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「想像と違った」「誰も予想できない」主演2人の甘い予告を“覆した初回”に視聴者ざわつき【夏の恋ドラ】

  • 2026.7.16
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内田有紀 (C)SANKEI

内田有紀と寺西拓人がW主演を務める『ラストノート』が始まった。49歳の女性と30歳の青年が、人生で最も激しい恋へ導かれていく大人の純愛ドラマである。恋人つなぎやカフェデートを思わせるティザーから、静かな年の差ラブストーリーを想像した視聴者も多かったはずだ。だが第1話で描かれたのは、まさかの“詐欺師疑惑”から始まる出会い。SNS上でも「ティザーの想像と違った」「誰も予想できないでしょ」「ここからラブストーリーになる?」と驚きの声が広がっている。

※以下本文には放送内容が含まれます。

怒りから始まった第1話

『ラストノート』は、香料メーカーで働く49歳の一瀬葵(内田有紀)と、夢を諦めた30歳の青年・樋口澄晴(寺西拓人)が出会い、年齢差や人生の壁を越えて惹かれ合っていく大人の純愛ドラマとして紹介されていた。

タイトルの「ラストノート」は、香水が時間とともに変化し、最後に肌と溶け合って残る香りを意味する。恋が終わったあとにも心に残り続けるような、余韻を想像させる言葉だ。

ティザービジュアルや予告映像では、葵と澄晴が待ち合わせをしている姿など、大人のデートを思わせる美しい映像が印象的だった。そのため、静かでロマンティックな年の差ラブストーリーを想像した視聴者も多かっただろう。

ところが第1話で描かれた出会いは、かなり意外なものだった。葵は、中学時代からの友人・優子(坂井真紀)に彼氏ができたと聞いて喜ぶ。しかし、その相手である澄晴が優子をだましていたことが判明。怒った葵は、優子がだまされたお金を取り返すためにマッチングアプリへ登録し、澄晴を探し出す。

甘い恋の予感から始まるどころか、入口は怒りと疑いである。葵にとって澄晴は、魅力的な年下の青年ではなく、まず友人を傷つけた相手だった。

しかし、このギャップこそ本作の仕掛けでもある。恋は、きれいな出会いからだけ始まるわけではない。怒り、軽蔑、そして相手の抱える傷に気づいてしまう瞬間から始まる恋もある。『ラストノート』は、その危うい入口を選んだ作品なのだ。

葵の男前さが物語を引っ張る

葵は、結婚や離婚、仕事の挫折を経験し、人生にこれ以上の大きな変化を求めていなかった49歳の女性である。現状維持のなかで、自分の心を守ってきた人ともいえる。

人生にこれ以上の偶然性を求めていなかった葵は、優子がだまされたと知るや否や動き出す。自らマッチングアプリに登録し、澄晴との接触に成功する。初対面の澄晴は、葵に対して甘い言葉で操ろうとするが、それは優子にも言っていた言葉だった。

葵はその薄っぺらさを見抜き、最後に「あんたも必死に生きてみなさいよ」と言い放つ。この一言が、第1話の葵を象徴していた。年下の青年に甘い言葉をささやかれても、そこに逃げやずるさを見れば真正面から切り込んでいく。

葵自身もまた、人生で多くのことを諦めてきた。だからこそ、必死に生きることから目をそらす澄晴の姿に腹が立ったのかもしれない。葵の怒りは、友人を傷つけられた怒りであると同時に、自分が積み重ねてきた人生を軽く扱われたことへの怒りでもある。

澄晴が抱える闇と傷

第1話の澄晴は、どこからどうみてもブラック会社に魂を売った詐欺師だ。マッチングアプリで女性に近づき、甘い言葉を使い回して大金を巻き上げる。

澄晴は、同じように葵に対しても詐欺行為を企んでいたに違いない。しかし彼は自ら連絡し、ふたたび葵に会おうとする。花束を持って現れ、「お誕生日おめでとうございます」と葵に差し出す。実は葵が以前、駅で落としたアトマイザーを拾ったのが澄晴だった。アトマイザーには、葵の名前と誕生日が刻印されていたのだ。

なんとも甘いシーンだが、その場に現れた澄晴の“毒父”・眞澄(佐々木蔵之介)によって、彼の別の顔があらわになる。眞澄は澄晴を乱暴に引っ張り、葵が止めると「関係ない奴が口出すな」と怒り出す。そして、澄晴が持ってきた花束を感情のままに踏み潰す。

ここで見えてくるのは、澄晴が厳しい環境に置かれたことで、本音にフタをして生きてきた青年であるということだ。葵は、花束を踏み潰されてもなお悲しそうな顔をしている澄晴に気づく。

だまし合いから始まった関係のなかに、初めて本当の感情らしきものがにじむ。澄晴はまだ信用できない。しかし彼には傷があり、葵がそれを見過ごせないことも分かる。

タイトルの「ラストノート」が示すように、この恋は最初から強く香るものではなく、時間が経ってから肌に残る香りのように、じわじわと効いてくるものなのだろう。第1話の時点ではまだ「ここからラブストーリーになる?」という戸惑いもある。しかし、その戸惑いこそが、本作の始まりにふさわしい余韻だった。


出典:フジテレビ 木曜劇場『ラストノート』公式HP より

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X:@yuu_uu_

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