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大掃除は10〜11月に分散 窓と網戸は都市で時期が違う

  • 2026.9.23

年末にまとめてやる大掃除を、10〜11月に分けませんか。気象庁の平年値で11都市を比べると、日が差す日は東京では12月のほうが多い一方、新潟の12月は10月の約4割。窓や網戸など外回りの時期は都市で違います。場所別の順番と、塩素系洗剤・掃除中の事故の注意点もまとめました。

年末の大掃除は、つい12月の最後の週末にまとめてやることになりがちです。でも12月は気温が下がり、水も冷たくなる季節。地域によっては、日が差す日も10月より大きく減ります。
この記事では、公的データから大掃除を10〜11月に分けて進める目安を整理しました。
・東京の11月と12月は、気温・日の差す日・水道水の温度がどう違うか
・窓や網戸など「外回り」は、いつまでに済ませたいか(11都市の平年値から)
・場所別に「10〜11月」「11月」「12月」のどこでやるか
・塩素系の洗剤と、高いところの掃除で気をつけること

東京は12月も日が差す でも最高気温は11月より4.7℃低い

まず東京の11月と12月を、気象庁の平年値(統計期間1991〜2020年)で比べます。
・日最高気温の平均:11月16.7℃ → 12月12.0℃
・日照率40%以上の日:11月17.3日 → 12月21.7日
・雨の日(日降水量1.0mm以上):11月7.4日 → 12月5.2日
「日照率40%以上の日」は、日の出から日の入りまでの時間(可照時間)のうち、4割以上日が照った日のこと。ここでは「日が差す日」と呼びます。
意外なことに、東京は12月のほうが日が差す日も多く、雨の日も少ないのです。ただし、日最高気温は11月より4.7℃下がります。
水も冷たくなります。東京都水道局が例として示している令和5年度の都庁付近の水道水の水温(月平均)は、11月18.3℃・12月13.6℃。10月は22.2℃でした。
東京で大掃除を前倒しする理由は、天気よりも「寒さ」と「水の冷たさ」だといえます。水を使って外で作業する掃除は、まだ暖かい11月までに済ませるのが目安です。

窓と網戸はいつまで? 11都市の目安

ところが、東京と同じ考え方がどこでも通用するわけではありません。気象庁の平年値で11都市の「日が差す日(日照率40%以上の日)」を10〜12月で並べると、12月に大きく減る都市と、減らない都市にはっきり分かれます。
たとえば新潟は10月15.2日 → 11月9.8日 → 12月5.8日。12月は10月の約4割です。雨や雪の日(日降水量1.0mm以上)は12月に21.5日あります。
そこで、網戸・窓の外側・ベランダのように外で水を使い、乾かす必要がある掃除について、次のルールで時期の目安を分けました(この記事で決めた目安です)。上から順に当てはめ、最初に該当したものをその都市の目安にしています。
・11月に冬日(最低気温0℃未満の日)が平年で1日以上ある → 10月まで
・12月の日が差す日が、10月の半分より少ない → 10月中心(10月に済ませ、残りは11月の晴れ間を選んで補う)
・12月の日が差す日が、11月より少ない → 11月まで
・12月も日が差す日は減らないが、最高気温が下がる → 11月まで

都市ごとの結果はこうなりました。
・札幌:10月まで(日が差す日 10月15.6日・11月11.7日・12月10.2日)
・仙台:11月まで(日が差す日 10月16.4日・11月17.9日・12月18.4日)
・新潟:10月中心(日が差す日 10月15.2日・11月9.8日・12月5.8日)
・金沢:10月中心(日が差す日 10月16.2日・11月12.2日・12月7.0日)
・東京:11月まで(日が差す日 10月14.0日・11月17.3日・12月21.7日)
・名古屋:11月まで(日が差す日 10月18.2日・11月19.9日・12月21.2日)
・大阪:11月まで(日が差す日 10月17.9日・11月18.4日・12月19.4日)
・広島:11月まで(日が差す日 10月18.7日・11月18.0日・12月18.1日)
・福岡:11月まで(日が差す日 10月19.0日・11月15.9日・12月12.7日)
・鹿児島:11月まで(日が差す日 10月19.7日・11月17.6日・12月16.8日)
・那覇:11月まで(日が差す日 10月18.8日・11月14.5日・12月12.4日)
札幌は11月に冬日が平年9.7日、12月は27.6日。11月の日最高気温も8.7℃なので、外回りは10月のうちに済ませたいところです。
新潟・金沢は、12月の日が差す日が、いずれも10月の約4割(新潟38%・金沢43%)まで減ります。11月の時点ですでに減り始めているので、10月の晴れ間を優先しましょう。
福岡・鹿児島・那覇も、12月は11月より日が差す日が少なくなります。
仙台・東京・名古屋・大阪・広島は、12月も日が差す日が減りません。ただし日最高気温は11月より4.7〜5.8℃下がり、仙台は12月に冬日が11.4日あります。外回りは暖かい11月のうちに、というのが目安です。
いずれも30年間の月平均(統計期間1991〜2020年)なので、年や日によって前後します。実際には天気予報を見て、晴れて風の弱い日を選んでください。

