月以降の漁期中に体長29cm以上になると予測されるもの。ただし、近年はサイズの年変動が大きい。」と説明されています。水産研究・教育機構の資料には、さんまの寿命は2年とも書かれています。

まとめ さんまの漁獲量は2025年に前年の約1.7倍 家庭の購入は秋に集中

さんまの今を統計でおさらいします。
・2025年の漁獲量は6万5,000t(概数)。前年の165.4%で、2018年以来の多さ
・それでも1956年以降で最多の1958年の11.3%
・2026年度の予報は「来遊量は昨年の水準を下回る」(道東~常磐海域・8〜12月の来遊量の見通し)
・家庭の購入量は2025年は9月が最多で、9月に買った世帯は43.1%。2023・2024年は10月が最多
・よく買う都市は秋田市(707g)。最少の鹿児島市の約4.2倍
2026年の漁の結果は、秋以降の統計で確かめられます。店頭でさんまを見かけたら、旬の味を楽しんでみてください。

※漁獲量は農林水産省「漁業・養殖業生産統計」(2025年は概数)、予報は水産庁・水産研究・教育機構の発表、購入量は総務省「家計調査」(二人以上の世帯)によります。割合・倍率・順位の比較は、これらからweboo編集部が計算したものです。記事の情報は2026年9月27日時点のものです。

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