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「5つのブランドが同じ色を選んだのは偶然ではない」ピンクがW杯の"もうひとつの公式カラー"になった理由

  • 2026.7.3

FIFAワールドカップ2026のピッチで、あるものが毎試合のように世界中のファンの視線を集めている。フランス代表のキリアン・エムバペ、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドら、世界最高峰のスター選手たちがこぞって鮮やかなピンク色のスパイクを着用しているのだ。その裏には綿密に計算された戦略が隠されていた。

ロナウドにケイン、ヤマル、エムバペも……

今大会では、ナイキ、アディダス、プーマ、ニューバランス、スケッチャーズの5ブランドがピンクを基調とした新作スパイクを一斉に投入した。ナイキの「Breakout Pack」やアディダスの「Road to Glory Pack」などがその代表だ。ナイキのマーキュリアル、アディダスのプレデターといった主要モデルにいずれもピンク色があしらわれている。

W杯に出場する選手の多くはスポンサーと契約してスパイクが提供されており、最新モデルの着用が義務付けられているケースもある。そのため、ピッチ上には瞬く間にピンク色のスパイクが増殖した。イングランド代表のハリー・ケイン、スペイン代表のラミン・ヤマルらもピンクを足元に纏い、まるで大会の非公式ユニフォームのような存在感を放っている。

5つのブランドがピンクを選ぶことになった黒幕とは

競合する5つのブランドが同じ色を選んだのは偶然ではない。4年に一度のビッグイベントに向けて、スポーツブランドは大会の数年前から開発を進めるが、その際に指標としたのが世界最大手のトレンド予測会社「WGSN」の分析データだった。ドイツメディア『SGI Europe』によると、WGSNは2026年夏の象徴的カラーとして「エレクトリック・フューシャ(鮮やかなピンク)」を予測しており、各社がこの予測をもとに独立して開発した結果、同じピンク色を採用することになったという。

マーケティング的な意図も大きい。ピンクは色相環において、ピッチの緑色の真逆に位置するため、テレビの中継やSNSの動画でも圧倒的に視認性が高く、ブランドを効果的にアピールできる。さらに、今大会の出場国にピンクを主色とするユニフォームがないため、チームカラーと衝突せず選手の個性を引き立てられる利点もあるという。

過去にピンク色がスパイクで採用された例はあるが、ここまで多くのブランドが扱ったことはなく、同メディアは「スポーツ界を席巻するのに120年近くかかった色」と分析している。

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