場所別 10〜11月と12月の分け方

外回りの時期がわかったら、家の中の掃除も含めて、4つに分けて進めます。
・10〜11月|外で洗って、干して乾かす:網戸・窓の外側・サッシ、ベランダ・玄関の外まわり、カーテンの洗濯
・11月|窓を開けて、洗剤を使う:浴室のカビ取り(塩素系)、トイレ・キッチンまわり、洗剤は1種類ずつ使う
・11月中|申し込む・出す:粗大ごみの収集の申し込み、年末年始のごみ収集日の確認
・12月|室内の仕上げ:棚・床の拭き掃除、玄関、住宅用火災警報器の点検、コンセント・プラグのほこり

出典 weboo.link

10〜11月|外で洗って、干して乾かす

網戸や窓の外側、サッシ、ベランダは、水を使って外で作業し、乾くまで待つ必要がある場所です。カーテンを洗うなら、乾かす日も必要です。
こうした掃除は、さきほどの目安で自分の住む都市の「外回りの時期」に合わせて進めます。高いところの窓を脚立に乗って拭くときは、足元が安定した場所を選びましょう(後半で詳しく説明します)。

11月|窓を開けて、洗剤を使う

浴室のカビ取りなど、塩素系の洗剤を使う掃除は、換気をしながら行うことが基本です。国民生活センターは「塩素系洗浄剤を使用する際には、換気を十分に行い、保護具を着用しましょう」、東京都保健医療局も「必ず換気しながら使いましょう」としています。
窓を開けたままの作業が寒くなる前、日最高気温がまだ東京で16.7℃ある11月のうちに済ませておくと、しっかり換気しやすくなります。

11月中|申し込む・出す

大掃除で出た大きな家具や家電を粗大ごみに出すなら、申し込みは早めに。粗大ごみを事前申し込み制にしている自治体では、申し込みから収集まで日数がかかることがあります。
たとえば東京都杉並区は、申し込みから収集までの日数の目安を「2週間から3週間程度」としています。兵庫県西宮市は年末年始の案内で「年内に収集を希望されても申込み多数の場合は年始1月5日(月曜日)以降になります」としていました(令和7年末の案内)。
日数や締め切りは自治体によって違います。11月のうちに、お住まいの自治体の粗大ごみの申し込み方法と、年末年始のごみ収集日を確認しておきましょう。

12月|室内の仕上げ

12月に残すのは、窓を閉めたままでもできる室内の仕上げです。棚や床の拭き掃除、玄関などがこれに当たります。
東京消防庁は、大掃除の機会に確認してほしい点として、次のことを挙げています。
・住宅用火災警報器:「ホコリなどの汚れが付くと火災を感知しにくくなります」。お手入れと点検を
・コンセントやプラグ:長く差し込んだままのプラグにたまったほこりや湿気で起きる「トラッキング」による火災を防ぐため、まわりを確認
どちらも寒さや天気に左右されない作業なので、年末の仕上げに向いています。

塩素系と酸性タイプは 同じ日に続けて使わない

場所ごとに掃除を分けると、1日に何種類もの洗剤を使うことが減ります。これも前倒しのメリットのひとつです。
国民生活センターが2026年3月に公表した調査では、「スプレータイプの塩素系洗浄剤と酸性洗浄剤を浴室内で一緒に使用したところ、数分後には浴室内の塩素ガス濃度は16ppmを超えました」。東京都保健医療局も、酸性タイプの洗浄剤(トイレ用洗浄剤等)と塩素系の製品を混ぜて使うと有毒な塩素ガスが発生し、大変危険だとしています。
気をつけたいのは、同時に使わなくても混ざることがある点です。国民生活センターは、排水トラップ内に以前使った洗浄剤が残っている場合があるとして、「使用後は十分に水を流し、他の洗浄剤等を続けて使用することは避けましょう」と呼びかけています。
見分けるときは容器の表示を見ます。家庭用品品質表示法では、塩素ガスが出るおそれのある洗浄剤に「まぜるな危険」の表示が義務づけられていて、「塩素系」は黄色系、「酸性タイプ」は赤色系の文字で書かれています。

