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「別に怒ってないよ」と言う彼女の炊飯器から、俺の分だけが消えた3日間

  • 2026.9.24
ハウコレ

「俺の分、なくなったのはなんで」。3日目にそう聞いた俺に、彼女が返してきたのは、昼休みに俺自身が送った言葉でした。

弁当と昼休みの軽口

同棲中の彼女とは、ケンカらしいケンカをした覚えがありません。それなのに、炊飯器で炊くのは彼女の1人分だけ。きっかけを探して記憶をたどると、彼女が朝に持たせてくれた弁当に行き着きました。

昼休み、同僚に「今日も彼女の手作り?」とからかわれた俺は、その場のノリで彼女にメッセージを送りました。

「コンビニでいいのに。作らせてる感じになるの、ちょっと恥ずかしいし」

俺が恥ずかしかったのは弁当そのものではなく、彼女に作らせている男だと見られることでした。ただ、そんな説明は一切しませんでした。

その日の帰宅後、彼女の様子が気になって聞くと、返ってきたのは短い答えでした。

「別に怒ってないよ」

声はいつも通りで、俺はそれを言葉のまま受け取りました。

俺の分だけがない食卓

翌日、仕事から帰ると、炊飯器には米がありませんでした。俺の茶碗も棚に置かれたままです。その日は炊く量を間違えただけだと思い、自分で代わりのものを用意しました。

2日目も、俺の分はありませんでした。しゃもじの隣に置いていた俺用のふりかけまで、引き出しの奥へ移っています。さすがに偶然ではないと気づきました。

それでも彼女は普通に話すし、笑いもします。「別に怒ってない」と言われた手前、俺も聞きづらく、その日は何も言いませんでした。

3日目。炊飯器を開けてまた米が無いのを見て、ようやく黙っていられなくなりました。

炊飯器の前で聞いた本音

「俺の分、なくなったのはなんで」

彼女は米袋を抱えたまま答えました。

「作らせてる感じ、恥ずかしいんでしょ」

昼休みに自分が送った言葉が、そのまま戻ってきました。

俺が恥ずかしいと言いたかったのは、彼女の弁当ではありません。でも、彼女が続けてくれていた手間まで恥ずかしいもののように言ったのは俺でした。

俺は袋ごと米を受け取って言いました。

「あれは俺が浅かった。ごめん」

そして...

翌朝、先に起きた俺が2合の米を炊きました。彼女が起きてくる頃には、台所に炊きたての匂いが広がっていました。

茶碗を2つ並べると、彼女は俺の分によそいながら言いました。

「明日は私が炊くね」

それからは、どちらかが先に帰った日に米を炊いています。3日間棚で放置されていた俺の茶碗も、今はまた毎日のように食卓へ並ぶようになりました。

(20代男性・営業職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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