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着ぐるみのビーバーVS人間のハンターの死闘を描いた『FEVER ビーバー!』を鑑賞。登録者数160万人超のYouTuberによるビーバーアクション・エンターテインメント作品!

  • 2026.5.8

2026年4月17日より公開された『FEVER ビーバー!』は、ハンターの男と無数の着ぐるみビーバーたちが繰り広げる死闘をモノクロ映像のシュールな世界観で描いた作品。公開前に試写で観た本作の感想を紹介(以下、ネタバレを含みます)。

映画『FEVER ビーバー!』メイン写真 (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
映画『FEVER ビーバー!』メイン写真 (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

【ストーリー】

りんご酒売りだった主人公(ライランド・ブリクソン・コール・テューズ)。いつものように飲んだくれ、酔いから覚めたらりんご畑が全焼していた。

これでは冬が越せない…とりあえず暖を取らねばと思いたち、森の動物を狩り、毛皮を手に入れようと奮闘する。最初は慣れないハンティングに苦戦していたが、徐々に腕をあげていき、男は気づけば立派なハンターになっていた。

ある日、毛皮を持っていけば武器や食料と引き換えてくれる交換所を訪れた主人公は、武器商人の男(ダグ・マンチェースキー)の娘で毛皮職人の女性(オリビア・グレイヴス)に一目惚れをする。しかし、彼女との恋を成就させるには、何百匹ものビーバーの毛皮を持参し、父親に認めてもらわないといけない。

俄然やる気になった主人公は、あらゆるトリッキーな罠を仕掛けてビーバーを狩り続け、最強のハンターと化していく。そんな中、集団で行動するビーバーたちの本拠地に潜入した主人公は、壮大な計画を目撃してしまうのだった…。

【写真】着ぐるみのビーバーがハンターと死闘を繰り広げる! (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
【写真】着ぐるみのビーバーがハンターと死闘を繰り広げる! (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

人気YouTuberがビーバーを狩るハンター役をユーモアたっぷりに熱演!

2022年のファンタスティック・フェストでのワールドプレミアを皮切りに、世界各地の映画祭を席巻し、シッチェス・カタロニア国際映画祭のニュービジョンズ部門にもノミネートされ、アンダーグラウンド系と称される映画祭のほぼすべてに選ばれる快進撃を見せた本作。この珍作を世に送り出したのは、現在の登録者数が160万人超えのチャンネルを運営する人気YouTuberのマイク・チェスリックと、ライランド・ブリクソン・コール・テューズという二人組。マイクは本作で脚本・監督・編集・VFXを務め、ライランドは主演・脚本・プロデューサーを務めた。

二人は高校時代に共に動画制作を始め、2016年に短編『L.I.P.S.』を発表し、2018年にはライランドが監督を務めた『LAKE MICHIGAN MONSTER(原題)』で長編デビューを果たしている。その後、『FEVER ビーバー!』で注目を集めたライランドは、サイレント喜劇とゲーム的構造を融合させた映画『The Revenge of Shitters(原題)』(2024年)を主演兼プロデューサーとして発表し、世間を驚かせ続けている。

ライランドは、着ぐるみのビーバーやウサギ、オオカミを相手に奮闘するハンター役を、ユーモアたっぷりに熱演している。

主人公(ライランド・ブリクソン・コール・テューズ)と主人公が一目惚れする毛皮職人の女性(オリビア・グレイヴス) (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
主人公(ライランド・ブリクソン・コール・テューズ)と主人公が一目惚れする毛皮職人の女性(オリビア・グレイヴス) (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

YouTuberが製作した作品だけあって、キャストも俳優ではなくユニークな人たちばかりの本作。主人公が一目惚れする商人の娘を、登録者数41万人超えの魔女系YouTuberオリビア・グレイヴス、武器商人の男を、ウィスコンシンの地方劇場界の伝説的スターと言われているダグ・マンチェースキー、主人公が出会う山男を、キッズラップYouTuberのウェス・タンクが演じている。

正直、誰一人として知らなかったが、俳優と言われても納得してしまうほど自然な芝居をしていて驚いた。無声映画ではあるが、彼らの身振り手振りだけで何を伝えたいのかが十分伝わってくるのだ。ユニークで愛嬌たっぷりのキャスト陣の動きにも注目してもらいたい。

(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
武器商人の男(ダグ・マンチェースキー) (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
武器商人の男(ダグ・マンチェースキー) (C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

人間VS着ぐるみビーバーの罠の掛け合いに大興奮!乱闘アクションシーンも登場

モノクロの無声映画といえば『ライム・ライト』や『街の灯』などのチャールズ・チャップリンの作品が有名だが、本作には人間だけでなく、ビーバーやウサギ、オオカミなどの着ぐるみがメインキャストとして登場するのがおもしろいポイントであり、チャップリンの名作とは大きく違うところだ。

もちろん、着ぐるみが登場する作品はたくさんあるが、『FEVER ビーバー!』では着ぐるみの動物たちを完全にリアルな生きものとして扱っており、人間と着ぐるみのビーバーが『トムとジェリー』のような罠の掛け合いをする映像をとんでもなく真面目に、そしてユーモアたっぷりに作っているのである。

正直、最初は学生がノリで作った映画のような雑さが感じられる部分もあったが、話が進んでいくうちに、そんな雑さは気にならないほど引き込まれていた。ビーバー狩りに失敗する主人公の姿は滑稽だけどどこかチャーミングで嫌いになれない(栗のトゲトゲが刺さったり氷柱が落ちてきたりと散々な目に遭う)。

(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

主人公が持ってきたビーバーの死体を、商人の娘が手際よく解体(当たり前だが血は出ない)して洋服を作る姿もシュールで楽しい。そしてこの女性と主人公の距離がだんだん近づいていき、いつの間にか彼らの恋が実ることを不思議と応援したくなるような展開になっているのも本作の見どころといえる。

『トムとジェリー』が大好きな筆者は、主人公の仕掛けたトラップに着ぐるみビーバーが次々と引っかかるシーンに興奮し、終盤で繰り広げられる集団ビーバーたちと主人公の乱闘アクションシーンも大いに楽しめた。

大量のビーバーが暴れまくるアクション・エンターテインメント『FEVER ビーバー!』を、ぜひ劇場で鑑賞してもらいたい。

(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON
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(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

文=奥村百恵

(C)2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

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