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「自分の時間を楽しむ、スタイルがある大人の女性って最高にクール」染谷真太郎スペシャルコラム

  • 2026.7.7

オールドファッションでない、新しいプレッピー旋風が吹く2026春夏だけど、あえて言おう。流行っていようがいまいが、私たちはいつだってプレッピーが好き。でも、だからこそ今どんなアイテムを選んで、どう着こなすと素敵に見えるのか、アップデートは止まっていない?  一家言あるファッションディレクター染谷真太郎さんに「かっこいいオトナの女性像」を聞いてみた!

オトナミューズをご覧のみなさま、こんにちは!  CINCH(シンチ)の染谷です。春から夏に向かうこの時期は、日が暮れるのがゆっくりで1日が長く感じられて、それだけでなんだか嬉しく感じてしまいますね。久しぶりにコラムを書いてほしいと編集の方からリクエストをいただき、いささかペンに力が入っているようなのですが、気楽にお付き合いいただけたら嬉しいです。それでは、いきましょう!

打ち合わせで訪れた染谷さんのアトリエには、プレッピーの源流であるアイビースタイルの蔵書がいろいろ。アメリカの名門8大学のキャンパスライフを取材した『TAKE IVY』は、今見てもおしゃれな着こなしが満載。

まず、僕と宝島社との出会いから。それはもうかれこれ25年ほど前。当時、僕はShinzone(シンゾーン)を立ち上げたばかりのころで、お店の紹介をしてもらうためにいろいろな出版社に行って雑誌に取り上げてもらうべく「キャラバン」なるものを行っていたんです。調べてみればキャラバンの語源は、「砂漠を旅する商人の一団」ということらしい。転じて宣伝のために巡回することをキャラバンと言うようになったようである。お店ができたころは、どうやってPRしたらいいかなんて分からないけど、とにかく行動力だけはあったんですよね。雑誌の一番後ろの方にある編集部の電話番号を見つけては、電話してアポイントを取って会いに行く。そして知ってもらって誌面で取り上げてもらう。はじめはみなさん「誰ですか?」って感じだけど、毎シーズン来るものだから次第におなじみになっていく。そんな感じで、僕はよく出版社に足を運んでいました。
 
だから宝島社にも、新作があがるたびに「こんなのできましたー!」と、それはもう幾度となく行っていたわけです。やっぱり各社編集部にもそれぞれカラーがあるんですよね。宝島社のみなさんは、元気でフレンドリーで話しやすい、というか話をよく聞いてくれる。この場を借りて深く感謝をお伝えしたいです。当時よくしていただいた編集部のみなさんは今でも展示会に来てくれて、交流はずっと続いています。それが嬉しい。

今年2月に公開されたドラマ『ラブストーリー ジョン&キャロリン』の影響もあり、今また人気が再熱している90年代のファッションアイコン、キャロリン・べセット=ケネディ。シャツやTシャツにデニムといったザ・プレッピーなスタイルに大人の品を漂わせて素敵に着こなす彼女は、まさにお手本にしたい存在。

時は流れて、オトナミューズで僕たちの洋服をよく紹介していただくようになった今日。僕たちも「オトナ」になってきているわけです。そして今回「大人プレッピーの流儀」という特集で、R40世代の女性が素敵に見えるメンズライクなスタイル提案をしてもらえないかと声をかけていただきました。でも僕はスタイリストではないから、信頼するスタイリスト福田麻衣さんのお力を借りて、ページ作りにご一緒にさせていただくということに相成りました。

書画用品・香の老舗として知られる鳩居堂のレターセット。染谷さんのお気に入りは鳩やつばめ、四季の植物が描かれたもの。LAMY safariの万年筆でお手紙を。

そもそも僕が自分の手掛けるブランドで、プレッピーやメンズライクなスタイルを女性に提案するのはなぜなのか!?  答えは「女性らしさをより際立たせてくれる」からです。
 
プレッピーの源流はアイビーファッションにあり、それを代表するようなボタンダウンシャツやデニムは本来男性にとってなじみのあるアイテムですが、女性が身に着けることで生まれるムード、サイズ的にもゆとりがあるから自然にヌケ感が表現できるもの魅力です。しかも長く着られるものが多いので、ご自身のスタイルを作る際にも基軸となるワードローブになっていってくれるはず。スタイルがある女性って、まさに「オトナミューズ」のイメージです。
 
そんなシンプルでメンズライクな服を着るとき、いいジュエリーや時計があると大人としての自信を持たせてくれると思います。特にこの現代でヴィンテージウオッチをしている女性がいたらスタイルを感じずにはいられません。こんな風に福田さんと編集Tさんと、うんちゃらかんちゃら打ち合わせする中で、大人ならではの心ときめく品をちりばめて、今の年齢だから楽しめるプレッピースタイルとそれに欠かせないアイテムを考えてみた次第です。

初夏の夕暮れにロックでゆっくり飲みたいベネズエラ産のプレミアムラム「ディプロマティコ」レセルバ エクスクルーシバ。時計はP44で佐久間さんが着けているヴィンテージのPatek Phillippe。

その根底には僕の中にある理想の「オトナ」の女性像があります。その人は、さり気ない思いやりがあったり、自分なりの時間を楽しんでいたりする。例えばメールやLINEやメッセージで簡単に何でも伝えられる今だからこそ、手書きの便箋を使っていたり。便箋といえば銀座の鳩居堂で可愛いのがあります。手書きで一言添えるだけで、印象深いものになります。せっかくなら万年筆で書くなんてオツなんじゃないでしょうか。LAMY  safariのお手軽な万年筆でもしっかり雰囲気が出ます。
 
また、自分なりの時間を楽しむといえばお酒。お酒も量よりも質を大事にして、ゆっくりと嗜みたいところ。そんなときにオススメなのがディプロマティコというラム。ネーミングが外交官を意味するのもかっこいい。このラムは、江口時計店の江口さん(今回の特集でヴィンテージウオッチを紹介するページでもお世話になっています)に教わって以来、僕も愛飲しています。上質なグラスに、綺麗な氷を入れてロックでゆっくり味わってください。すっきりとした甘みで、チョコレートなんかとよく合います。
 
自分だけの時間といえば、ドライブもいいですよね!  車高の高い車がいいです。大きそうに見えるけど、見晴らしがいいと運転しやすいのなんの。例えばランドローバー社のディスカバリー4なんて、四角いデザインでかっこよくないですか!?  こんな車で、好きな音楽やポッドキャストを聴きながら運転してる女性って最高にクールです。と、長々書いてしまいましたが「大人プレッピーの流儀」、いかがでしたでしょうか? 楽しんでいただけたら嬉しいです!

ランドローバー社のディスカバリー4。

photograph:SHOTA KIKUCHI(model), AFLO(celeb) styling:MAI FUKUDA hair & make-up:KOHEI DOMOTO model:YUI SAKUMA
※素材の略号:K=金、YG=イエローゴールド、SIL=シルバー
otona MUSE 2026年7月号より

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