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「順番を守れ!先に来たのは俺らだろ!」レストランで怒り出す客。だが、店員の一言で空気が一変

  • 2026.8.10
「順番を守れ!先に来たのは俺らだろ!」レストランで怒り出す客。だが、店員の一言で空気が一変

ピークの列

友人と遊んだ帰り、夜ごはんにレストランへ寄りました。

扉を入ると、ちょうど混み合う時間でした。

受付の紙に名前と人数を書いて並びます。

店員は3人で回していました。空いた席を確かめては入口へ戻り、名前を呼んでいきます。

「1名様でお待ちのお客様、ご案内いたします」

カウンター席が空いて、ひとりで来ていた男性が先に通されました。

店員の案内

そのとき、前に立っていた親子連れが動きます。

父親と母親、小学生くらいの女の子の3人です。

父親が、店員のほうへ体を向けました。

「順番を守れ!先に来たのは俺らだろ!」

並んでいた人たちが、いっせいに口をつぐみます。

店員は手を止め、まっすぐ父親のほうを向きました。

「申し訳ございません」

「謝れって言ってるんじゃない。俺たちのほうが先に来てただろう」

声はどんどん大きくなります。女の子が母親の服の裾を握っていました。

誰も動きません。私は床のタイルの模様ばかり見ていました。

怒鳴る客

席の数が違うんです

奥から、もうひとりの店員が出てきました。

年上の、落ち着いた人です。

父親の前に立つと、声を張らずに話し始めます。

「先ほどご案内したのは1名様のお席です」

「だから何だって言うんだ」

「3名様でお座りいただける席は、まだ空いておりません。順番を飛ばしてはおりません」

言い方はどこまでも穏やかで、それでいて一歩も引いていません。

「ご案内の順は、お席の広さごとに分かれております。ご説明が足りず、申し訳ございません」

店員は同じ調子のまま、深く頭を下げます。

父親は何か言いかけて、飲み込みました。

それから周りを見回します。誰も自分のほうを見ていないことに気づいたようでした。

「もういい。帰るぞ」

女の子が母親の袖を引いて、小さな声で言います。

「もう帰るの?」

母親は女の子の手を握り、店員に会釈をしてから出ていきました。

自動ドアが閉まります。

残された私たちは、しばらく黙ったままです。

店員の説明

店員は少し表情をゆるめて、頭を下げます。

そこから、待っている人たちの会話が戻り始めました。

あそこの道が混んでいた、明日は雨らしい。何でもない話です。

十分ほどで、名前が呼ばれました。

「2名様でお待ちのお客様、ご案内いたします」

呼びに来たのは、最初に怒鳴られた若い店員です。

声も表情も、さっきまでと同じでした。

席へ向かう途中、窓の外へ目をやります。あの親子連れの姿は、もうどこにもありませんでした。

順番が来た

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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