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「母子家庭なのに新築って何か裏がある」と噂したご近所→事実を伝えた瞬間、全員が黙った話

  • 2026.5.26
ハウコレ

私は3年前に夫を亡くしたシングルマザーです。一人娘と二人で、ご縁のあった新興住宅地に新しい家を建て、暮らし始めて3カ月が経ちました。穏やかなご近所さんに恵まれたと思っていたのですが、ある日、思いがけない噂が耳に届くことになったのです。

娘の口から、ママ友の打ち明け話まで

ある日、娘が学校から帰ってきて、ぽつりと話してくれました。「お母さん、お仕事何してるの?って、お友達のお母さんに聞かれた」。気になって、仲よくしてくれているママ友にそれとなく尋ねると、申し訳なさそうに打ち明けられました。「ずっと言いづらかったんだけど、町内会で『母子家庭なのに新築って何か裏がある』って噂が出てるみたいなの」。

嫌な予感が、頭をかすめました。新興住宅地に引っ越してきたとき、私は丁寧に挨拶を済ませ、町内会の活動にも参加してきたつもりでした。それなのに、子ども伝いに噂が広がっているとは、思いもしませんでした。

夫を亡くしてから、娘を不安にさせまいと必死で過ごしてきた数年間が、頭の中をぐるぐると回りました。

町内会の集まりで、副会長から投げかけられた質問

その2週間後、町内会の月例会が集会所で開かれました。回覧板の確認や夏祭りの打ち合わせを進めていく中で、副会長を務めるご近所さんが、にこやかに私に声をかけてきたのです。「ちょっと聞きづらいんですけど、お仕事は何をされているんですか?」その言葉に、周りのご近所さんたちが一斉にこちらを見たのがわかりました。みなさん、顔は笑っているのに、目だけは妙に真剣でした。ああ、これがあの噂の正体なのだ、と私は理解しました。

私は手元の資料を一度置いて、相手のほうに向き直りました。隠すような仕事ではありません。むしろ、ちゃんと伝えたほうが、娘のためにもなる気がしたのです。

淡々と伝えた、私の暮らしの内訳

「ITのコンサルタントをしています。在宅で、自分で会社をやっているんです」

私の答えに、副会長さんの表情が、ほんの少し変わりました。続けて私は、勤めていた会社を独立して数年が経つこと、取引先には誰もが知る大手企業がいくつかあること、在宅勤務なので娘が学校から帰ってきたときに「おかえり」と言える働き方を選んだことを、穏やかに話しました。

そして、もうひとつだけ付け加えました。「夫が遺してくれた保険金には、手をつけていないんです。あれは、娘の進学のために残してあるので。今の暮らしは、すべて私の仕事のお金で成り立っています」

集会所の空気が、変わりました。さきほどまでざわついていた室内に、誰の声もしなくなったのです。副会長さんは、笑顔のまま、次の言葉が出てこないようでした。

そして…

集まりが終わったあと、何人かのご近所さんが「失礼なことを言ってしまってごめんなさい」と頭を下げに来てくれました。私は「気にしていませんから」と微笑んで、その場を後にしました。

帰り道、娘の顔が浮かびました。あの子に、私の働く姿をちゃんと見せていきたい。お母さんはこうやってお金を稼いで、あなたと暮らしているんだよ、と。

新築の家には、たしかに「裏」がありました。それは、夫を亡くしたあと、娘を抱えて泣きながら勉強し直し、独立してここまで来た数年間です。けれど、そんなものは説明する必要のないことだったと、私は今でも思っています。

(30代女性・ITコンサルタント)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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