洗剤を使うときの4つのルール(国民生活センター・東京都保健医療局の注意喚起より)
・塩素系の洗剤は、必ず単独で使う
・換気を十分に行い、ゴム手袋やマスクを着ける
・使ったあとは十分に水を流し、別の洗剤を続けて使わない
・ほかの容器に移し替えない
もしガスが発生したら、国民生活センターは「その場を離れましょう。塩素ガスを吸い込んでしまったら、医師に相談しましょう」としています。

掃除中の事故は12月が最多 5年間の12月で618人

東京消防庁の月別のデータ(令和2年〜令和6年の5年間の合計4,268人)を見ると、12月は618人で、11月(374人)の約1.7倍。ほかの月は265〜390人なので、12月だけが突き出ています。12月に多いのは、大掃除をする人が多い時期だからと考えられます。時期をずらせば事故が減る、というデータではありません。
なお、令和6年の1年間では928人が救急搬送されていて、東京消防庁は「掃除中の事故は、大掃除をすることが多い12月に多く発生しています」としています。
同じデータで事故の種類を見ると、「ころぶ」事故が4割以上、「落ちる」事故が2割以上。年代別では60歳代から80歳代が全体の約6割でした。事例には、脚立に乗って窓を掃除していてバランスを崩し、墜落して重症となったケースも載っています。
東京消防庁は事故防止のポイントとして、次のことを挙げています。
・高い所を掃除する際は、安定した足場を選ぶ。降りるときも足を踏み外さないように
・足場が濡れている場合は事前に拭き取る
・年齢や体力を考えて、無理な作業は控える
・機器類を掃除するときは電源を切り、手袋を着ける
大掃除を分けておけば、1日にこなす作業を減らせます。とくに脚立を使う窓や高いところの掃除は、急がなくてよい日に回しておきましょう。
※東京消防庁の数値は、東京都のうち稲城市・島しょ地区を除く地域の救急搬送人員で、労働中の事故も含みます。

よくある質問

大掃除はいつから始めればいいですか

決まりはありませんが、外回りの掃除を基準に考えるとわかりやすくなります。この記事の目安では、札幌は10月まで、新潟・金沢は10月中心、東京・大阪・福岡などは11月までに外回りを済ませる計算です(気象庁の月別平年値・統計期間1991〜2020年から整理)。外回りを先に終え、11月に換気しながら洗剤を使う掃除、12月に室内の仕上げ、と進めると、年末の作業が少なくなります。

東京は12月も日が差すなら、年末にまとめても同じですか

東京は12月のほうが日が差す日(日照率40%以上の日)が多く、21.7日あります。ただし日最高気温は11月の16.7℃から12.0℃に下がり、東京都水道局の例(令和5年度・都庁付近)では水道水の水温も18.3℃から13.6℃に下がります。水を使う外の掃除は11月、窓を閉めてできる室内の掃除は12月、と分けるのがおすすめです。

掃除の順番は、どう決めればいいですか

1年の中の順番は、この記事の目安のとおり外回り → 窓を開けて洗剤を使う場所 → 室内の仕上げです。
1つの部屋の中では、上から下へ、奥から手前へ進めるのが基本です。床を先にきれいにしても、あとで棚や照明のほこりを払えば、落ちたほこりが床にたまるからです。奥から手前に進めれば、掃除を終えた場所を踏まずに出口まで戻れます。
高いところを掃除するときは、東京消防庁のポイントのとおり、安定した足場を選び、濡れた足場は先に拭き取ってから作業しましょう。

カビ取り剤とトイレ用の酸性洗剤を同じ日に使ってもいいですか

同時に使うのはもちろん、続けて使うのも避けましょう。国民生活センターは、排水トラップに前に使った洗浄剤が残っている場合があるとして、使ったあとは十分に水を流し、ほかの洗浄剤などを続けて使わないよう呼びかけています。浴室のカビ取りとトイレ掃除は、日を分けておくと安心です。

まとめ 外回りは寒くなる前に 12月は室内の仕上げ

大掃除を10〜11月に分けるポイントをおさらいします。
・東京は12月も日が差す日が多い(21.7日)が、日最高気温は11月より4.7℃低い
・新潟の12月の日が差す日は5.8日で、10月の約4割。日本海側・札幌は外回りを10月中心に
・外回りの目安は、札幌10月まで/新潟・金沢10月中心/仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・鹿児島・那覇11月まで
・浴室のカビ取りなど塩素系の洗剤は、換気しやすい11月に。酸性タイプとは同じ日に続けて使わない
・粗大ごみは11月中に申し込み方法と年末の収集日を確認
・掃除中の事故は12月が最多(東京消防庁・5年間の12月で618人)。脚立を使う作業は無理をしない
年末に残すのは、室内の仕上げだけ。今年は、カレンダーに「外回りの日」を先に書き込むところから始めてみませんか。

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