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「専業主婦のあなたがやって当然では?」PTA役員を押し付けたママ。だが、私が明かした事実で形成逆転

  • 2026.7.4

指を差された教室

小学校のPTA役員決めの日。

教室には、なり手のいない重苦しい空気が立ちこめていた。誰も手を挙げず、進行役の保護者が困った顔で名簿を見つめている。時計の針の音だけが、やけに大きく響いていた。

早く終わってほしい。そう願っていたのは、たぶん私だけではなかったはずだ。けれど誰かが手を挙げない限り、この時間は終わらない。

皆が皆、隣の人をうかがっていた。

その沈黙を破ったのは、毎年保護者会を仕切っているボスママだった。彼女は私のほうへまっすぐ指を差すと、よく通る声で言い放った。

「去年は下の子が小さくて免除されてましたよね?」

確かに去年は、未就学の下の子を理由に役員を外してもらっていた。だが、それを今この場で蒸し返す意味が分からなかった。

「専業主婦のあなたがやって当然では?」

クラス全員の前で、彼女はそう続けた。今年は下の子も幼稚園に入った、時間に余裕がある人がやるのが筋でしょう、と。視線が一斉に私へ集まる。反論できない空気を、わざと作っているのが分かった。

規約を盾にした一言

私はバッグから、配られていたPTAの規約のコピーを取り出した。役員決めがあると聞いて、前の晩に読み込んできたものだった。

「規約では免除対象です」

該当のページを開き、声を落として続けた。

免除の条件が、はっきり一行で記されていた。

「未就学児がいる家庭は免除、と書いてあります。私は今年も下の子の手続きで来年復職予定です。専業主婦だからという理由で個人を名指しするのは、ルール違反では?」

ボスママの顔から、勝ち誇った色がすっと引いた。

「でも、時間は…」と言いかけて、規約の文字の前で口ごもる。反論の言葉が、続かない。指を差したときの勢いは、もうどこにも残っていなかった。

静まり返った教室で、最初に動いたのは進行役の保護者だった。

「個人の事情を無視して強制するのは、おかしいですよね」

その一言に、周りのママたちも次々とうなずいた。「決めつけはよくない」「ちゃんと公平に決めよう」。

場の空気が、はっきりと私の側へ傾いていく。

ボスママは真っ赤になったまま、もう誰とも目を合わせられなかった。結局その日の役員は、全員でくじを引いて公平に決まった。指を差した手も、その時はもう、膝の上で小さく握られていた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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