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保護者「もっと上位のはず!やり直すべき!」運動会の“リレー選抜”から漏れた児童…保護者の“猛抗議”に学校がとった対応は…?

  • 2026.6.11
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。元小学校教員ライターの、みずいろ文具です。

小学校の運動会と聞くと、どんな競技を思い浮かべるでしょうか。

私が勤務していた学校では、選抜メンバーによる紅白対抗リレーが花形競技だったように思います。

代表に選ばれた子どもたちはもちろん、応援する子どもたちや保護者にとっても注目度の高い競技です。

しかしその裏側で、教員は毎年のように選手決めに頭を悩ませていました。

今回は、運動会のリレー選手選びで起きてしまった思わぬトラブルをご紹介します。

注目度が高かったリレー選手決め

最近の運動会では、授業時数や練習時間の確保などの関係で、選抜リレーを行わない学校も増えているように感じます。

以前勤務していた学校では、紅白対抗リレーをまだ行っており、子どもたちや保護者の注目の的でした。
だからこそ、選手の決め方には毎年とても気を使っていたのです。

まず、選考方法は事前に学年通信で知らせていました。

そのうえで、指定した日に学級全員分、100メートル走のタイムを計測します。
数日後に上位の児童5名で一緒に走らせ、各クラスの上位で代表2名を決める…という方法でした。

惜しくも選抜から漏れたTさん

これは、当時の5年生のクラスで起こった出来事です。

クラスの上位5名で直接対決をしたうえで、リレー選手を決める日がやってきました。

子どもたちは真剣そのもの。
緊張した表情をしている子もいれば、「絶対選ばれたい」と意気込んでいる子もいました。

その中に、Tさんという子がいました。

Tさんは、毎年リレー選手の常連です。
その年のタイム計測でも上位に入り、最終選考に残りました。

しかし、上位の児童で改めて走った結果、Tさんは惜しくも3位。
各クラスの代表は2名だったため、選抜メンバーには入れませんでした。

Tさんはとても悔しそうでしたが、その場では結果を受け止めているように見えました。

担任は、「今回は残念だったけど、よく頑張ったね」と声をかけました。
その言葉にTさんもうなずき、選手決めは大きな混乱もなく終わったかに見えました。

「コースに石があった」と保護者から連絡が

ところが、その日の放課後、学校にTさんの保護者から連絡が入りました。

「走ったコースに小さな石があり、つまずいてよろけてしまったと言っています」
「だから、本当はもっと上位だったはずなんです」

そして、とても強い口調でこう訴えていました。

「コースに不備がないか確認するのも、教員の仕事ではないですか」
「その状態で走らせたのなら、もう一度選考をやり直すべきです!

思いが叶わなかった我が子の悔しさを見れば、親として胸が痛むのは分かります。

学校側としても、コース確認の大切さは改めて受け止めました。
走る前に、丁寧に確認することもできたのかもしれません。

だからといって、選考をやり直すことは簡単ではありませんでした。

すでに選ばれた2人の子どもたちには、代表に決まったことを伝えていました。
その子たちも、喜びや誇らしさを感じていたはずです。

一度決まった結果を覆すことは、Tさんだけでなく、選ばれた子どもたちにも関わる問題でした。

公平さを守る難しさ

学校は、保護者の我が子を思う気持ちは受けとめながらも、全体への公平性を守るため、再選考はしないと判断しました。

その後、安全確認について不安を抱かせてしまったことへの謝罪と、それでも結果は覆せないという判断を直接丁寧に説明するため、教頭や学年団の教員でTさんのお宅へ伺うことになりました。
最終的には、来年に向けて前向きに努力するという話で終わることができました。

1年に1度のリレーの選手決めは、子どもたちも大きなやる気をもって参加します。
しかし、すべての子が納得する結果を出すことは、とても難しいことでもあります。

花形競技で大盛り上がりする当日の裏側には、公平に、納得感を得られる選手決めをしようとする、教員たちの葛藤がありました。

子どもたちにとって、選ばれる経験も、選ばれなかった悔しさも、大切な学びの一つです。

だからこそ学校と保護者が、その悔しさをどう受け止め、次にどうつなげていくかを一緒に考えられたらよいのではないかと、今でも思い出す出来事です。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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