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タワーファンと扇風機の違いは? 導入して分かった「風が遅れて届く」違和感の理由とメリット・デメリット

  • 2026.7.20

タワーファンを使って気づいた“違和感”

扇風機とタワーファン、何が違う?
扇風機とタワーファン、何が違う?

年々、暑さが厳しくなっていく日本の夏。電気代の上昇も気になる昨今、エアコンを控えめにして扇風機をメインで使用しているご家庭も多いのではないでしょうか。筆者の自宅でも長年、普通の扇風機が夏の主役となっていましたが、今シーズンは思い切って省スペースな「タワーファン」をリビングに導入してみました。今回は、実際に使って分かったタワーファンの高い利便性と、従来の羽根付き扇風機とは異なる「風と脳の認識のズレ」という不思議な違和感について詳しくレビューします。

扇風機が好きです。というか、毎年扇風機で、なんとか夏を乗り越えています。クーラーもあるのですが、電気代を考えると、できれば扇風機メインで乗り越えたいのです。そして、そんな我が家は今年タワーファンを初めて導入しました。

導入の経緯はすでに「電気代ピンチ…もはや「1人に1台」の時代到来!?省スペースなミニタワーファンが“個涼”に最適だった【Levoit Windi Mini レビュー】」で紹介しています。そして、実際にもう1台とも考えたのです。

今回我が家が導入したのは「Levoit Classic 36インチ タワーファン」
今回我が家が導入したのは「Levoit Classic 36インチ タワーファン」

ですが、我が家は幼い子どもと夫婦の4人家族。私とパートナーは良いのですが、幼い2人は自分でミニタワーファンを持ち歩いてはくれません。そこで、リビングのメインで使う扇風機を大きめのタワーファンに変えようと考えたのです。

大きな理由は、実際に使ってみると、普通の扇風機に比べてタワーファンは設置面積はもちろん、専有スペースも圧倒的に少ないこと。子育て家庭のごちゃごちゃとしたリビングにおいて、これは圧倒的なアドバンテージになります。

次に、一部のタワーファンは羽根のないブレードレス設計なので、子どもたちと一緒に過ごすリビングでも、指を挟むという事故に気を遣(つか)う必要が大きく減ります。これだけで、毎日の精神的な負荷が大きく減るのです。

これらの条件を満たすタワーファンで、しかも、すでに使っている「Levoit Windi Mini ミニタワーファン(DCモーター)」(以下、ミニタワーファン)との見た目の親和性なども考慮して、導入したのが「Levoit Classic 36インチ タワーファン(DCモーター搭載)」(以下、36インチ タワーファン)です。実勢価格は1万3000円前後。

その名の通り高さは36インチ(約91センチメートル)。本体の直径は約16.5センチメートルで、台座部分を含めても30センチメートルを切るコンパクト設計です。しかも最大風速は毎秒約7.9メートルで、DCモーターを採用した運転音は20~48デシベル、消費電力も4~28ワットと、省スペース、静音、低消費電力となっています。

当然、羽根なし設計で安全性も高い。さらに温度センサーを搭載しており、風量の自動調整までが可能になっています。また、首振り角度は90度。さらに上下60度の角度調整にも対応しています。これなら、どこに設置してもすみずみまで涼しい風を届けてくれるはずだと考えたのです。

性能には大満足! それでも違和感を覚えた理由

部屋の隅のデッドスペースに配置するだけといった印象。見た目もスマートです
部屋の隅のデッドスペースに配置するだけといった印象。見た目もスマートです

到着した「36インチ タワーファン」を早速開封して、我が家ではリビングルームの角に設置しました。導入の大きな理由が、リビングルームをより広々と使いたいことにあったのです。そのため、新しいアイテムながら、置き場所は部屋の隅になりました。

しかし、実際に設置してみて、気がついたのが想定以上にスッキリと場所を取らないことです。それまでは普通の羽根ありの扇風機を設置していたのですが、タワーファンに変えると、写真で見ても分かるように見た目も、専有するスペースにも大きな差があります。

一般的な扇風機は、羽根の部分が大きく、専有面積も増え、やや圧迫感があります。
一般的な扇風機は、羽根の部分が大きく、専有面積も増え、やや圧迫感があります。

さらに、我が家の場合、幼い息子が扇風機の羽根に指を挟まないよう、フェンスを設けていたので、リビングルームの一角が完全に扇風機に占領されていました。これが羽根なし設計の「36インチ タワーファン」では劇的に改善されたのです。

我が家では、子どもの指挟み事故を防ごうと思うと、さらに専有するスペースが増えます。
我が家では、子どもの指挟み事故を防ごうと思うと、さらに専有するスペースが増えます。

また、部屋の隅に設置して首振り角度を90度に設定。最大風速毎秒約7.9メートル、風の到達距離約7メートルというスペックも十分でした。田舎の一軒家である我が家のリビングは15畳を少し超えるのですが、ほぼ対角線の逆側でも、風を感じることができます。この点は予想以上に優秀でした。

動作音についても、さすがに風量最大の12付近まで上げると、約48デシベルという音がそれなりに発生しますが、普段点けっぱなしの5以下では動作音が気になることはほぼありません。この点も想定以上です。

