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「もっと女らしくして」と言う彼に、仕事中の写真を1枚送った結果

  • 2026.9.26
ハウコレ

送ったのは、同僚が撮ってくれた写真1枚でした。既読はすぐについたのに、返信は来ません。数時間後に届いた彼の言葉を読んで、私は初めて、聞こうと思っていたことをそのまま返しました。

ロッカーの扉を閉めると、スマホの画面に彼の名前が光っていました。開かなくても、内容はだいたい想像がつきます。付き合って1年半、彼からのメッセージは決まった言葉で始まることが増えていました。

決まり文句のように届いていた言葉

介護施設で働く私は、爪を短く切り、髪をひとつに結び、通勤も動きやすいパンツとスニーカーです。

彼はそれが気に入らないようでした。

「もっと女らしくして」

会った翌日に、その言葉が届くことが何度もありました。

私はそのたびに「次はスカートにするね」と返し、実際に着ていったこともあります。それでも、次は髪型、その次は靴と、彼の言葉はなくなりませんでした。

その日、ロッカーの前で開いたメッセージにも同じ言葉がありました。ただ、続きがありました。

「会社のやつらに彼女の写真見せてって言われて、ちょっと困った」

私はそこで返信をやめました。

同僚が撮った1枚

その日は施設の夏祭りでした。

利用者さんと盆踊りをしたあと、私は制服の上に法被を着たまま、椅子に座る90代の女性の手を取って話していました。

少し離れたところにいた同僚が、その様子を横から撮ってくれていました。

「いい顔してるよ」

見せてもらった写真には、利用者さんの顔は写っていません。手を握りながら笑っている私の横顔だけが写っていました。

彼に仕事中の写真を送ったことは、それまで一度もありませんでした。

会社の人に写真を見せられなかった、というメッセージを思い出し、私はその1枚だけを送りました。

「今日はこんな日でした」

文面はそれだけです。

既読はすぐにつきました。

返信は来ませんでした。

数時間後に届いた言葉

帰りの電車でも、家に着いてからも画面は動きませんでした。

ようやく届いたのは、寝る支度をしていたころです。

「仕事してるとき、こんな感じなんだ」

私は少し迷ってから返しました。

「こんな感じって?」

しばらく返事はありませんでした。

「普段と違って見えた」

私はそこで、ずっと聞かなかったことを打ちました。

「写真見ても、まだもっと女らしくしてほしいって思う?」

既読がつきました。

しばらくして届いたのは、

「ごめん」

でした。

続けて、

「俺、君じゃなくて、人に見せたときどう見えるかばっかり気にしてた」

私は画面を見たまま、少し時間を置きました。

それから返しました。

「私は、あなたに女らしいかどうか決めてもらうために服を選んでるわけじゃないよ」

今度の既読のあとには、すぐ返信が来ませんでした。

その日は、それで終わりました。

そして...

次に会ったのは、その週末でした。

私はいつものパンツとスニーカーで待ち合わせ場所へ行きました。

彼は私の足元を一度見ました。

「何?」

と聞くと、

「いや。今日どこ行く?」

それだけでした。

彼が本当に何も思わなくなったのかは、わかりません。ただ、それ以来「もっと女らしくして」というメッセージは届いていません。

仕事の話を聞かれることは、少し増えました。

あの日の写真は、今もスマホに残っています。

彼に何かを証明するためではなく、あの日の自分が楽しそうに働いていたことを、私自身が気に入っているからです。

(20代女性・介護職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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