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同棲を始めて「幸せを感じやすい」カップルの特徴が判明

  • 2026.6.21
同棲の受け止め方が同じカップルは幸福度が高い / Credit:Canva

同棲は、恋人同士にとって大きな節目の1つです。

しかし同じ家に住み始めても、それを「楽しみな新生活」と感じる人もいれば、「自由が減る」と感じる人もいます。

ドイツのフンボルト大学ベルリン(HU Berlin)の研究チームは、同棲を始めたカップル200組を対象に、この「同棲の受け止め方」と関係満足度の関連を調べました。

その結果、同棲という出来事を2人が似たように受け止めているカップルほど、関係に満足している傾向があると明らかになったのです。

この研究は2026年5月25日付で学術誌『Social Psychological and Personality Science』に掲載されました。

目次

  • 同棲に対する受け止め方が似ているカップルは幸福度が高かった
  • 「考え・見方の共有」がカップルの信頼や満足度を高める

同棲に対する受け止め方が似ているカップルは幸福度が高かった

同棲は、カップルが同時に経験する代表的なライフイベントです。

しかし心理学的に重要なのは、「同棲した」という事実だけではありません。

その出来事を本人がどう感じたか、つまり「出来事の受け止め方」も大きな意味を持ちます。

たとえば一方は、同棲を「関係が前進した前向きな節目」と感じるかもしれません。

一方でもう片方は、「自分の時間や空間が減る、不安の多い変化」と感じるかもしれません。

つまり、同棲は2人で経験する出来事であっても、心の中では別々の意味を持つことがあるのです。

これらはカップルにどんな影響をもたらすのでしょうか。

そこで研究チームは、同棲を始めた異性愛カップル200組、計400人のデータを分析しました。

参加者の多くは20代半ばで、ほとんどが未婚のカップルでした。

最初の調査時点では、約8割のカップルが同棲開始から4週間未満でした。

参加者は、同棲について「どれくらいポジティブだったか」「予測しやすかったか」「大変だったか」「感情的に大きな出来事だったか」「人生に影響したか」など、複数の観点から回答。

さらに、自分自身の感じ方だけでなく、「相手はこの同棲をどう感じていたと思うか」も答えました。

加えて、現在の恋愛関係にどれくらい満足しているかも測定されています。

その結果、同棲の受け止め方が似ているカップルほど、関係満足度が高い傾向が見られました。

また、相手の感じ方をうまく推測できていることも、満足度の高さと関連していました。

では、2人の「受け止め方の一致」は、どのような意味を持つのでしょうか。

より詳細な結果は次項で見ていきます。

「考え・見方の共有」がカップルの信頼や満足度を高める

分析の結果、カップル同士の回答は、ランダムに組み合わせた他人同士よりも明らかに似ていました。

これは、単に「同棲は普通、幸せな出来事だ」という一般的なイメージに沿っていただけではありません。

研究チームは、そうした文化的・一般的な見方の影響も統計的に考慮しました。

それでもなお、実際のカップルには、一般的なイメージだけでは説明できない受け止め方の一致が見られたのです。

特に関係満足度との関連がはっきりしていたのは、同棲という出来事を2人が全体としてどれくらい似たように受け止めているかでした。

たとえば、同棲を「楽しみな変化で、ある程度予想していた出来事」と2人が似たように受け止めていれば、その出来事は共有された経験になりやすいと考えられます。

反対に、一方が「幸せな節目」と感じているのに、もう一方が「不安の大きい変化」と感じているなら、同じ同棲でも2人の心の中では別々の出来事になってしまいます。

では、なぜ受け止め方の一致がカップルの幸福度と関連していたのでしょうか。

人は親しい相手と、世界の見方や出来事の意味を共有できると、「自分だけがそう感じているわけではない」という安心感を得やすくなります。

また、同じ出来事について似た理解を持っていると、お互いの行動や感情を予測しやすくなり、すれ違いや誤解も減りやすくなります。

その結果、自分の感じ方に自信を持ちやすくなるだけでなく、相手との一体感や信頼感も高まり、関係全体への満足感につながると考えられます。

もちろん、この研究は「感じ方を似せれば必ず幸せになれる」と示したものではありません。

同棲前の関係満足度は測定されていないため、もともと満足度が高いカップルほど、同棲を似たように受け止めやすかった可能性もあります。

また、調査対象は若い異性愛カップルに限られており、出産など別のライフイベントや、異なるタイプの関係でも同じ結果になるかは今後の検証が必要です。

ちなみに6カ月後の追跡では、2人の受け止め方が時間とともにさらに似ていったわけではありませんでした。

そのため、2人はもともと似た見方をしていたか、同棲直後のかなり早い段階で意味づけを共有していた可能性があります。

今回の研究は、同棲を考えるうえで、生活条件だけでなく「2人がその出来事をどう受け止めているか」にも目を向ける必要があることを示しています。

もし同棲したいと思える相手がいるなら、行動に移す前に、同棲に対するお互いの考えを共有してみるのは良いことかもしれません。

参考文献

What psychologists noticed about couples who are happiest when moving in together
https://www.psypost.org/what-psychologists-noticed-about-couples-who-are-happiest-when-moving-in-together/

元論文

Similarity of Major Life-Event Perceptions and Relationship Satisfaction Among Romantic Couples: The Case of Moving in Together
https://doi.org/10.1177/19485506261445677

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部

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