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頑張っても誰も褒めてくれないのが当たり前。年齢を重ねることがつらくなった社会人へ。猫たちが教える“大人の休み方”とは?【書評】

  • 2026.7.25

【漫画】本編を読む

猫が真夜中に開く不思議な喫茶店を舞台にした『深夜3時のくろねこ喫茶』(ねこまき(ミューズワーク)/スターツ出版)は、猫とおいしいメニューに癒やされるオムニバスストーリー。猫たちは喫茶店に迷い込んできた人間の悩みを聞き、ユニークな方法で心をほぐす。

40代の女性・愛は日々の疲れがまったく取れず、食欲不振に悩まされていた。体調不良の原因は、加齢を実感するようになったこと。化粧のノリが悪い、夕方になると目がかすんでパソコンの文字が見えづらい…など、愛が語る悩みは同世代の人にとって「あるある」と頷きたくなるものばかり。いつまでも若くいられないという、当たり前だけれど残酷な現実に直面した時、人は自己嫌悪に陥ってしまいがちだ。

そんな愛に対し、猫たちは「ちゃんと頑張っててえらい」や「ダメダメじゃない」と優しい声をかけ、頭をナデナデ。「日向ぼっこをしてみては?」という猫らしいアドバイスも贈る。

さらに、マスターを務める猫の「くろ」は、八丁味噌を使った味噌汁を提供。味噌汁を飲み、ようやくホッと一息つく愛。心が緩むその姿を見て、こんな自らの日常の過酷さに気づかされる読者はきっと多いはずだ。

大人になると、どれだけ頑張っても誰からも褒めてもらえない日々が当たり前になる。だからこそ、時には自分を思いっきり甘やかし、猫のように日向ぼっこをして心を休める時間を取ることが必要なのかもしれない。本作との出会いは、多忙な日々の中で見失いがちな自分の心身を労わることの大切さを思い出すきっかけにもなることだろう。

文=古川諭香

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