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「このお惣菜にも値引きシール貼ってや」対象外と説明されても食い下がる客。だが、別の客が伝えた経験とは

  • 2026.9.22

同じ天ぷらなのに、値段が違っていた

仕事帰りにスーパーへ寄り、夕飯のおかずを選んでいたときのことです。

夕方の惣菜売り場では、若い女性の店員さんが商品を確認しながら値引きシールを貼っていました。私も、いいものがあれば買おうと思い、唐揚げや煮物を眺めていました。

私の隣には、この時間によく見かける年配の女性がいました。手には、値引きシールのついた煮物を持っています。

そのとき、買い物かごを提げた男性が、天ぷらの盛り合わせを持って店員さんのところへやってきました。

男性は棚に並ぶ別の天ぷらを指さして言いました。

「これ、同じ天ぷらやんな?そっちは安くなってるやろ。こっちにも値引きシール貼ってや」

見ると、確かに同じような天ぷらの盛り合わせなのに、値引きシールが貼られたものと、貼られていないものがありました。

店員さんは男性が持っている商品のラベルを確認しました。

「こちらは後から作った商品なので、まだ値引きの時間になっていないんです」

よく見ると、値引きされている天ぷらとは製造時間が違っていました。

しかし男性は、二つのパックを見比べながら納得できない様子です。

「でも中身は一緒やろ?こっちにも値引きシール貼ってや、ケチやな」

さっきより少し強い口調でした。

常連女性が知っていた理由

店員さんは困った表情を浮かべながらも、もう一度説明しました。

「同じ商品でも、作った時間によって値引きする時間が違うんです。申し訳ありません」

男性は「同じ棚に並んでるのに、ややこしいなあ」と不満そうに言いました。

すると、隣にいた年配の女性が穏やかに声をかけました。

「私も前に、同じこと聞いたことありますよ」

男性が振り向くと、女性は自分が持っていた煮物を見せました。

「同じお惣菜でも、作った時間が違うと、シールを貼る時間も違うんですって。だから私は、貼ってあるものの中から選んでるの」

責めるような言い方ではなく、自分の経験を話しているだけのような口調でした。

男性はもう一度、天ぷらのラベルを見ました。それから値引きされたパックの表示も確認します。

「全部一緒やと思ってたわ」

ようやく事情が分かったようで、声の調子も落ち着いていました。

「じゃあ、これはそのままでええわ」

男性は天ぷらを棚へ戻すと、その場を離れていきました。

店員さんは年配の女性に「ありがとうございます」と小さく頭を下げました。

女性は「私も前に教えてもらっただけよ」と笑い、また惣菜を選び始めました。

同じ商品なのに値段が違って見えれば、疑問に思う気持ちは分かります。ただ、事情を聞くことと、自分の希望どおりにしてもらおうと強く迫ることは別です。

男性を責め立てることなく、自分も以前は知らなかったと伝えた女性の言葉が、張りつめかけていた売り場の空気をやわらげていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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