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【ホラー】「その子と遊んじゃダメ」母親が恐れた“黒い友達”!!不気味な描き出しから、予想を裏切る優しい着地点へ【作者に訊く】

  • 2026.8.18

小学5年生のヒナツには、“黒いヤツ”が見えていた。そこら中にウジャウジャと浮遊する“ヤツら”は、どれもおどろおどろしい怪異の姿をしているが、彼らの姿はヒナツにしか見えていない。ヒナツはその中のひとり・“ひとつ目”のロイといつも一緒で、ロイはヒナツの唯一の友達だった。

不気味な『黒いの。』だらけの世界 はくし鬼(@429hakushi)
不気味な『黒いの。』だらけの世界 はくし鬼(@429hakushi)

ある日ヒナツは母親から「もう“黒いヤツ”とはもう関わっちゃダメ」と言われてしまう。「私は変な子なんだってさ」とヒナツはロイに愚痴る。ほかの人に見えていないものと楽しくおしゃべりする娘のことを心配する母親の発言だったが、ヒナツは「ママは私のこと何もわかってない!ロイは大事な友達だもん」と反抗。そんなヒナツにクラスメートのミコちゃんという友達ができたことから、物語は動き出す。

友達はロイだけでいいと思っていた はくし鬼(@429hakushi)
友達はロイだけでいいと思っていた はくし鬼(@429hakushi)

母親に言われても頑なに変わらなかった、“黒いヤツ”とヒナツの関係性が少しずつ、少しずつ変わり出したのだ。そのヒナツの変化を“黒いヤツ”はどのように見ているのか?

本作『黒いの。』を描いたのは、この春に大学を卒業し、社会人となったばかりのはくし鬼(@429hakushi)さんである。はくし鬼さんが漫画を本格的に描き始めたのは大学生になってからで、大学の卒業制作として描いた『魔法少女サークル』は2025年12月のpixiv漫画月例賞で優秀賞を受賞。はくし鬼さんに本作『黒いの。』についてや今後の制作活動について話を伺ってみた。

このミコちゃんの登場で、ヒナツとロイの関係性に変化が生じる はくし鬼(@429hakushi)
このミコちゃんの登場で、ヒナツとロイの関係性に変化が生じる はくし鬼(@429hakushi)

――本作に込めた想いやメッセージ性についてお聞かせください。

この物語のテーマは「成長」です。自分の想像の世界に閉じこもっていた少女・ヒナツが、学校の友達との交流を経て“黒いヤツら”の存在を忘れていくというお話になります。成長して大人になることはすてきなことであると同時に、子どものころの大切だった記憶が段々と思い出せなくなる寂しさもあると思っています。そういった雰囲気を漫画として表現できたらと思い、制作しました。

――はくし鬼さんは『魔法少女サークル』という作品でpixiv漫画月例賞の優秀賞を受賞していますが、本作とは違う作風ですね。はくし鬼さんの得意とする分野について教えてください。

『魔法少女サークル』と今回の『黒いの。』はどちらも在学中に制作したお話になります。どちらの作品も、自身の学生時代に持っていた「子どもから大人になること」への少し後ろ向きな気持ちが話の大元にあると思っています。2つの作品は雰囲気こそ違いますが、根底的な部分では共通しているのかもしれません。

私はまだ得意だと自信を持って言えるような分野はありませんが、そういった自分のなかの不安や悩み、コンプレックスといった感情をコンセプトにした漫画作りができたらと思っています。

――今春に大学を卒業して就職されたはくし鬼さんですが、今後の制作活動についてお聞かせください。

今後は仕事をしながら漫画制作を続けていくつもりです。最終的には雑誌等での連載を目指して頑張っていきたいと考えているので、応援してくださると大変うれしいです。

振り返った世界に『黒いの。』はもういない はくし鬼(@429hakushi)
振り返った世界に『黒いの。』はもういない はくし鬼(@429hakushi)

最初の1ページ目に描かれていた『黒いの。』だらけの気味の悪い世界観は、最後のページまで読んだとき、スーッと優しい世界へと変化する。もしかしたら誰しも子ども時代に『黒いの。』のような存在を感じ、それらと決別することで大人へと成長していったのかもしれない。

取材協力:はくし鬼(@429hakushi)

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