ただし、筆者が感じた違和感は、風が少し遅れてやってくることでした。扇風機の首振り状態で涼んでいると、つい扇風機の動きが気になり、風の当たるタイミングを無意識にはかってしまうのですが、タワーファンではこれがズレます。

ファンからの距離にもよるのですが、風の吹き出し口が自分のほうを向いてから、少しズレて風がやってくるのです。これが意外なほど気になります。最大風速が毎秒約7.9メートルなら、2メートル離れているだけで風は約0.25秒遅れて到達します。考えてみれば当然なのですが……。

どうやら羽根ありの丸型扇風機では、扇風機の正面(中心)が自分たちの方向に向くころには、すでに羽根の端から発生した強い風が私たちに当たっているようなのです。実際、一般的な羽根付き扇風機では、中心部よりも羽根が回転する外周付近のほうが強い風が発生します。

結果として、私たちは扇風機の正面が自分のほうに向いたときに風が当たると無意識に予想しているのかもしれません。そのため、正面からスリット状に風が出るタワーファンでは、脳の予想よりも少し遅れて風が当たるように感じるのではないか――というのが、今のところの筆者の仮説です。

ある意味、現実を直視できない筆者の脳が悪いのですが、扇風機をガン見してこのズレに意識を向けると、少し脳が疲れるのです。筆者は、タワーファンではその動きと風のタイミングに注視しないことで解決していますが、おもしろい発見でした。

首振りの速度を正面で遅くすることはできないのか?

風の吹き出し口が長細くなっているのもタワーファンならではの特徴です
風の吹き出し口が長細くなっているのもタワーファンならではの特徴です

構造がやや複雑になることを除けば、できるだけ部屋をスッキリと、広々と使いたいというニーズに対して、タワーファンは、一般的な羽根あり扇風機よりも向いていると筆者は感じています。しかし、既存の扇風機に慣れてしまっている筆者たちの脳はその風の到達タイミングに違和感を覚えるようです。息子たちが将来どう感じるのかも気になるところです。

そのため、筆者はタワーファンの動きと風のタイミングには注視しないようにしていますし、ズレが発生しにくいよう、近くで使うようにもしています。そこで、ここが変わるとタワーファンはもっと使いやすくなるのに、と思うポイントがあります。

それは首振りの速度です。これは実はタワーファンだけの問題ではありません。多くの場合、扇風機を首振りで使用する場合、もっとも風が当たってほしいのは扇風機の正面ではないでしょうか。部屋の角に設置したタワーファンではこれがさらに顕著になります。

部屋の隅に設置した「36インチ タワーファン」は、高さ約42センチメートル、幅約10センチメートルの縦長の吹き出し口から発生する風で部屋全体に風を届けるわけです。しかし、この場合、人がいるのは壁際よりも正面(中央)付近であることが多いでしょう。

そうなると、正面(中央)付近ではゆっくり、端の部分では素早く首を振ってくれるほうが快適です。しかし、多くの扇風機では、首振りが反転する両端に風を送る時間が長くなりがちで、正面部分に風を送る時間は相対的に短くなります。

一般的な扇風機でも筆者は、この点が気になっていたのですが、タワーファンは、この点をクリアすると、現在主流である羽根ありの扇風機よりも劇的に使い勝手が向上するのではないかと期待しています。

理想をいうなら部屋の四隅に大型タワーファン+個別のミニタワーファン

操作は本体上部の操作パネルでとても簡単。我が家では自動モードでいつも動いています
操作は本体上部の操作パネルでとても簡単。我が家では自動モードでいつも動いています

「36インチ タワーファン」を使ってみて感じたのは、理想をいえば、自宅の各部屋のすみにタワーファンを置き、動作音や風切り音が気にならない程度の風量で常時回しておく使い方です。そうすれば、部屋の中に「気持ちの良い風が当たらない場所」を減らしながら、隅というデッドスペースを活用して快適な空間をつくれるはずです。

さらに、各自が「ミニタワーファン」のような小型モデルを手元に置けば、部屋全体に強い風を起こさなくても、それぞれが快適な「涼」を得られます。

このとき、専有スペースの小さいタワーファンは、一般的な羽根付き扇風機に比べて明らかに有利だと感じました。また、部屋の角というデッドスペースに配置できるので、クーラーとの併用、冬場にサーキュレーターとして利用する際にも利便性が高いと感じました。そのため、筆者は徐々にタワーファンの比率を上げていく予定です。

とはいえ、今後は首振り速度が可変になるとか、ミニタイプで内蔵電池式とか、移動の利便性を考えて電源がUSB Type-Cとか、さまざまな製品が出てきそうです。そんななかで「36インチ タワーファン」は、タワーファンの想定以上の快適性能を体感するのにぴったりの基本モデルと言えます。

羽根がなくなって、形が変わるだけで、そんなに変わる? と懐疑的な方にこそ、ぜひタワーファンを試していただきたい。すでに大小織り交ぜると10台以上羽根付きの扇風機を所有している筆者がメインはタワーファンに移行したいと思っているほど、タワーファンは快適です。

(千秋)

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