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ネトフリで配信された66年前の“リブート作” 日本を代表する役者たちで“生まれ変わった”【Netflixドラマ】

  • 2026.7.14
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Netflixシリーズ『ガス人間』Netflixにて独占配信中

今月、Netflix最大の注目作は何といっても『ガス人間』だろう。東宝が1960年に製作した映画『ガス人間第一号』を大胆に現代に置き換え、ドラマシリーズとしてリブート。まったく新しい物語として生まれ変わった。

しかも、小栗旬、蒼井優、広瀬すず、竹野内豊、林遣都など、今の日本を代表する役者をそろえ、最新のVFXを駆使して描く超大作として蘇った。オリジナルの映画版は低予算映画だったが、そのアイデアは秀逸だった。そのアイデアを抽出し、Netflixの潤沢な予算で描くとどうなるのか。その試みに大きな注目が集まり、配信前からXでトレンド入りするなど、大きな期待がかけられていた。

結論を先に言えば、荒唐無稽な設定に社会の理不尽さを加え、外連味ある役者たちの芝居で魅せる作品として仕上がっていた。

Body1 生放送中に人が膨らんで爆発する衝撃

テレビのニュース番組の生放送中、ゲストの教授の身体が突如、空中に浮かび、爆発するという怪事件が発生。その番組でインタビュアーを担当していた甲野京子(蒼井優)は、この不可解な事件の重要参考人となり、かつて恋人だった刑事の岡本賢治(小栗旬)と再会する。

この事件の担当刑事である賢治は、京子に事件に関わるなと忠告するが、彼女は独自に捜査を続けていく。警察の捜査と京子たちの取材で浮かび上がってきたのは、身体を気体に変化させられるガス人間という男の存在だった。彼は犯行予告を出し、次々に犯行を繰り返す。

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Netflixシリーズ『ガス人間』Netflixにて独占配信中

そこに、売れないオカルト系動画配信者の兄妹・藤川華歩(広瀬すず)と藤川富士太(林遣都)がガス人間の居場所を突き止めると、背後にいる黒幕の正体、そして過去に巨大な組織によって隠ぺいされた不正が明るみになっていく。

ガス人間をめぐって、警察、メディア、さらにヤクザや謎の巨大組織まで絡んできて、物語は混沌としていき、事態は政治を巻き込む大事件へと発展していくことになる。

最新VFXを徹底的に駆使した迫力ある映像でよみがえったガス人間は、恐ろしさが段違いだ。気体になって縦横無尽に動き回り、相手の体内に入り込んで爆発させる。第1話の冒頭から、その驚異のポテンシャルを見せつけ、視聴者に恐怖を与えてくる。
全速力の自動車にも追いつけるスピードを持ち、空を飛ぶことも、狭い配管に入り込むこともできる。実体を完全に気体化できるため、物理的に捕まえることも難しい。終盤には火で引火させられて爆発するが、それでもガス人間は生き延びる。“こいつは一体どうやったら倒せるのか”という気分になる。

前半でガス人間の恐怖をたっぷりと描いてから、後半はガス人間の背後にいる人物の正体と目的、そしてガス人間誕生の秘密を握るある組織の存在が大きなポイントとなってくる。日本のドラマシリーズとしては大スケールの物語が展開し、アクションもふんだんに盛り込まれており、映像的に見ごたえのある仕上がりになっている。

Body2 言われないと気づかないほど変貌している役者も

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Netflixシリーズ『ガス人間』Netflixにて独占配信中

本作の豪華キャストの中でも中心的な存在となるのが、甲野京子を演じる蒼井優だ。第1話から人体破裂の現場に居合わせ、返り血を顔いっぱいに浴びた姿が鮮烈な印象を残すが、その後も力強く事件を追いかける骨太なジャーナリストを熱演している。しかし、秘められた過去が明るみになるとき、彼女の印象は全く異なるものになっていく。等身大でありながら、底知れぬ印象を漂わせている。

また、顔に大きな痣を持った女性を演じる広瀬すずも、いつもと異なる存在感を発揮している。その痣ゆえに人前に出ることを極端に嫌うものの、慕う兄のために勇気を振り絞って成長していく後半は、彼女が影の主役のような立ち位置と言える。
刑事の賢治を演じる小栗旬も、苦悩を抱える刑事として確かな存在感を発揮していた。

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Netflixシリーズ『ガス人間』Netflixにて独占配信中

そして、ガス人間を演じるUTAは、本格的な演技はこれが初挑戦。しかし、本木雅弘と内田也哉子を親に持ち、モデルとしても活躍する、その恵まれた体躯を活かして、不気味な存在感を発揮している。正体不明のガス人間を演じる上で、制作陣はこれまで演技のキャリアはないが、抜群のカリスマ性を持つ存在をキャスティングした。その試みは成功と言える。UTAは見事に作品に異質な雰囲気を持ち込んでいる。その華々しいデビューを称賛する声がSNSにはあふれている。

また、怪しげな刑事・吉田を演じたこばやし元樹にも注目が集まっている。ヤクザのスパイとして警察組織に潜入している吉田は、常に捜査の邪魔をし、京子を盗聴するなどして物語をかき乱す一方、途中のボウリングのシーンなどでは唐突なコミカルさを発揮し、作品に強いアクセントを加えている。

そして、本作では本人とはわからないような驚くべき変身を遂げている役者もいる。例えば、竹野内豊だ。眉毛のない悪徳ヤクザを演じており、これまでの彼のイメージからは似ても似つかない芝居を披露している。しかし、そのドスの利いた芝居に視聴者は衝撃を受けたようだ。
そのあまりの変貌ぶりに、SNSでは最後まで見ても気が付かなかったという声が続出している。

その迫力あるVFXも、役者の変貌も、従来の日本のテレビドラマでは見られないものばかりだ。一味違う作品を求めている人は、ぜひ見てほしい。


Netflixシリーズ『ガス人間』Netflixにて世界独占配信中

ライター:杉本穂高
映画ライター。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。X(旧Twitter):@Hotakasugi

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