1. トップ
  2. エンタメ
  3. 「もう堕ろしました」高2で“妊娠発覚”→下した決断…『GTO』が描いた【未成年の出産】“人気女優”が19歳で魅せた熱演

「もう堕ろしました」高2で“妊娠発覚”→下した決断…『GTO』が描いた【未成年の出産】“人気女優”が19歳で魅せた熱演

  • 2026.7.23
undefined
※Google Geminiにて作成(イメージ)

人生や社会、人とのつながりなど、さまざまなテーマを問いかけてくれる作品は、観るたびに新たな発見を与えてくれます。今回はそんな“考えさせられる名作”をテーマに、5作品をセレクトしました。

本記事ではその第2弾として、型破りな教師と生徒たちの物語の中で、高校生の妊娠という重い現実に正面から向き合った連続ドラマをご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です

※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

  • 作品名(放送):『GTO』2014年版(関西テレビ・フジテレビ系)
  • 放送期間:2014年7月8日~2014年9月16日
  • 出演:AKIRA(鬼塚英吉 役)、比嘉愛未(藤川ほなみ 役)、山本裕典(冴島俊行 役)、松岡茉優(志条あゆな 役)ほか

地元・湘南の母校に帰ってきた鬼塚英吉。今回のメインテーマは「生命(いのち)」です。前作にはなかった、女子高生の妊娠、命をないがしろにする不登校児、ストーカー化する男子、過激化するイジメなど、よりリアルな問題が次々に降りかかります。その中で鬼塚のルーツが描かれ、「何よりも友達(ダチ)が大事」な理由、「命に関する問題に誰よりも熱くなる」理由が明らかになっていきます。

優等生の妊娠 ― 松岡茉優が演じた志条あゆな

この2014年版で物語の芯を担った一人が、松岡茉優さんが演じた志条あゆなです。

あゆなは、問題児だらけのクラスで学級副委員長を務める優等生。その彼女が、高校2年生で妊娠します。相手は、菊池風磨さん演じる学級委員長の葛木隆一。真面目な生徒同士の間に起きた予期せぬ妊娠という設定は、このシリーズにおいて、異質なほど生々しい問題提起でした。優等生だからこそ、誰にも相談できない。その息苦しさが、画面越しに伝わってきました。

物語の中で強烈な印象を残すのが、あゆなが口にする「もう堕ろしました」という言葉です。

周囲に追い詰められたあゆなは、子どもを堕ろしたと告げます。しかし実際には、彼女はお腹の子を諦めていませんでした。嘘をついてまで守ろうとしたものの重さに、視聴者は言葉を失うことになります。

子どもを産むと決めたあゆなと葛木は、やがて学校を離れ、ふたりで生きていく道を選びます。医師から中絶も選択肢のひとつと提案されながら、あゆなは自分の命にかえてでも子どもを救ってほしいと頼む——。“生命”というテーマが、最後の最後まで貫かれた展開でした。

当時19歳の松岡茉優が残した爪痕

undefined
映画「サムライフ」プレミア試写会 松岡茉優(C)SANKEI

あゆなを演じた松岡茉優さんは、当時19歳。その後の活躍は、説明するまでもありません。嘘をつく理由も、産むと決める覚悟も、すべてを台詞ではなく表情で見せていく。10年後に大ブレイクする俳優の芽は、この時点ではっきり画面に映っていました。

興味深いのは、大ブレイクを果たした松岡さん本人が、10年後にこの撮影を振り返っていることです。泣きの演技が続く現場について、こう明かしています。

3人ずつ撮ってはカットがかかるという流れで、途中から『やばい、枯れてきたかも』出典:PODCAST『お互いさまっす』Sirabee(2024年12月11日配信)

このとき手を握って支えたのが、同じ現場にいた伊藤沙莉さんでした。のちに揃って日本を代表する若手実力派となるふたりが、10年前の同じ現場に立っていた。この事実だけでも、2014年版を見返す価値があります。

「生命の授業」が10年後のわたしたちに残した問い

高校2年生の妊娠。嘘の告白。それでも産むという決断。2014年版の『GTO』が投げかけた問いは、放送から10年以上が経ったいまも、少しも古びていません。

もしあゆなが自分のクラスメイトだったら、自分の娘だったら、あるいは自分自身だったら。この物語は、観る人の立場によってまったく違う顔を見せます。正解を提示しないからこそ、考え続けるしかない。

鬼塚が体当たりで教えた“生命の授業”は、画面のこちら側にいるわたしたちにこそ、向けられていたのだと思います。

※記事は執筆時点の情報です

の記事をもっとみる

注目コンテンツ