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「児童館のおもちゃ、もう返さなくていいかな」ママ友の家にあった赤い踏切。翌週、戻ってきた理由とは

  • 2026.9.24

ママ友の家にあった赤い踏切

息子が2歳になった春から、私は近所の児童館の子育てサロンに通っていました。そこで知り合ったのが、同じ年の男の子を育てるママ友です。

初めて家に招かれた日、リビングの棚に木の電車セットが並んでいました。

その横にあった赤い踏切を見て、私は思わず足を止めました。児童館で息子がよく遊んでいるものと同じだったからです。

「これ、児童館のと同じだね」

「うん。うちの子が持って帰ってきちゃって」

「そうだったんだ。じゃあ、次に行くとき返せばいいね」

ママ友もうなずいたので、その話はそこで終わりました。

小さな子が間違えて持ち帰ってしまうことなら、うちでも起こりそうだと思ったのです。

それからひと月ほどしたころ、公園で遊んだあと、今度は息子の青いボールをママ友の子が抱えたまま帰ってしまいました。

2週間たっても戻ってこなかったため、私は思い切って聞きました。

「この前の青いボール、そろそろ返してもらってもいい?」

「あ、ごめん。うちの子、気に入っちゃってて」

ママ友はそう言って、玄関からボールを持ってきてくれました。

受け取ってほっとしていると、彼女は棚に置かれた赤い踏切へ目を向けました。

「これさ、児童館のおもちゃ、もう返さなくていいかな」

私は返事に困って黙っていました。すると少し間を置いて、また同じことを聞かれました。

「ねえ、もう返さなくていいかな?」

冗談なのか本気なのか分からず、私はどう返せばいいのか迷ってしまいました。

点検表に描かれていた赤い踏切

次のサロンの日、部屋に入ると、職員さんがおもちゃの箱を広げ、点検表を見ながら電車やレールを一つずつ確認していました。

確認を終えると、職員さんは集まっていた保護者に声をかけました。

「この電車セット、付属品がひとつ足りないんです。もしお家のおもちゃに紛れていたら、次に来たときでいいので返してくださいね」

見せてくれた点検表には、足りないものとして赤い踏切の小さな絵が描かれていました。

「うちも、おもちゃ箱を見てみます」

近くのお母さんがそう答えると、何人かもうなずきました。ママ友は何も言わず、点検表をじっと見ていました。

そして翌週。サロンに来たママ友は、小さな布の袋を持っていました。

彼女は電車の箱の前にしゃがむと、袋から赤い踏切を取り出し、レールの横へそっと置きました。

それに気づいた職員さんは、点検表を確認してから笑顔を見せました。

「ありがとうございます。これで全部そろいました」

ママ友は小さくうなずきました。その横では、彼女の子が戻ってきた踏切を手に取り、息子が走らせている電車の前に置いていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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