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実家じまい、親にどう言う? 40代50代が避けたいNGワードと伝え方

  • 2026.6.7

実家じまい、親にどう言う? 40代50代が避けたいNGワードと伝え方

親の老いやその先を考えると、避けて通れない「実家じまい」。片づけや空き家、不動産、家族との話し合いなど、気になることはたくさんあります。話題の新刊『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』から、進め方のコツを抜粋して6回に分けて紹介。第4回は、親が前向きになるワード例と、子が使いがちなNGワードの例。

片づけが進む言葉、止まる言葉

やる気をそがない言葉選びを

実家片づけに際しての親への言葉選びは、その後の進捗に影響大の要素。昨今、「実家片づけ」「実家じまい」といった言葉や情報はあふれているので、親も耳にして内心では、必要性をわかっていることがよくあります。でも、子から「片づけなきゃ!」「早くして」といった言い方をされると、やる気をなくしたり、反発してしまいがち。「宿題をさっさとしなさい!」と言われた子どもと同じイメージですね。

親にはつい遠慮ない物言いをしてしまいがちですが、伝え方には工夫が必要です。

メリットを打ち出して伝える

「転ぶから」「将来困るから」といったネガティブ面の強調より、「便利になるから」「ラクになるから」などメリットを伝えるほうが、やる気につながります。「私も片づけしてるよ」「暮らしやすくなった」など自分を例に持ち出しつつ、ポジティブに話すのもいいでしょう。「○○(孫)も泊まりやすくなるね」と「孫」出しも効果大!

自分の都合でなく、親の暮らしやすさや幸せを願って片づけを進めているということが伝わる言葉選びを。「こう言うと効果的だな」とだんだんわかっていきます。

「させる」「あげる」をまず捨てる

「親に片づけをさせる」「自分が実家片づけをしてあげる」といった考え方や言い方はNG。これらの言葉は「(子)片づけしてあげてるのに!」「(親)頼んでない!」と口論のもとにも。親が自分から気持ちよく片づけを進められる言葉を選ぶこと。

親が前向きになる提案ワードの例

「自分は大丈夫」と思いがちな親は、ネガティブなことは聞き流しがち。「やってもいいかも」と思えるように、こんなふうにメリットを伝えましょう。

防災

×「棚がいっぱいすぎて危ないよ」

ここ片づけておけば地震のとき安心だね
ここ空けておけばすっきり見えるね
ちょっと減らしたら大丈夫そうだね

安全対策

×「転ぶから廊下を片づけないと」

夜も歩きやすいようにしておこう
少し動かすだけで掃除しやすくなるね
孫が来たときつまずかないように

業者や専門家に依頼

×「自分でできないんだから業者を頼まないと」

おまかせできてラクだよ
見積もりだけとってみようか
あの会社すごく評判がいいらしいよ

修理やリフォーム

×「階段から落ちないように手すりをつけなきゃ」

手すりがあると上るのラクだよね
自治体のリフォーム補助があるって
私も上りやすくなりそう

「ついでに」は便利なひと言

「ついでに」は、親が片づけを受け入れやすくなる便利な言葉です。「(実家の)私の部屋の物を整理するけど、ついでにこれも処分しようか」「ついでにしまっとくね」といった使い方を。そうすると親は、「わざわざしなくても」「( 子の)手をわずらわせてしまう」といった気持ちにならず、「じゃあお願い」と気軽に言いやすくなります。

子世代が使いがちな5タイプのNGワード言い換え法

①オール否定系

他人には言わないような言葉でも、親相手だとつい口から出てしまうことも。小さな物でも親の人生の一部。人格否定のようなダメ出しはぜったいにNG!


●「捨てて」➡「一時保管先に移そうか」
●「汚い」➡「感染症がはやってるから」「清潔にしよう」
●「古すぎ」➡「レトロだね」
●「物が多すぎ」➡「物持ちだよね」
●「センスが悪い」➡「個性的だよね」「若いね」

②困らせないで!系

「実家を片づけないと自分が将来困る」という不安を子がぶつけると、親は意固地になってしまいがち。自分主体で言っていないか、立ち止まって考えましょう。


●「物が多いと困る」➡「ついでに粗大ゴミ申し込もうか」
●「残しておいても使わないし」➡「誰かほしい人いないかな」
●「言うとおりにして」➡「いっしょにやろうか」
●「前はできたじゃない」➡「手伝うよ」

③財産目当て系

親世代はお金や終活の話をしたがらない人が多いもの。単刀直入すぎると拒否感を示されます。お得感や損の回避を打ち出した、間接的な表現で。


●「通帳はどこ?」➡「使ってない口座は手数料とられるって」
●「財産はいくらあるの?」➡「〇〇銀行って、まだ使ってたっけ?」
●「遺言書いて」➡「私は忘れないように大事なことをリスト化してるよ」

④論破系

子どもがよかれと思っても、親世代の価値観は違います。イマドキの正論や決めつけではなく、親に主導権や選択肢を持ってもらえる言い換えを。


●「こんなの時代遅れだよ」➡「新しいタイプを試してみる?」
●「こっちのほうが効率的だって」➡「便利な方法もあるらしいよ」
●「もう使ってる人なんていないし」➡「こっちとこっち、どっちがいい?」
●「介護になったらぜったい困るよ」➡「こうすれば疲れていてもラクかもね」

⑤期待系

親は子の期待どおりに動かないもの。「せっかくしてあげてるのに」「親のためなのに」と気持ちをわかってほしくなりますが、伝えるのは事実だけにしておきましょう。


●「いつ片づけるのよ」➡「来月までに〇〇しとこうか」
●「手伝ってあげてるのに」➡「いっしょに片づけたら進みが早いね」
●「せっかく休みをとったのに」➡「久しぶりに休みがとれたから来たよ」
●「お母さんのためなんだからね!」➡「早めにするとあとがラクになるよ」

“外圧”もうまく使って伝える

親のタイプとして、「自分から動く」か「外圧があればやる」かの大別もあります。前者タイプの親は言わなくても自分で考えたり、調べたりして動くのですが、後者の親には「片づけをしなくては」「私もしようかな」と思い立たせるような伝え方の工夫が必要です。たとえばこんな言い方が効果的です。

「みんなやっている」イメージ

➡ 興味・やる気を喚起
「親戚の〇〇さんもしてるって」
「俳優の○○さんもすすめてた」
「私もしてみてよかったよ」
「海外でも注目されてるみたい」

「上意下達(じょういげたつ)」イメージ

➡「権威づけ」を利用
「法律で決まっているみたい」
「お役所のルールだって」
「NHKで言ってたよ」
「新聞に書いてあった」

監修いただいたのは

渡部亜矢 先生
Aya Watanabe●実家片づけアドバイザー
「実家片づけは、 親や自分の人生を振り返ったり、本当に必要な物を考えたりする機会にも。想定外のことも起こりがちですが、柔軟に進めていきましょう!」

イラスト:てらいまき

※この記事は、『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』渡部亜矢・高橋正典・大橋理宏 監修(主婦の友社刊)の内容をウェブ記事用に再編集したものです。

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