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「生活費が足りなかったから使ったの!」僕の口座から黙ってお金を下ろした母。だが、赤い印つきの通帳を見せた結果

  • 2026.9.26
「生活費が足りなかったから使ったの!」僕の口座から黙ってお金を下ろした母。だが、赤い印つきの通帳を見せた結果

記帳した通帳に並んでいた覚えのない行

三十代の僕が、まだ実家で暮らしていたころの話だ。

就職してから給料は一つの口座に入れ、少しずつ貯めていた。

通帳とカードは、学生のころに母が口座を作ってくれたときから、居間の引き出しにしまっていた。

ある週末、久しぶりに記帳すると、覚えのない引き出しが何行も並んでいた。どれも月末に近い日だった。

夕飯の支度をしていた母に、僕は通帳を開いて見せた。

「母さん、これ…下ろした?」

母は一瞬こちらを見た。

「生活費が足りなかったから使ったのよ」

「必要なら言ってよ。ちゃんと出すから。黙って下ろされるのは嫌だよ」

すると母は鍋に目を戻し、少し間を置いて言った。

「だから、生活費が足りなかったから使ったの!」

それ以上は話にならなかった。その夜遅く、母は僕の部屋の前まで来て、「ごめんね」と小さな声で謝った。

僕も、これでもう勝手に下ろすことはないだろうと思っていた。

赤い印をつけた半年分の履歴を見せた夜

ところが翌月、記帳した通帳にはまた覚えのない引き出しが増えていた。

腹は立ったが、同じやり取りを繰り返しても仕方がない。僕は半年分の履歴を確認し、覚えのない引き出しの行に一つずつ赤い印をつけた。

日曜の夜、その通帳を食卓で父と母の前に置いた。

「家にお金を入れるのが嫌なわけじゃないんだ。でも、勝手に下ろすのはやめてほしい。毎月いくら入れるか、ちゃんと決めよう」

父は老眼鏡をかけ、赤い印のついた行を上から順に見ていった。しばらくして、母のほうを向いた。

「これから足りないときは、三人で話そう。黙って使うのはやめよう」

母は通帳に目を落としたまま、しばらく黙っていた。

「……ごめんね」

父は棚から家計の紙を出し、僕が毎月家に入れる額を書き込んで冷蔵庫の横に貼った。

それからは、月末に記帳しても、覚えのない引き出しはなくなった。

結婚した今は、家のお金を妻と一緒に管理している。

先日実家に顔を出すと、冷蔵庫の横には新しい家計の紙が貼られていた。

母はそれを見ながら、少し笑った。

「あれから毎月ちゃんと書いてるのよ」


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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