1. トップ
  2. エピソード
  3. 「毎日この電車に乗っていますよね」見覚えのない男性から突然声をかけられた。数日後、連絡先を聞かれて戸惑った私

「毎日この電車に乗っていますよね」見覚えのない男性から突然声をかけられた。数日後、連絡先を聞かれて戸惑った私

  • 2026.9.26

見覚えのない男性から声をかけられた朝

三十代の私は、毎朝ほぼ同じ時間の電車で会社に通っている。

朝のラッシュは身動きが取れないほどで、会社に着くころにはもう疲れていることも珍しくない。

ある朝、降りる駅が近づいたころ、隣に立っていた男性から小さく声をかけられた。

「毎日この電車に乗っていますよね」

「え…あ、そうですかね」

突然のことで、うまく返事ができなかった。スーツ姿の男性だったが、私には顔に見覚えがない。

男性はそれ以上何も言わず、私もそのまま電車を降りた。そのときは、たまたま何度か同じ電車になっていただけなのだろうと思っていた。

車両を変えても、また近くにいた

翌朝、ホームで電車を待っていると、前日に話しかけてきた男性が同じ乗車口の列にいることに気づいた。

言われてみれば、以前から同じ時間帯に乗っていた人なのかもしれない。ただ、意識したことがなかったので、いつから見かけていたのかは分からなかった。

その日から、男性は朝に顔を合わせると声をかけてくるようになった。

「おはようございます。今日も混んでますね」

「…そうですね」

短いやり取りだけだったが、私は少しずつ気になり始めた。

そこで数日後、いつもとは一つ隣の車両に乗ることにした。ところが電車が走り出してから周囲を見ると、そこにも男性がいた。

偶然かもしれない。そう思いながら翌日も同じように車両を変えたが、男性が近くにいる状況は3日続いた。

私のほうが気にしすぎているだけかもしれない。それでも、朝の電車に乗るたびに男性の姿を探してしまうようになった。

2度目には、はっきり断った

3日目の朝、電車を降りようとしたところで男性に呼び止められた。

「あの、よかったら連絡先を教えてもらえませんか」

「すみません。そういうのは困ります」

私はそう答えて、そのまま電車を降りた。

ところが次の朝、改札へ向かう階段の途中で、また男性から声をかけられた。

「やっぱり、連絡先だけでも教えてもらえませんか」

「ごめんなさい。お断りします。もう声をかけないでください」

今度は曖昧にせず、はっきり伝えた。

男性は少し間を置いてから、小さくうなずいた。そして、それ以上何も言わず人の流れの中へ入っていった。

翌朝も男性は同じ時間のホームにいた。私に気づいたようだったが、話しかけてはこなかった。車内でも離れた場所に立っていた。

それ以降、男性から声をかけられることはなくなり、近くに来ることもない。

私は今も同じ時間の電車を利用している。何か困ったことが起きたわけでもない。

それでも、電車がホームに入ってくると、以前より少しだけ周囲を見るようになった。今朝も離れた列に男性の姿があったが、お互いに何も言わないまま、それぞれ電車を待っていた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