1. トップ
  2. エピソード
  3. 「旦那さんの年収っていくら?」断っても聞いてくるママ友。だが、園庭の空気を変えた隣のママの一言

「旦那さんの年収っていくら?」断っても聞いてくるママ友。だが、園庭の空気を変えた隣のママの一言

  • 2026.9.22
「旦那さんの年収っていくら?」断っても聞いてくるママ友。だが、園庭の空気を変えた隣のママの一言

園庭のベンチで、体を向けられた

去年の春のことです。お迎えの時間になっても子どもたちは砂場から離れず、私は同じクラスのママ友数人と園庭のベンチに並んで座っていました。

持ち物の名前つけが面倒だという話がひと段落したころ、右隣にいたママが、ふいにこちらへ体を向けました。

「ねえ、ちょっと聞いていい?」

「うん、なに?」

「旦那さんって、年収いくらくらいなの?」

あまりにさらっと聞かれたので、一瞬、聞き間違えたのかと思いました。

「え……年収?」

「そうそう。こういう話って、みんなしない?」

私は思わず膝の上のかばんの持ち手を握りました。

「いやあ……うちは、そういうのあんまり人に言わないかな」

なるべく角が立たないように笑って答えました。

「そっか。でも今のところって家賃高くない?習い事もしてるよね?」

「まあ、それなりにはね」

早く話題が変わってほしかったのですが、そのママは少し考えるような顔をしたあと、またこちらを見ました。

「じゃあさ、旦那さんの年収って結局いくらくらい?」

二度目を聞かれて、さすがに返事に詰まりました。

左隣にいたママが、口を開いた

さっきまで話していたほかのママたちも、いつの間にか黙っていました。

ひとりは砂場にいる子どものほうを見ていて、もうひとりはかばんを触っています。

私も「それはちょっと」と言えばよかったのですが、変に空気を悪くしたくない気持ちもあって、言葉が出ませんでした。

すると、左隣に座っていたママが、少し困ったように笑いながら口を開きました。

「うーん……私は、それ聞かれたらちょっと答えにくいかな」

質問していたママが振り向きます。

「え、そう?」

「うん。お金のことって、仲良くても話さない人いると思うし」

責めるような口調ではありませんでした。

ほかのママたちも「うん」と小さくうなずきます。

質問していたママは、一度私たちの顔を見回してから、少し気まずそうに笑いました。

「ああ、そっか。ごめん。普通に聞いちゃった」

「いや、大丈夫」

私がそう返すと、その話はそこで終わりました。

ちょうど子どもたちが砂場から戻ってきて、ベンチの話題も遠足のおやつのことへ移っていきました。

それから、そのママが園庭で家やお金について細かく聞いてくることはなくなりました。

今振り返ると、本人はそこまで踏み込んだ質問をしているつもりではなかったのかもしれません。

ただ、聞かれた側としては、答えたくなくてもその場ではっきり断るのが難しいこともあります。

あのとき左隣から「私は答えにくいかな」と言ってもらえたことで、「嫌だと思っていいんだ」と少しほっとしました。

園庭の向こうから子どもが私を呼ぶ声がしました。

「ママー、帰ろう!」

「はいはい、今行くよ」

私は立ち上がり、走ってきた子どもの手を握りました。そのころには、さっきまでの気まずさも少し薄れていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