1. トップ
  2. エピソード
  3. 保護者「今のプレーは違うでしょ」部活動で板挟みになる生徒たち。元教員が語る“熱心さのあまり過干渉になる”保護者のリアル

保護者「今のプレーは違うでしょ」部活動で板挟みになる生徒たち。元教員が語る“熱心さのあまり過干渉になる”保護者のリアル

  • 2026.7.2
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元教員ライターのkntです。

部活動の顧問をしているとプレーや指導方法、采配などに大きく口を出してくる保護者がいます。
熱心さのあまり、顧問の指導を通り越して直接部員に指示を出してしまうなど、過干渉になってしまった保護者の方のお話です。

顧問には顧問の、保護者には保護者の役割がある

私は運動部の部活動顧問をしておりました。

新年度には必ず保護者会を開き、毎年繰り返しお伝えしていることがあります。

それは、「顧問には顧問の仕事と責任がある」、「保護者には保護者の仕事と責任がある」といった内容です。

簡単にお伝えすると、顧問は生徒の安全確保と部活動としての意義を損なわないような指導。そしてこの部活に入ってよかったと思えるような時間にする責任があります。

そして保護者の皆様には、安心して大事なお子様を預け、適切な距離感を持った『保護者』の立場でサポートしていただきたいとお伝えしています。

小学校からクラブで活動をしていたご家庭の保護者は、かなり生徒との距離が近いこともあるので、中学生として自立するために、ぜひ「甥っ子」だと思って距離を保っていただければ生徒の成長にもつながるともお伝えをしています。

そんなことを話しているからには、私も全ての言動において「この人に預けてよかった」と思われるようにしなくてはなりません。

ゲームとリアルは違います

そして練習や試合など活動を進めていくと、ありがたいことに週末、活動の様子を見にきてくださったり、遠征にいくのに車をだしてくださったりと手厚いサポートに本当に感謝しています。

しかし、ずっとゲームを見ていると、必ずこういった保護者がでてきます。

「今のプレーは違うでしょ」
「普通はこっちのほうがいいよね」

など、私にも生徒にも聞こえる声で観戦をする保護者です。

私は毎日生徒を見ているなかで、間違った選択をしているとは思いませんし、現場でしか感じられない空気感もあります。
また、ミスを繰り返しながら試行錯誤していくことは部活動の意義だと考えています。

それを飛び越して、熱心さの裏返しとはいえ、現場のプロセスを知らないまま、外からの視点だけで厳しい意見を口にされると、現場の空気は重くなってしまいます。

もちろん、私の選択肢が全て正しいとも思いません。良かれと思っての発言であることも理解しています。

しかし、その発言が誰にとってもプラスになることはないことだけは理解していただきたい、と当時思っていました。

ただ、日頃から多大な協力をしてくださっている保護者の皆様と、関係を悪化させることは避けたい。そのため、その場では直接的な反論を控え、波風を立てないようやり過ごすしかありませんでした。

エスカレートしていく行動

日を追うごとに、エスカレートしていく発言。

最後には、私を飛び越えて、生徒に技術指導や、私を交えみんなで考えて練った作戦を否定して、こっちのほうがいい、などと否定する場面も見えました。

そうなると困るのは生徒です。

「どっちの言うことを聞けばいいんだろう」「なにが正解なのかわからない」といった板挟み状態になってしまいます。

私が頼りない顧問に見えたのかもしれませんし、その保護者の方は良かれと思ってやっていた行動かもしれない。

しかし考えてほしいのは、「なにが生徒のためになるか」です。

教師は常に生徒ファーストです。そこの信念だけは揺るがないし、譲りたくありません。

教育は、教師だけではなく、地域の方々、保護者の協力があってこそ完成するものです。

子どもたちの成長のため、全員が果たすべき役割を果たしていくことがより良い教育につながると信じています。


ライター:knt
中部の公立中学校で10年、生徒たちと向き合ってきました。
離れて気づいた教員の大変さであったり、現場の先生方への尊敬。現状などをみなさんにお届けします。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる