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障害を持つ我が子の激しい兄弟喧嘩、近隣からの騒音苦情。「とにかく長男を外へ」連れ出し続けた結果

  • 2026.6.12

筆者の体験談です。我が家には、重度の知的障害を持つ二人の息子がいます。休日になると、時には激しい衝突が起こることも。疲れ果てた私が選んだのは彼らと「戦う」事ではない、ある行動でした。正解のない子育ての日々で見つけた知恵とは——?

画像: 障害を持つ我が子の激しい兄弟喧嘩、近隣からの騒音苦情。「とにかく長男を外へ」連れ出し続けた結果

嵐の休日

我が家の長男と次男は、共に重度の知的障害があります。

休日になると、二人の間には決まって嵐が起こります。

最初は長男のスマホの取り合いといった、よくある小さな小競り合いから始まります。
しかし、言葉でのコミュニケーションが難しい二人にとって、感情のぶつかり合いは次第に激しくなり、時には怪我をしてしまうほどの大きな衝突に発展してしまうこともありました。

近所から騒音の苦情まで入るようになり、二人の間に止めに入る私自身も疲れ果て、「このままでは壊れてしまう」と感じていました

外へ連れ出す

そこで私は、現状を変えるために「長男を外へ連れ出す」ことにしました。

障害者向け和太鼓サークルやダンスサークルなど、長男が好きなことをしたり人が集まる場所へ行ったりすれば気分も変わるのでは? と思ったからです。

実際、気分が乗って楽しい時の長男は驚くほど生き生きとしています。

音に合わせて身体を動かす姿は、家で荒れている時とはまるで別人のようです。

うまくいかない日

しかし、そうしたサークルに連れて行っても長男の気持ちが乗らない日もあります。

そんな日、長男は座り込み、スマホで動画を観ています。

周囲の音も人の声も届かず、やがて全身で「帰りたい」と訴え始める姿を見る度に、「連れてきて意味があるのだろうか」と迷うことも多いです。

それでも私は、今日も外へ連れ出すことを選びます。

たとえその場で楽しめなかったとしても、「家の中で煮詰まる時間を回避できた」というだけで、それは立派な避難の成功だからです。

荒れる前に、安全な場所へ

原因となる問題は解決できなくても、環境を変えることで避けられる衝突はあります。

完璧な正解はありません。

だからこそ大切なのは、嵐の中で戦い続けることではなく、その前に少しでも安全な場所へ動く知恵なのだと私は学びました。

小さな一歩であっても、今日もその選択を積み重ねるのが、親にできる精一杯の行動なのではないでしょうか。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢佑菜
管理栄養士の資格を持つ、2人の自閉症男子のママ。自身の育児環境の変化をきっかけに、ライター活動をスタート。食と健康を軸に、ライフスタイル全般のコラムを得意とし、実体験に基づいたリアルな記事を執筆中。専門的な情報を「わかりやすく、すぐに日常に取り入れられる形」で伝えることが信条。読者の「知りたい」に寄り添い、暮らしを整えるヒントを発信しつづけている。

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