1. トップ
  2. エピソード
  3. お金も払い、追加注文もしていた私が、カフェで「4時間」を数えられていた日

お金も払い、追加注文もしていた私が、カフェで「4時間」を数えられていた日

  • 2026.9.24
ハウコレ

時間制限なんて書いてないですよね、と返した私に店員が言った一言を、翌週から通い始めた別の店で、今も繰り返し思い出しています。

2杯目のカップを置いた店員が、そのまま私のテーブルの脇から動きませんでした。

客としてやるべきことは全部やっていた

在宅勤務になってから、駅前のカフェで週に3日ほど仕事をしています。選んだ理由ははっきりしていました。無料の通信、席ごとのコンセント、そして時間制限の表示がどこにもないこと。1杯目を飲み終えたら2杯目を頼み、通話はしない、荷物は椅子1つ分に収める。自分の中では、客としてやるべきことは全部やっているつもりでした。店員の顔ぶれも覚えるほど通っていましたが、その日、2杯目を運んできた男性の店員は、カップを置いたあとに口を開きました。「ご利用時間について、少しお願いがありまして」何を言われるのか、その前置きで見えました。

書いてないですよね?

「追加で頼んでますけど」「注文していただいているのは分かっています。ただ、混んでいる時間に4時間使われると、入れないお客様もいるので」私は入口のほうを見ました。確かに、扉の内側に2人立っています。ただ、それは私の責任なのでしょうか。「でも時間制限なんて書いてないですよね?」「書いていないから何時間でもいい、ということでもないと思っています」店がルールを決めないまま、客に線を引かせる。そう聞こえました。「じゃあ、読書でも友達とのおしゃべりでも、4時間いたら同じように声をかけるんですか?」「混んでいる時間なら、同じです」迷いのない答えでした。私はパソコンを閉じました。店員は失礼しましたと頭を下げて下がっていきました。2杯目には手をつけず、荷物をまとめて会計をしました。レジには別の店員が立っていて、いつもと同じ声で見送られました。

引っかかっていたのは数字でした

帰りの道で、何が引っかかっているのかを考えました。長居を責められたことそのものではありません。4時間という数字を、店が数えていたことです。禁止と書いてあれば守ります。守れないなら行きません。書かれていないことを、客側が察して自分から席を空けるのが当たり前なのだと言われた気がして、それに納得できませんでした。通信も電源も店が用意したものです。使ってほしくないなら、置かなければいい。そこまで考えて、自分の言い分が全部正しいとも思えなくなりました。扉の内側に立っていた2人は、私が使い方を守っていたかどうかとは無関係に、席がなかったのですから。

そして...

翌週から、電車で2駅先の店に切り替えました。テーブルの端に、混雑時90分と書いた小さな札が立っている店です。時間が来れば席を立つ。それだけです。線を引いてもらえたことで、自分で察する必要はなくなりました。それでも、書いていないことまで客が読み取るべきだったのかという問いには、今も首を縦に振れていません。

(30代女性・在宅勤務)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