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「溶けないアイス下さい」「息子が」無茶な注文のワケに『涙』→「実は」客が何度も感謝した『提案』は

  • 2026.7.4

「溶けないアイスが欲しい」……つっこみたくなるような無理難題の注文ですが、その背景を探っていくと、解決のヒントがあるかもしれません。これは友人の成美(仮名)から聞いた、仕事中のエピソードです。

アイスクリーム屋は大変だけど

私は全国チェーンのアイスクリーム屋さんでアルバイトをしています。固いアイスをひたすらディッシャーですくう仕事は大変ですが、アイスを買いに来たお客さんの笑顔を見られるのがうれしく、やりがいのある仕事です。

溶けないアイスをください

ある日、年配の女性がアイスクリームを買いに来ました。その女性は、なんだか困ったような表情でアイスを選んでいます。そして悩んだ末に、お店で一番人気のフレーバーを注文。

お持ち帰りの時間を聞くと、「とにかく絶対に溶けない状態にしてほしいの。このアイスよりも溶けない商品があるなら、それも一緒に買いたい」とのこと。

私は「アイスは溶けるものですから」とお伝えしましたが、女性は「絶対に溶けないアイスが欲しい」と繰り返すばかりで話が進みません。

悲しい理由

そこで、なぜ溶けないアイスを探しているのか尋ねると、女性が理由を教えてくれました。「実は先月、息子が交通事故に遭って、半身まひになってしまったんです。事故の後遺症で手がうまく動かせないし、口もうまく開けられないから、食事に時間がかかっちゃうの」と……

さらに、「息子はこのフレーバーのアイスが大好きなんだけど、食べている間に溶けちゃうから、きっと食べるというより飲む感じになってしまうわよね……」と続けました。

アイスの代わりに

話を聞いた私は、ふと思いつきました。「実は最近、このフレーバーアイスをイメージしたチョコが発売されたんですよ。アイスと味がそっくりで、まるでここのお店のアイスを食べているみたいだと話題になっています。チョコなら口に入れてから溶けるから、アイスを食べる感覚に近いのでは? スーパーやコンビニで売られているので、よろしければ試してみてください」

女性客は感激し、私に何度も感謝の言葉を伝えてくれました。そして購入したアイスを抱えながら去っていく彼女の表情は、来店時よりも明るくなっていた気がしました。

【体験者:20代・女性アルバイト、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:伊村 えりか
薬剤師歴12年。就業を通じて多くの人生や、悩み、奇跡などに直面し、それらを伝えるべく執筆活動を開始。職場や同世代の女性との会話をもとに、医療現場の裏側から家族の「あるある」まで、多岐にわたるテーマで執筆を手がける。子育てサイトのアンバサダーを務め、身近な視点を活かしたコラムを執筆中。

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