1. トップ
  2. エンタメ
  3. ハリウッドを魅了する「ディオール」のクラフツマンシップ。壮大なスペクタクルで描くクルーズコレクション

ハリウッドを魅了する「ディオール」のクラフツマンシップ。壮大なスペクタクルで描くクルーズコレクション

  • 2026.5.16
Gilbert Flores / Getty Images

LAのロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)の荘厳なコンクリートを背景に、現地時間の2026年5月13日、ジョナサン・アンダーソンが「ディオール」で初のクルーズショーを発表した。フロントロウには、マイキー・マディソン、アニャ・テーラー=ジョイ、グレタ・リー、マイリー・サイラス、サブリナ・カーペンター、ジス、新たにグローバルアンバサダーに就任した河合優実など、豪華な顔ぶれがそろった。

左から マイリー・サイラス、マイキー・マディソン、サブリナ・カーペンター、ローレン・ハットン、グレタ・リー、ジス、アニャ・テイラー・ジョイ Matt Winkelmeyer / Getty Images

コレクションそのものも、スター級の輝きを放っていた。就任からわずか1年足らずでメゾン全体のイメージを見事に再構築したジョナサン・アンダーソンの野心のスケールは、今回のセットと同様に壮大だ。彼は計算し尽くされたファッションを、グローバルな舞台で再び人々の欲望に火をつけるものへと昇華させようとしている。そのファンタジックなビジョンを披露するのに、ハリウッドの中心地ほど最適な場所があるだろうか?

Maddy Rotman

「ディオール」はロサンゼルスにおいて輝かしい歴史を持つ。クリスチャン・ディオールは1955年にアカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされ、マリリン・モンローからエリザベス・テーラーまで、名だたるアイコンたちの衣装を手がけてきた。有名なエピソードとして、映画『舞台恐怖症』での役柄についてアルフレッド・ヒッチコック監督とやり取りをした際、マレーネ・ディートリヒが「『ディオール』がなければ、ディートリヒも出ません!」と言い放ったのは語り草だ。昨シーズン、ジョナサン・アンダーソンはこの名言をセーターに刺しゅうしている。そして昨晩のショーでは、この映画そのものをインスピレーションの源にした。「ムッシュ ディオールは、“夢”というアイデアがいかに重要であるかを理解していました」と、彼はバックステージのプレビューで語っている。

Dior
Dior

ウィメンズで4つ、メンズで2つと、メゾンで6つのコレクションを手掛けてきたアンダーソンは、ここへきて少し肩の力が抜け、自然体になったようだ。自信に満ちあふれ、堂々とした風格さえ漂わせている。今回のクルーズショーはマキシマリズムを主軸に、メゾンのコードを縦横無尽に操りながらも、彼らしいエッセンスを存分にちりばめていた。端を切りっぱなしにしたブークレ素材の“バー”ジャケットから、精巧なチェーンでダメージ部分をつなぎ合わせたデニムジーンズまで、そのバリエーションは実に豊かだ。

Dior
Dior

ファーストルックはロゼットで飾られたバターカップイエローのドレス。この花々のモチーフは今回のコレクションで繰り返し登場した。オレンジ色のカリフォルニアポピーも重要なインスピレーションであったとアンダーソンは語っている。スパンコールのサングラス、きらめくスライドサンダル、てんとう虫モチーフのクラッチバッグ、キャリー・ブラッドショーのアイコニックなニュースペーパー柄“サドル”バッグの復活、そして耳元で揺れる片耳のチェーンメッシュイヤリング。あらゆるアイテムがグリッターの眩い輝きに包まれていた。

Dior
Dior

さらに、ポップアーティストのエド・ルシェが一部のシャツをデザイン。88歳のアイコンとの協業を長年熱望していたアンダーソンにとって、まさに夢が実現した瞬間だ。ノスタルジーとモダニティの間を行き来しながら、豊かなアイデアと日常で愛用できるウェアラブルな魅力が共存する、無限の可能性を示したコレクション。ジョナサン・アンダーソンが描く「ディオール」の神髄が徐々に明らかになるなか、今回のショーはまさに、星屑の輝く頂点へと到達したのだ。

Hearst Owned
Hearst Owned
Hearst Owned
元記事で読む
の記事をもっとみる